【映画ランキング】2018年に観た映画ベスト10!

2019年が始まって少し時間が経ってしまいましたが、2018年に鑑賞した映画のベスト10を発表します!上半期の勢いで後半もたくさんの映画と出会いたかったのですが、時間が取れず一気に本数が減少した下半期。1年を通じてのキーワードは「制服」でした。変態か!

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第10位

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

今なお世界的な人気を誇る『ハリー・ポッター』シリーズの魔法世界を舞台に、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの活躍を描いた『ファンタスティック・ビースト』シリーズの第2弾。

魔法を自由自在に操れる大人たちの甘美な夢の世界を期待していたのに、2作目にして一気にダークネスワールドに突入かよ!と一瞬憤慨しましたが、それでも大好きな世界観と美しい魔法の表現に酔いしれてベスト10圏内にランキング。

思わず聞き返したくなるくらいの勢いでまくしたてる説明ゼリフの数々は、嫌な感じよりもまるで『シン・ゴジラ』でも観ているときのような「必死でついていかなくては!」的な気分になりました。

全5部作構想ということで、あと3回も楽しめるなんて!映画が完結するまえに寿命が尽きてしまいそうで心配です。

第9位

ラッカは静かに虐殺されている

ラッカは静かに虐殺されている

2011年の民主化運動を機に内戦が始まったシリア。2014年、アサド政権と反体制派の対立による混乱に乗じて勢力を拡大するイスラム国(IS)は北部の街ラッカを制圧しました。

周到なメディア戦略で自らを革命の国家として世界中にアピールする一方、支配地域には厳しい規律の強要と従わない者たちに対する残忍な公開処刑、子供たちには戦闘要員としての洗脳教育を施すなど人道的に許されない行為が日常的に行われていました。恐ろしいことにその本当の姿は情報の遮断によって誰の目にも届かないようコントロールされていたのです。

そんな危機的状況を訴えるため、市民はRBSS(Raqqa is Being Slaughtered Silently/ラッカは静かに虐殺されている)を結成。死の恐怖と戦いながらも全世界へと真実を発信するのでした。

これは演出ではありません。今この時代に実際に起きている事実なのです。

しかし、そんなラッカの治安が一番良かった時代は、このイスラム国支配の時期だったと言う人もいるのです。この意味を、あなたはどう受け止めるでしょうか。

第8位

ちはやふる 結び
ちはやふる 結び

千年の、想いを超えて、今を咲く。

競技かるたに魅せられた主人公たちが、魂の全てを懸けて戦いに挑む姿。未来に揺れ、恋に揺れ、自分の進むべき道を探す姿。コメディなタッチで描かれながらも美しい映像と繊細な音の使い方には遊びがなく、どのシーンからも真剣さが伝わってくる、そんな作品でした。

でも本当に不思議ですよね。千年も前に詠まれた歌が、今を生きている人たちの思いと変わらずにあるなんて。どんな景色を見ながら、誰を思い浮かべながら作ったんだろう。札1枚で広がる無限の可能性。

ただひたすらに「かるた」として続いてきたかるたが、コミックや映画というちょっと違った形でまたこの先の千年を生きようとしている。僕たちの生きているこの時代は、もしかしたら大きな転換期を迎えた奇跡の瞬間なのかもしれません。

良い映画には全ての要素が詰まっていると誰かが言っていましたが、そんな映画だなぁって思いました。

第7位

ラジオ・コバニ

シリア北部、トルコとの国境沿いに位置する街コバニ。クルド人が多く住むこの街は、国内の混乱に乗じて勢力を拡大したイスラム国(IS)の制圧下に置かれるもクルド人民防衛隊(YPG)と連合軍の空爆作戦により2015年に奪還されました。

しかし、長い戦いの末に取り戻したコバニの街は戦闘の激しい攻撃で瓦礫と化し、原形をとどめないほどに崩れ腐敗した遺体が散らばる絶望の世界へと変わり果ててしまっていたのです。

ただ、生きる。たったそれだけのことすらも困難なこの地に、ある日から明るい声と歌が響き渡ります。

「おはよう、コバニ」

大学生が始めた小さなラジオ局。ときには紛争の中を生き抜いた英雄たちの声を拾い、ときには明るい歌を流し、1日、また1日とリスナーの命を明日へと繋ぎ止めるその姿。ラジオの力、そして人間の声の力が持つ希望の力はこんなにも強いものなのだと知りました。

第6位

カメラを止めるな!
カメラを止めるな!

2018年の主役といったらこれ!ってくらい大ヒットした『カメラを止めるな!』が第6位に入りました。

なんだかちょっといたたまれない気持ちになる前半からの大どんでん返し!あれよあれよという間に作品のパワーに引き込まれ、気づけば笑って泣いての大団円!一緒に鑑賞しているのはお互いに知らない人たちなのに終わってみれば妙な連帯感で結ばれていたりして、見てるだけじゃなくて、まさに体験型ムービーとはこういうことなのかと感動しました。

役者さんたちが劇場に住んでるみたいに通いつめ、時間のある限り登壇してくださる姿勢にも心打たれました。ちょうど僕がK’s cinemaさんで鑑賞したときには『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督がトークゲストに登場、上田慎一郎監督と一緒にゴジラが吐く熱線のごとく熱いトークが繰り広げられ、その後エントランスに出演者さんたちが大集合していて、もうここどこだかわかんない!ってくらい楽しい日になりました。

低予算で、無名の役者でって話題が多かったような気がしますが、僕の印象としてはアイディアと努力が生み出す可能性は無限大だっ!っていうところをもっと取り上げてほしかったです。楽しい映画としてはここ10年くらいでナンバーワンです!

2018年後半はなかなか時間が取れず2度目は自宅で観ました。が、面白いけどやっぱり物足りないよ!映画館で観たいよ!

第5位

赤色彗星倶楽部
赤色彗星倶楽部

高円寺アンノウンシアターでお会いしたひと:みちゃんに紹介されて足を運んだポレポレ東中野。どんな内容か、誰が出演してるのかは全く知らずに満席の劇場の中で目にしたのは、むせ返るほど匂い立つ生々しい青春と、夜空の星のごとく輝く役者さんたちの姿でした。

大人になった僕にとって高校生の頃はとっても眩しく見えます。実際にはヒーローだったわけでもなく大冒険していたのでもなく、実際にはただただ平凡で冴えない日々を送っていただけに過ぎないのに。それでもなお熱く感じるのは、 この映画のように強い衝動が今もなお冷めきらずに静かな熱を帯びていて、ふとしたきっかけで暴れだしそうになるからなのかもしれません。

魅力的で個性あふれるキャラクターたちの中には、きっとあなたによく似た個性を持った人や気持ちが重なる瞬間に出会えると思います。個人的にはユミコテラダンスさんの歯がゆくて切ない、でも芯をある演技に魅了され、あぁあの頃こんな強さを持っていたらと柔らかな後悔に浸ってしまいました。

そして手島実優さんは、良いなと思った映画にことごとく登場していて今年ナンバーワンの注目女優さんでした。このあとの作品にも登場します!

第4位

少女邂逅
少女邂逅

小さな檻の中。理不尽で孤独な日々。暗い世界に温かな手を差し伸べてくれたのは1人の少女でした。ひかり溢れる明るい未来へと導かれる救いの物語。かと思っていたら、この目が節穴だったことに気付かされます

2人きりの幸せな世界、そう見えていた風景からゆっくりと表れる真実。蚕の繭から外の世界に出た成虫は、もう一度殻に閉じこもってしまうのか、それとも飛び立とうとするのか。

美少女2人の演技に見とれていたはずなのに、本気のキックに蹴り飛ばされたような衝撃は今も覚えています。日常を生きるなかでいかに現実を身勝手に切り取っているか、そして真実から目をそむけているかを真剣に訴えてくる映画にはなかなか出会えないことでしょう。

第3位

リズと青い鳥
リズと青い鳥

劇中劇『リズと青いとり』の物語を軸に、吹奏楽部に所属する2人の揺れ動く心模様を描いた長編アニメ作品。テレビアニメシリーズ『響け!ユーフォニアム』からのスピンオフという位置づけですが、全然違う印象を受けました。

全編に渡ってよどみなく流れる静かな時間。だけど退屈なんてことは全くなく、むしろ美しい映像から溢れんばかりの情報の洪水に流されそうになります。こだわり抜いた表現のひとつひとつに意味が込められ、キャラクターたちは確かに宿る魂。実写ではどうしても映り込んでしまうような役者さんたちの持つイメージ、現実の風景。そういったノイズを全て取り払って綺麗なものだけ残したらこんな映像になりましたってくらい凄かった。

部員たちの複雑な感情は、きっと小説やテレビシリーズから追ってきた人たちは深く寄り添えるんでしょうけど、全然知らなくてもなんとなく感じられるような配慮もされているのですんなり入り込めると思います。僕もテレビアニメ1期だけで少し苦手意識を感じてその後は見ていませんがこの評価です。安心してください。

昔吹奏楽部だったから余計に嬉しいブラスバンドの音の響き。映画のサントラだけでも楽しめます(しかも泣ける)。この文章書いてる間もイヤホンで聴いてます。

第2位

カランコエの花
カランコエの花

こちらも3位と同じく吹奏楽部の主人公たちが主演の作品。ある日突然行われたLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)についての授業。それがきっかけでクラスの中にいるのでは?という疑念が生まれてしまい、疑心暗鬼になる生徒たち。

今なお理解されにくいテーマを背負った映画ではありますが、普段意識していない人にこそ観てもらいたいなと思いました。同様する生徒たちに対して全く無力な教師たち。それもそのはず、大人だってどうすればいいのかわからないんだから。

騒動の末に訪れる結末。エンドロールに重なる独白。きっと苦しんだと思う。だけどあの人は確かに恋して、相手のことを大切にしている。いつか笑って話せるような時代が来てくれるかな。そのためにも僕たちは、普通ってなんだろう、普通じゃないってなんだろうって、しっかりと考えていかなければならないんだと思います。

そんな内容も素晴らしいんですが、役者さんたちの演技がこれまた瑞々しくてとってもナチュラル。映画館の座席がいつの間にか教室の椅子へと変わり、すっかりクラスの1人になった気分でした。

冒頭に映る演奏風景も、実際に吹奏楽部のメンバーが演奏しているだけあってリアル感が異常です。これに比べたら『リズと青い鳥』は嘘っぽくというか夢の中で聴いてるみたいな感じがします。

第1位

飢えたライオン
飢えたライオン

いろんなものがネットワークにつながり、ありとあらゆる情報を得られるようになった現代社会。また、SNSの普及によって個人による情報の発信も当たり前になりました。一方でプライベート情報の流出という問題が生まれ、被害者は生涯に渡って苦しむことになったり差別の対象とされることすらあります。

そしてネットの影響力が大きくなると、次第にそこで注目を集めることこそが目的となるように変化していきました。盛り上がる話題の中心がもはや真実である必要はなくなり、声の大きい者だけが勝者になる。勝者にさえなってしまえば、邪魔者を排除するために声の力に群がる集団意識を利用して自動的に抹殺してくれることだってできるのです。自らの手を汚すことなしに。

人は見たいものしか見えない。悪意を持たずして傷つける相手が流す血や涙の色など存在しないことにされてしまう。スマホさえあれば何でも買える便利な世の中になりましたが、同じだけのリスクも同時に背負っていることに気付かされました。

映画として見ても、独特な第三者視点の演出も効果的でした。誰かに感情移入することもなく冷静になって画面に集中していると、悪意のない行動すら被害者にとってどれだけの苦痛になっているか、嫌というほど魅せられます。カットが切り替わるたびに忍び寄る不安の影。ホラー映画も真っ青の恐ろしさ、というかもはやホラーでした。

映画鑑賞後から吐き気に襲われ帰宅直後に嘔吐して、しばらくは映画を観る気も起こりませんでした。2018年最大の衝撃でした。

(特別枠)

かぞくへ
かぞくへ

最後は特別枠のご紹介です。2018年2月、渋谷ユーロスペースで1つの作品が公開されました。タイトルは『かぞくへ』。

世界どこにいっても普遍の形。なのにその意味は受け取る人によって姿を変えてしまいます。たとえばそれは愛の形。ときには呪いの言葉となって心を縛り付ける。父親がいて母親がいて、両者の血を継いだ子供がいるという1つの概念では収まりきらないほどに複雑化してしまった「かぞく」の意味は、複雑化してしまった現代社会の鏡なのかもしれません。

この作品を観ていると、今自分の「かぞく」の定義、そして求めている「かぞく」の姿。それらを通じて自分に欠けているものを目の前に突きつけられるような感覚に襲われます。

クラウドファンディンの成功や渋谷ユーロスペースで異例のロングラン、現在も日本中の各地で上映が続き、春本雄二郎の次回作『由宇子の天秤 』の製作も始まっています。2年連続で公開となるでしょうか?それは応援してくださる皆さんにかかってます。どうかよろしくお願いします!

おわりに

2018年は後半になって全然劇場に足を運ぶ時間がなくてちょっと残念でした。でも映画を楽しむためには普段の生活がしっかりしてなくてはならないと思うので、2019年も無理せず映画を楽しんでいきたいと思います。

でもせめて月イチくらいは映画館で観たいなー。


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