【WorldRX2018】世界ラリークロス選手権 第3戦ベルギーの感想です

世界ラリークロス選手権第3戦

WorldRX世界ラリークロス選手権の2018年シーズン第3戦ベルギーが5月11日から開催されました。

寝込んだりしていて遅くなりましたが、レース概要と感想を書いていきます。

第3戦ベルギー

第3戦はベルギーのメテ・サーキットが舞台。スタート時のみ使用されるストレートから1コーナーで大きく右に進路を変え左回りのサーキットに入る変則的なレイアウト。短い直線と連続コーナーで構成されるコースは滑りやすく、高く盛り上がる縁石と際どい位置にあるタイヤバリアも難易度を高くしています。

最終コーナーに設けられたジョーカーラップと、そこからのホームストレートで大きなドラマが生まれそうな予感。

メテ・サーキット レイアウト(FIA World Rallycross Championship)

 

予選~セミファイナル:強すぎる3強の壁

予選を終えてトップはQ2とQ4でトップタイムをマークしたマティアス・エクストローム選手(EKSアウディ・スポーツ:アウディS1)。チームメイトのアンドレアス・バックルド選手は6番手に入りました。

2番手は成長著しいティミー・ハンセン選手(チーム・プジョー・トタル:プジョー208 WRX)、チームメイトのセバスチャン・ローブ選手が4番手。ヨハン・クリストファーソン選手(PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデン:ポロR GTI)は3番手でペター・ソルベルグ選手が5番手と、上位6台が3チームに独占されました。

勢いはセミファイナルに入っても衰えず、決勝進出も同じ顔ぶれに。新興チームで頑張っているニコラス・グロンホルム選手(GRX・タネコ・チーム:ヒュンダイi20)やゲラン・シシェリー選手(GC Kompetition:メガーヌ・ルノーRS)らは決勝に残ることはできませんでした。

【動画】Q1ハイライト

【動画】Q2ハイライト

【動画】Q3ハイライト

【動画】Q4ハイライト

 

決勝:一流たちの大バトル!

決勝に残った顔ぶれは予選の上位6台で占められ、全員が勝つ気満々の豪快なバトルになりました。

出だしで一瞬遅れたクリストファーソン選手に、チームメイトのソルベルグ選手アウトから並びます。前にはローブ選手がいて逃げ道のなくなった彼は、コース脇に押し込まれウォールに乗り上げるように右側の車体が大きく浮き上がります、このまま横転してリタイヤか?と思われますが華麗に着地!すぐさま反撃に出ます。さすがチャンピオン。

首位で1コーナーをクリアしたローブ選手に、混乱をうまくり抜けたハンセン選手が続きプジョー編隊が主導権を握ります。その後に片輪走行から立ち直ったクリストファーソン選手、そしてソルベルグ選手とフォルクスワーゲンが並び、アクシデント回避でアウト側に流されてしまったエクストローム選手、バックルド選手は後方に沈むことになりました。エクストローム選手はその後もリズムをつかめずコーナーで膨らんでインを取られまさかの最下位へ。アウト側でウォールにヒットしていた影響が出ているのかもしれません。オープニングラップでソルベルグ選手だけがジョーカーを選択。渋滞から抜け出して逆転を狙います。

2周目にエンジンがかかり始めたクリストファーソン選手ですが、スピンしそうになりながらも粘るハンセン選手を抜くことができずローブ選手との差が開いていきます。これではペースが上がらないとジョーカーラップに飛び込みますが、出てきた先にはチームメイトのソルベルグ選手が。こっちも簡単には抜かせてはもらえない相手、後ろについて彼のハイペースに乗りローブ選手との見えない距離を縮める作戦に出ます。

3週目になるとクリストファーソン選手の追撃から開放されたハンセン選手が猛プッシュで首位のローブ選手に肉薄。その後方からはソルベルグ選手が異常な速さで猛追し、クリストファーソン選手もピッタリと後に続きます。エクストローム選手とバックルド選手も2台が接近しており、まるで3つのチームによる団体戦に見えてきました。

4週目、いよいよ決戦の瞬間を迎えます。プジョーの2台が最終コーナーで同時にジョーカーラップに入ります。ジリジリと差を詰めるフォルクスワーゲンの2台はノーマルラップ、出口で4台が交錯することになります。

2台と2台、2つの道が1つに重なるとき、先頭に立っていたのは―。

 

最終結果は以下をご覧ください。

第3戦リザルト(FIA World Rallycross Championship)

【動画】決勝ハイライト

 

感想

今回は退屈なレースになるのかな?と心配していたのですが、貪欲なフォルクスワーゲン、エレガントなプジョー、荒っぽいアウディによる決勝での三つ巴の戦いにシビレました。

今シーズンはラフプレイに対しての目が厳しいので、押し合いの苦手なローブ選手には有利に働き、ぶつかり合いが当たり前のエクストロームには不利に働いているような気もします。でも最初から最後までフェアに戦っている今回のレースを振り返ると、ちょうどいいさじ加減になっているようです。

それにしても、トップ3チームと他の勢力差が大きくなってしまいました。予選はともかく、セミファイナル、ファイナルと本気度が増していくにつれラップタイムも速くなるので、そのギャップにまだ適応できていないんでしょうかね。

上位を脅かす存在が現れてくれると、もっと面白くなってくれるのですが。

 

おわりに

大荒れの天候で行われた前回に比べて大きなドラマのないエンディングになるかと思っていたら、決勝が白熱のデッドヒートになるとは想像していませんでした。

第4戦はイギリス、今年はシルバーストーンサーキットに舞台を移して5月25日から開催されます。お楽しみに!

 

画像の出典:FIA World Rallycross Championship