WRC(世界ラリー選手権) 2015 第8戦 フィンランド閉幕しました。
レース概況
最終日は2ステージのみ。前日に勝負を賭けたフォルクスワーゲンのヤリマティ・ラトバラ選手がチームメイトのセバスチャン・オジェ選手に13.2秒の差を付けており、順調に行けば優勝間違いなしなのですが、前戦ポーランドでは最終ステージでクラッシュしたラトバラ選手なので心配でした。
しかし最初のステージで弱気な姿勢など全く見せない素晴らしいタイムを記録。次のファイナルステージでもオジェ選手には及ばなかったもののほぼ互角の速さでフィニッシュし、無事優勝となりました。
3位はマッズ・オストベルグ選手。4位のティエリー・ヌービル選手(ヒュンダイ)がエンジントラブルを抱えていたため、追い上げられることなく余裕を持っての表彰台でした。この頃は同じシトロエンのチームメイト、クリス・ミーク選手の方が良くも悪くも目立っていましたが、ここまでリタイアなしで堅実に結果を出し続けています。
ヌービル選手を必死で追い上げたフォードのオット・タナク選手は5位。マシントラブルによるタイムロスをなんとかリカバリーしてここまで来ました。
注目のフィンランド勢も最後まで頑張り、ユホ・ハンニネン選手が6位、エサピッカ・ラッピ選手が8位でフィニッシュ。地元の選手がトップ10に3人も入ってしまいました。
選手たちのコメント
Latvala wins fastest WRC rally ever
地元で開催されたイベントで見事優勝したラトバラ選手。これだけでも十分素晴らしいのですが、このレースを通しての平均時速が125.44kmとなり、WRC史上最高速度を記録しました。耐久レースみたいな展開になったり突然天候が変わったりと過酷な状況にも関わらず、ラトバラ選手がどれだけ集中していたかが伝わってきます。
「僕の人生の中でも最高の走りだったよ!そしてフィンランド人であることを誇りに思うよ。今シーズンはいろいろ大変だったけど、ここ地元で勝利できたことは半分世界チャンピオンになったような気持ちだね」
「ポーランドで残念な結果になってから、もう今季のタイトル争いは無理かなって思って、でもその分ここでの勝利に集中しようと考えたんだ。それが叶って本当に嬉しいよ」
2位に終わったチームメイトのオジェ選手も、今回の彼の速さを賞賛しています。
「勝てなかったのは僕に問題があったわけじゃないよ、彼が速かった、そういうことさ」
最終順位
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順位 | 選手名 | 車種 | タイム差 |
1 | ヤリマティ・ラトバラ選手 | フォルクスワーゲン | – |
2 | セバスチャン・オジェ選手 | フォルクスワーゲン | 13.7 |
3 | マッズ・オストベルグ選手 | フォード | 1:36.8 |
4 | ティエリー・ヌービル選手 | ヒュンダイ | 3:58.7 |
5 | オット・タナク選手 | フォード | 4:29.3 |
6 | ユホ・ハンニネン選手 | フォード | 4:44.3 |
7 | マーティン・プロコップ選手 | フォード | 6:20.3 |
8 | エサピッカ・ラッピ選手 | シュコダ | 7:11.2 |
9 | ポンタス・タイドマン選手 | シュコダ | 8:52.2 |
10 | ロレンツォ・バルテッリ選手 | フォード | 9:37.4 |
ビデオクリップ
WRC 2015 Rally Finland SS18
WRC 2015 Rally Finland SS20
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