【WorldRX2018】世界ラリークロス選手権 第2戦モンタレーグレ(ポルトガル)の感想です

世界ラリークロス選手権第2戦

ガチンコバトルの開幕から早くも2戦目を迎えたWorldRX世界ラリークロス選手権の2018年シーズン。ありとあらゆる路面コンディションを一度に全部に詰め込んだ滅多に見られない条件でのバトルとなりました。

レース概要と感想を書いていきます。

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第2戦ポルトガル

第2戦が行われたのは、開幕戦スペインのお隣ポルトガル。スペインとの国境に位置する北部の自治区モンテレーグレのサーキットが舞台です。

特徴はホームストレートの長い直線と、その後の低中速コーナーが続くテクニカルセクションにハッキリと別れたレイアウト。ジョーカーラップは1コーナーの奥に設けられており、スタート直後の攻防は目が離せません。

モンテレグレ・サーキット レイアウト(FIA World Rallycross Championship)

【動画】モンテレグレ サーキット トラック・ウォーク with ロビン・ラーソン選手

 

予選~セミファイナル:予測不能な天候

土曜日のQ1、Q2は晴れてドライコンディションでのスタートとなりました。

予選1日目はセバスチャン・ローブ選手(チーム・プジョー・トタル:プジョー208 WRX)、ティミー・ハンセンケビン選手(チーム・プジョー・トタル:プジョー208 WRX)とプジョー勢が優勢な展開に。

明けて日曜のQ3前には雨が降り出し出走前に止むという不安定な天候になり、この状況を制したアンドレアス・バックルド選手(EKSアウディ・スポーツ:アウディS1)がQ3、Q4でトップタイムをマークし予選をトップで通過しました。

セミファイナル1は1コーナーへの進入でトップに立ったヨハン・クリストファーソン選手(PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデン:ポロR GTI)がライバル達の混乱をよそに余裕を持って逃げ切り決勝進出。ジョーカーラップに飛び込み集団の争いを免れたゲラン・シシェリー選手(GC Kompetition:メガーヌ・ルノーRS)が、セミファイナルを狙うマティアス・エクストローム選手とアンドレアス・バックルド選手(共にEKSアウディ・スポーツ:アウディS1)の間に割って入り、見事に初のファイナル進出を決めました。

セミファイナル2ではいよいよ雪が振り出しコンディションが悪化。滑りやすい路面で終始レースをリードしていたセバスチャン・ローブ選手でしたが、5週目にハンセン選手がインを突いて逆転。ファイナルのフロントローを獲得しました。ソルベルグ選手はヤニス・バウマニス選手(Team STARD:フォード フィエスタ)とケビン・エリクソン選手(Olsbergs MSE:フォード フィエスタ)の接触に救われ幸運にも3位でフィニッシュ。最後尾ながら決勝に進出できました。

【動画】Q1ハイライト

 

【動画】Q2ハイライト

 

【動画】Q3ハイライト

 

決勝:まさかの・・・吹雪のレース!

決勝時の天候は大荒れ。大粒の雪が強い横風に乗って吹き付け、視界も効かない最悪のコンディション。

スタートと同時に頭一つ抜け出したのはポールポジションからミスなく飛び出したクリストファーソン選手でした。2番手スタートのハンセン選手がすぐ後ろに付けます。

悪天候が大好物のソルベルグ選手は最高のロケットスタート!加速した勢いで一気に1コーナー奥のジョーカーラップに飛び込みます。しかしローブ選手が彼のイン側に入りコーナー出口でソルベルグ選手の頭を抑えてしまいます。これが運命の分かれ道でした。

1週目を終えた時点でトップはクリストファーソン選手。この天候ではさすがに後続を引き離す余裕はなくハンセン選手、バックルド選手がピッタリと追尾します。オープニングラップでジョーカーを選択したローブ選手、ソルベルグ選手、そしてシシェリー選手も最後尾ながらしっかりと付いていっています。

2周めになるとクリストファーソン選手が後続を引き離しにかかります。追走したいハンセン選手でしたが縁石に乗り上げてバランスを崩してしまいました。彼は3週目にジョーカーラップを選択して体制の立て直しを図ります。

さすがのクリストファーソン選手も悪路に苦しみます。ただバックルド選手との差は3秒近くに広がっており猛プッシュの必要はありません。逆にバックルド選手の方がペースが上がらず後ろからローブ選手、ソルベルグ選手のWRCチャンピオン編隊が迫ります。

4週目のストレートでローブ選手がバックルド選手に並び、1コーナーで華麗なオーバーテイク。こんな吹雪の中よくここまで完璧なマシンコントロールができるな~と関心してしまいます。でもロープ選手の目標はもう1つ前にいるクリストファーソン選手。猛追して彼がファイナルラップのジョーカーに入るタイミングに仕掛けようとしている様子。ソルベルグ選手はすぐ前にいるバックルド選手がジョーカーラップに入れば自動的に3位に繰り上がるので無理して攻めようとはしていません。

そしてファイナルラップ。クリストファーソン選手が遠回りのジョーカーラップへ、ローブ選手は手前の1コーナーへと進入。両者コーナーを立ち上がるとクリストファーソンが前に出ました!ローブ選手も詰めてきていましたがわずか1.8秒届かず。

最初にチェッカーフラッグを受けたのはクリストファーソン選手。続いてローブ選手、ソルベルグ選手となりました。シシェリー選手はメガーヌ・ルノーでの初の決勝で5位と健闘しました。

 

最終結果は以下をご覧ください。

第2戦リザルト(FIA World Rallycross Championship)

【動画】決勝ハイライト

 

感想

最近はオープニングラップの1コーナーを制したものが勝つ、みたいなセオリーが出来上がってきてしまったような気がします。フォルクスワーゲン勢のスタートに懸ける執念はもの凄くて、謎のデバイスでも付いてるんじゃないかと疑ってしまうぐらい。特に決勝のソルベルグ選手なんて、アンタどこから来たの?ってくらい雪で霞む視界の中から飛び出してきます。

スプリント勝負だからスタートはとても大事。でもそこで全てが決まっちゃうのもねなんだかね~。もう少しドッグファイトも見てみたいです。

開幕戦でエクストローム選手が無理な接触で順位取り消しになってしまったせいか、全体的に当たり方が控えめだった気がします。バックルド選手なんて明らかに引いてましたからね。この人全然当たり負けしないタイプなのに。相手を走行不能に追い込むようなドライビングはもちろん許されませんがドライバーたちが萎縮してしまうのも嫌なので、うまくバランスを取りながら調整をしていってもらいたいです。

ジェントルな戦いになると、駆け引き関係なく単に走って速い人が強くなるのでローブ選手とかには有利かもしれませんね。WTCC時代からぶつかり合いは苦手だったので一番恩恵を受けるのはこの人かもしれません。WorldRXでも9連覇とかしちゃったりして・・・それはないか。

クリストファーソン選手は開幕から2連勝、昨年の最終戦から3連勝と好調が続いています。ドライでもウェットでもスノーでも、どんな環境でも速くてタフなところを証明してくれました。以前は押し合いになると弱いところがあったんですが、その弱点をパワーじゃなくスピードで補っています。マシンもチームもドライバーも完璧で、今季もこの人中心に回りそうです。

ソルベルグ選手はローブ選手に塞がれなければ2位になれたかもしれません。まずは今季1勝目が欲しいですね。

 

おわりに

YouTubeで決勝の動画配信を一瞬目にしたとき、画像がおかしいのかと思ったくらい強い雪と風でしたが、おかげでソルベルグ選手が楽しそうでした。

第3戦ベルギーは5月12日開催です。今年も応援します!お楽しみに!

 

画像の出典:FIA World Rallycross Championship

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