【WRC2018】世界ラリー選手権 第6戦ラリー・ポルトガルの感想です

世界ラリー選手権第6戦

5月17日からWRC(世界ラリー選手権)の2018年シーズン第6戦ラリー・ポルトガルが開催されました。トヨタで初優勝を飾ったタナク選手へ期待を膨らませて楽しみにしていたら、すごいことになってしまいました。

各チームごとに感想を書いていきます。寝込んでたので内容は薄め。

ヒュンダイ・シェル・モービスWRT(Hyundai Shell Mobis World Rally Team)

マシン:ヒュンダイ i20 クーペ WRC((HYUNDAI i20 COUPE WRC)

ティエリー・ヌービル選手/ニコラ・ジルソウル選手:優勝
ダニ・ソルド選手/カルロス・デル・バリオ選手:4位
アンドレアス・ミケルセン選手/アンダース・イェーガー選手:17位
ヘイデン・パッドン選手/セブ・マーシャル選手:リタイア

序盤の牽引役となったのは第2戦スウェーデン依頼の参戦となったパッドン選手。タイヤの摩耗と戦いながら上位をキープしていました。しかしステージ7でコーナー内側に転がっていた大きな岩を避ける際にミス、コース外側の大きな溝にハマりマシンを破損してリタイアとなってしまいました。パッドン選手は病院に運ばれましたが、次の日のランチタイムにはチームに合流していました。レース続行はできませんでしたが無事で何より。

一通り波乱が落ち着いた頃にはトップに立っていたヌービル選手が堂々の優勝。フィニッシュ後に見せてくれた笑顔はとっても爽やかでした。勢いに乗ると少し傲慢になるところがあるので、このまま謙虚さを忘れず戦ってほしいです。チャンピオンシップ首位に立つと、リーダーとしてのプレッシャーもあり、先頭走者というハンデも抱えなくてはなりません。まだまだ安心はできませんよ。

ミケルセン選手はメカニカルトラブルで苦しみましたが、ドライバーたちが続々とリタイアする中でもソルド選手は今回も圧倒的な安心感。でもマクファクチャラー登録はしてなかったので(1チーム3人まで)でちょっともったいない。

 

Mスポーツ・フォードWRT(M-SPORT FORD World Rally Team)

マシン:フォード フィエスタ WRC(FORD FIESTA WRC)

エルフィン・エバンス選手/フィル・ミルズ選手:2位
スニネン選手/ミッコ・マルックラ選手:3位
セバスチャン・オジエ選手/ジュリアン・イングラシア選手:リタイア

オジエ選手が珍しくミスしてリタイア。パワーステージでもライバルたちが頑張り1ポイントも獲得できないレースになりました。そして0ポイントがわかった途端これ以上走っても意味がないのでリタイア。チームの戦略なのかもしれませんが、ついこの前のパワーステージ問題(わざと出走を遅らせて良いタイムを出そうとした)もあるし、スポーツマンシップに欠けるところがあるんですよね。今年はそれだけ追い詰められてるってことなのかもしれませんが。

代わりに頑張ったのがエバンス選手とスニネン選手。このところオジエ選手頼みだったMスポーツを2人が支えました。エバンス選手はいつだって表彰台に上がるくらいの実力はあるんですがちょっとしたミスなどでチャンスを失っていました。これでプレッシャーから開放されて、オジエ選手が不安になるくらい活躍してくれればと。

いつもラッピ選手の後塵を拝していたスニネン選手も表彰台。彼に負けないよう今度は優勝を狙ってください。

 

トヨタ・ガズー・レーシングWRT(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)

マシン:トヨタ ヤリスWRC

エサペッカ・ラッピ選手/ヤンネ・フェルム 選手:5位
ヤリ‐マティ・ラトバラ選手/ミーカ・アンティラ選手:25位
オット・タナク選手/マルティン・ヤルベオヤ選手:リタイア

前戦アルゼンチンでは岩にヒットしてから闘争心に火がついたタナク選手でしたが、今回はそうはいかず、あっさりとリタイアしてしまいました。だったらラトバラ選手は今度こそラッキーがあっても良さそうなものですが、なぜか2戦連続のサスペンション破損でこちらもリタイア。フォルクスワーゲン時代はよくあったような気がするけれど、さすがに応援しているこっちもヘコみます。

なんとかラッピ選手が頑張って5位入賞とパワーステージ制覇で一矢報いてくれましたが、このままではMスポーツにもヒュンダイにも敵わないなぁって思います。うん、頑張って応援します。

 

シトロエン・トタル・アブダビWRT(CITROËN TOTAL ABU DHABI World Rally Team)

マシン:シトロエン C3 WRC(Citroën C3 WRC)

オストベルグ選手/トシュテン・エリクセン選手:6位
ブリーン選手/スコット・マーチン選手:7位
クリス・ミーク選手/ポール・ネイグル選手:リタイア

ステージ7のライブが始まって、いやぁどのマシンもタイヤの摩耗が激しいですね、なんて思っていたら、摩耗どころかラバーのないタイヤで登場するマシンが!

それはなんとミーク選手!パンクでスペアを使った後にまたパンクし、代わりがなくなってしまったらしいです。

スタートと同時にカラカラカラ……と切ない音を立てながら走り出すシトロエンC3。しかもこの日のステージ8も同コースなので本人にとっては悪夢のようなシチュエーション。大きくタイムを落としてしまうことになりました。

でも観客がみんな大きな声援を送っていたんですよ。聞こえてましたかミークさん。

その後クラッシュで姿を消すミーク選手の代わりに、最後まで走りきったオストベルグ選手とブリーン選手。10位には下位カテゴリのWRC2から参戦したステファン・ルフェーブル選手が入り結果だけ見るとまぁまぁの及第点でしょうか。

でもオストベルグ選手とブリーン選手はレギュラーシートの座を獲得するにはちょっと物足りなかったかも。

 

全体を通しての感想

大波乱のレース、最後まで走りきったのはやはり堅実な走りができるドライバーたちでした。そして、トヨタの運の無さ。昨年もここからというときにラトバラ選手のマシンにトラブルが続いて栄冠への道のりが絶望的になってしまいましたし、今年も勢いが欲しいところでの残念な結果となりため息が出てしまいます。

それよりもビックリなのが、ミーク選手のシトロエンからの参戦見送りのニュース。派手なクラッシュシーンばかりが印象的ですが、速さでは優勝を狙えるほどの貴重な存在でした。

ミーク選手のことは誰しもわかっているんだから、チームのエースじゃなくてときどき大量ポイントを稼いでくれる大穴役として起用して(プレッシャーがないとミスも少ないし)、その他に主軸となる選手、堅実な選手(または期待の若手)みたいな布陣にすればいいのに。

去年ミケルセン選手を獲得していればいい感じになったと思うんだけどなぁ。ミーク選手の年俸とローブ選手へのお支払いでいっぱいいっぱいだったのかな?

オストベルグ選手とブリーン選手にとっては大きなチャンスなので、今の中堅ドライバーの域からより上を目指してステップアップしてほしいですね。2人とも堅実に走るタイプなので、どちらかキャラ変必至な感じ?

人事といえばパッドン選手も気になります。本当ならガンガン走れるドライバーなのに、ときどきしか出られずマシンに慣れる間もなくレースが終わってしまうなんて。このまま飼い殺しは可愛そうですね。ヒュンダイからシトロエンに移籍とかないのかなぁ?

今回は応援する人たちが次々にいなくなる割に楽しかったんですが、レース後のモヤモヤも多い一戦でした。

あ、ファフェのジャンプは見ていて本当に楽しかったなぁ〜。

でも、よくあの高さからの着地で弾んだりも壊れたりもせず走れるもんですね。ラリーカーってすごい。

 

おわりに

ついにオジエ選手の首位陥落で次回以降の展開も楽しくなってきました。

第7戦ラリー・イタリア・サルディニアは6月7日開催です。

 

ハイライト動画集

【動画】ステージ2 – 4 ハイライト

【動画】ステージ5 – 9 ハイライト

【動画】ステージ10 – 12 ハイライト

【動画】ステージ12 – 15 ハイライト

【動画】ステージ16 – 18 ハイライト

【動画】ベスト・オブ・アクション

画像の出典:TOYOTA GAZOO Racing