【F1 2019】第8戦フランスGP/パパイヤ色の凄いやつ

F1フランスGP
Photo by Pascal Richier on Unsplash

予選から魅せてくる。嬉しい誤算。本当は頑張って欲しいのはそっちのチームじゃなかったんだけど、なんて思いながらも気持ちが引っ張り込まれる。あの名門が帰ってきたのだから、しょうがない。

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忘れてしまったパパイヤの味

シーズン前の悲観的な予想を覆して序盤から力強い印象を残すマクラーレン・ルノーが、予選では3列目の5、6番グリッドを獲得し、決勝でもその勢いを披露する。

スタートは上位陣揃った蹴り出し。前方を警戒するフェルスタッペンに対しアウトからカルロス・サインツJr.が襲いかかり、驚いたことに少し前に踊り出る。いつの間にそんなパワーが?なんて思っていると、その2台のイン側をランド・ノリスが狙っている。カメラ目線!と思ってしまうほど真正面ど真ん中に彼のマシンが映り込む。2台はわずかに届かず1コーナー、サインツ、ノリスの順に入れ替えて、前にはレッドブル、後ろにはベッテルのフェラーリを従えて堂々の走りを見せる。

かつてのマクラーレンにとっては当たり前の光景、いや本来ならもっと前にいるのが当然だったはずなのに謎の低迷期に突入。でもようやく長い沈黙の時代を終えて帰ってきたところなのかもしれない。主張の強いパパイヤオレンジと鮮烈なブルー。下手をすると目も当てられないデザインになりかねない主張の強い暖色系と寒色系を見事にまとめ挙げたリバリーが、赤と青の縞模様に彩られたサーキットに弧を描く。純粋に、美しいと思う。

隊列が落ち着いてフェルスタッペンが本気を出してしまうとさすがに引き離されはするものの、ストレートの伸びでは決して劣っていない。はっきりとした強さがあった。

中盤以降も抜群の安定感。ベスト・オブ・ザ・ベストのその次を悠々を走るサインツ。ノリスの方はDRSが使えなくなったと思ったら今度はステアリングが段々重くなって、デフにブレーキと次々油圧に関係する機能がどんどん壊れていって、1人だけ数十年前のF1マシンに乗っているみたいな罰ゲーム。それでも走りきってしまうんだからそれはそれで驚き。昔のように暴れるマシンを力でねじ伏せていたドライバーの方がすごい!という話も聞くけどきっとそんなことはなくて、今のドライバーが昔のF1マシンに乗ったらノリスみたいにいきなり順応していきなり速い、みたいな結果になるような気がしてきた。

結果はサインツ6位、ノリスは繰り上がりもあって9位入賞。マクラーレンはかつての強さを、ルノーはホンダのPUに負けない速さを、サインツはトップ3を脅かす可能性を、そしてノリスはドライバーとしての底知れぬ才能を、それぞれの形で示してくれた。

どこまでがルールなのか

レース後にリカルド降格と聞いて、カナダGPでのベッテルとハミルトンのインシデントを再び思い出す。

オーバーテイクって、相手にプレッシャーをかけてお手上げ状態にしたり、焦りで通常の思考ができない状態に追い込んで一瞬のチャンスを生み出す駆け引きだから、ミスをする、ミスをさせるってのもルール上許されているんだと思う(もちろん許容できる限度はあるけれど)。

そのミスで生じる「ドライバーの力だけではコントロールしきれない状態」を厳格なルールに則って判断してしまうのって、確かにハミルトンからすると危険だったのかもしれないけど少し抵抗を感じる。

Rules are rules.(ルールはルールだ)って解説してる人もいて、もちろんそれも正しいと思う。でも、これで本当に正しいの?って考え方は失って欲しくない。もう少し、こう改善したら良いんじゃないかな?って止まらずに考え続けたい。運営もファンも一緒に。

あ、今回のリカルドさんは完全に故意だと思うのでペナルティでもしょうがないかなって思いました。でもあのエキサイティング走りには心の中で拍手で送り、ついでに「ライコネンになんてことを!」と苦笑いでした。

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