【映画感想】女王陛下のお気に入り/エマ・ストーンの裸体よりフルスイングビンタが刺激的

女王陛下のお気に入り
(C)2018 Twentieth Century Fox

映画好きな知人からもオススメされていた『女王陛下のお気に入り』を鑑賞しました。

歴史もので人間ドラマという印象があったので、ちょっと重いかな?と思っていたのですが、良い意味で気持ちわるーく裏切ってくれました。

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変態の世界にようこそ

3D映画と勘違いしそうなくらい奥行きを感じるカメラワーク。映し出されるのは絢爛豪華なお屋敷の装飾に、貴族たちの過剰なまでの衣装とメイク。なのにキラッキラの眩しい世界は敢えて色調を抑えられていて、せっかく着飾った見た目は平準化されてしまう。そうすると今度は人間の内側にあるドロドロとした本性が見えてくる。

そして舞台は18世紀のイギリス、政治的策略と陰謀が渦巻く世界。なんて書くと高度な情報戦みたいだけど、苦労を知らず自己主張と他人を蹴落とすことしかできない貴族たちにできるのは安っぽい交渉だけ。贅を尽くした毎日にすら退屈した彼らの楽しみは変態道を極めるくらい。

民が、税金が、戦争が!なんてそれっぽいキーワードは出てくるわりに映し出されるのは浪費と醜態ばかり、挙句の果てには変態プレイ(スローモーションでじっくりご鑑賞ください)。これ当時の史実とも絡みがあるのかな?ちょっと気になってしまいました。

キャッキャウフフの三角関係

そんな腐敗しきった貴族社会で女王陛下として君臨するアン女王(オリビア・コールマン)と彼女を支えるサラ(レイチェル・ワイズ)、そこにアビゲイル(エマ・ストーン)が加わって繰り広げられる三角関係が常に物語の中心にあって。

正直言ってこの3人も十分変態なんだけど、子供みたいにはしゃいだり、敢えて嫉妬させてみたり突然少女っぽくなっちゃうあたりが妙に魅力的。周囲が異常な世界だからよくあるドラマのよくあるシーンがもの凄く新鮮に、可愛らしく目に映る。まぁ変態だけど。

もう素直に変態ありがとうって感じ。

裸体よりフルスイングビンタ

この作品のタイトルを初めて耳にしたのは、たしかエマ・ストーンがヌードに挑戦という見出しがついていたとき。それ目当てに観た人もいるのかも。

もしも作風の強さに押されて素直に喜べないかも、と心配しているようならオススメしたいのはエマ・ストーンのフルスイングビンタ。なんか、心が持っていかれてしまった(放心)。

いや別にビンタされたいんじゃなくて、バチコーン!と響き渡る強烈なビンタ音が脳裏に焼き付いてしまって、変態貴族たちの気持ちが少しわかるかも(わからない)。

おわりに

ヨルゴス・ランティモス監督の作品では『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』を鑑賞していて、不気味さが溢れ出す演出に最後までドキドキしっぱなしでした。

この作品はまた違った性質の不気味さが全編に渡って漂っていて、それがクセになってしまうんですよね。早くも次回作『Pop. 1280(原題)』の製作にも取り組まれていいるようで、きっとまた観てしまうのだろうなと思いました。


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