【WorldRX2018】世界ラリークロス選手権 開幕戦カタルーニャ-バルセロナ(スペイン)の感想です

世界ラリークロス選手権感想

長いインターバルを追え、ついにWorldRX世界ラリークロス選手権の2018年シーズンが開幕しました。

同じモータースポーツでも華麗なF1とは一味違う、荒ぶる魂のぶつかり合い。今年も応援していきますよ!それでは第1戦の感想です。

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開幕の舞台スペイン

開幕の地はスペイン、カタロニア・サーキット。2006年にはフェルナンド・アロンソ選手が母国での勝利を飾った、F1でもおなじみのサーキットが舞台です。F1コースレイアウト後半にあたる連続コーナー区間を利用して設けられた1.13kmのショートトラックは、ラリークロスにとっては全開で走れるポイントが多くドライバーにとっては攻めがいのあるコース。

開幕戦ではトップカテゴリに登録した計17台のマシンが、予選、セミファイナル、そしてその先にある頂点を目指して競い合います。

カタロニア・サーキット レイアウト(FIA World Rallycross Championship)

【動画】カタロニア・サーキット トラック・ウォーク with ケビン・ハンセン選手

 

予選~セミファイナル:雨の開幕戦

土曜日に開催された予選Q1、Q2はヘビーウェットコンディションからのスタートになり、ターマックセクション(舗装路部分)はツルッツル、グラベルセクション(未舗装路部分)は泥だらけになり真っ直ぐ走るのも大変。軽い接触でもコース外まではじき出されて障害物に突っ込んでしまうなどアクシデント続出で波乱の幕開けです。

でも日曜のQ3、Q4では雨も上がりコンディションも回復。各マシンも急激にペースを上げていきました。公式戦初お披露目のルノー・メガーヌやヒュンダイi20らニューマシンが無事予選を突破できた一方で、決勝常連のセバスチャン・ローブ選手(チーム・プジョー・トタル:プジョー208 WRX)やケビン・エリクソン選手(オルスバーグMSE:フォード フィエスタ)らが脱落しました。

 

セミファイナル1ではペター・ソルベルグ選手(PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデン:ポロR GTI)とチームメイトのヨハン・クリストファーソン選手がフロントローからのスタート。ソルベルグ選手はQ2、Q3に続き3度目のトップタイム通過で堂々の決勝進出。クリストファーソン選手とアンドレアス・バックルド選手(EKSアウディ・スポーツ:アウディS1)が僅差の2位、3位でフィニッシュで決勝に進みました。

セミファイナル2では予選敗退したローブ選手が同チームのサードドライバー、ケビン・ハンセン選手の代わりにセミファイナルに出走し(チーム戦略?)調子を取り戻して2位フィニッシュ。3番手にはニューマシンで登場のニコラス・グロンホルム選手(GRX・タネコ・チーム:ヒュンダイi20)が初戦ながら決勝まで進出です。2番手以降に4秒近い差をつけてトップでフィニッシュしたのはマティアス・エクストローム選手(EKSアウディ・スポーツ:アウディS1)でした。

【動画】Q1ハイライト

 

【動画】Q2ハイライト

 

【動画】Q3ハイライト

 

 

決勝:大波乱からの大どんでん返し

フロントローには2014年、2015年の覇者ソルベルグ選手と2016年の王者エクストローム選手が並びます。セカンドローには2017年チャンピオンのクリストファーソン選手とWRC世界ラリー選手権で9連覇のローブ選手が並ぶという世界王者の豪華共演。凄すぎてなんだかわからない。

3列目にはこちらも強豪バックルド選手と、ニューマシンで挑むグロンホルム選手が並びます。

いよいよ決勝スタート。短い直線からターン1へと向かいます。上位3台が団子状になってのコーナー進入で内側のソルベルグ選手がエクストローム選手に押し出され、そのままタイヤバリアに衝突!なんとかレースを再開できましたが開始早々に優勝争いから脱落してしまいます。

単独首位になったエクストローム選手は逃げの体制に入り、アクシデントをギリギリで交わしたクリストファーソン選手と、その後ろにいたバックルド選手が続きます。ローブ選手もスタート直後に集団から弾き飛ばされたのが幸いし、巻き込まれることなく4番手に付けます。

オープニングではローブ選手だけがジョーカーラップを選択。他のマシンとのマージンを取りクリーンな走行ができる英断でした。

2周目になると逃げるエクストローム選手にクリストファーソン選手が距離を詰め、3番手のバックルド選手以降がジリジリと離されていきます。3周目にはグロンホルム選手がジョーカーラップに入りローブ選手が4位にポジションを戻します。

4周目にはついにクリストファーソン選手が首位に肉薄。全体としてのタイムでは勝っているようですがエクストローム選手はコーナー立ち上がりが速く攻めどころが見つかりません。

エクストローム選手は5周目にジョーカーラップをクリア。ファイナルラップの6週目にクリストファーソン選手がジョーカーラップをクリアしたときに、どちらが前に出るかが勝負になります。

バックルド選手も5周目にジョーカーラップを選択し遠回り区間を走行していると、スルスルと前に出るマシンが!なんとローブ選手が3位に浮上です。予選敗退のはずが表彰台圏内まで来てしまいました。

ついにレースはファイナルラップに入ります。大回りな分、出口付近で加速できるジョーカーラップを利用して大逆転を狙うクリストファーソン選手。しかしコーナー立ち上がりでタイヤがスモークを上げトラクションがかかりません!それでも猛追してアウトから並びかけますがエクストローム選手が絶妙のブロック!これで勝負あり。優勝はエクストローム選手でした。

・・・と思ったらレース後に審議がありソルベルグ選手とのアクシデントによりエクストロームは決勝の順位を失い、クリストファーソン選手が優勝!初戦の決勝は大波乱に始まり、大どんでん返しで終わりました。

最終結果は以下をご覧ください。

第1戦リザルト(FIA World Rallycross Championship)

【動画】決勝ハイライト

 

感想

今年からはレギュレーションが厳密になりマシンの性能差が縮まると思っていたのですが、ドライバーの能力差もあるせいか昨年も強かった面々が上位に並びました。予選最速のソルベルグ選手に決勝ド安定のクリストファーソン選手がいてフォルクスワーゲンは盤石の体制だし、フォーミュラEに注力するのではと心配していたアウディも本気モード。速いドライバーは出走数の少ないグループに割り当てられるルールも上位優遇になっているように思えるし、しばらく勢力図に大きな変動は起こらなそうです。それにしてもフォード勢が相変わらず不甲斐なさすぎですね。やっぱりワークス勢には敵わないのかなぁ。

エクストローム選手とソルベルグ選手の件は、どっちも絶対引かないからいつ起こっても不思議ではないんですが、激突上等のラリークロスにおいてどこまでの接触がOKなのか線を引くのは難しいですね。数年前はクラッシュで大横転しても失格なんて判定にはならなかったはず。昨シーズンはクラッシュでソルベルグ選手が骨折したアクシデントもあったし、メジャーになるにつれルールが厳しくなっていくんでしょうか。公正なレースのためにはある程度仕方ないけど、ラリークロスの魅力を損なわないようにバランスを取ってもらいたいです。

そういえば2003年にソルベルグ選手と共に戦いチャンピオンに輝いたフィル・ミルズ選手がWRCに復帰して完走していたので、ソルベルグ選手も残念な結果になったけど最後までしっかり走ってくれて嬉しかったです。予選はいつだって超速いのに良くも悪くも何かが起きるお祭り男は今も健在。今年も台風の目になってくれそうです。

見どころの多いレースではありましたが、まだまだイベントとして発展途上なんだなと思いました。F1みたいな厳格過ぎてよくわからなくなっちゃったルールブックも、それだけ長い歴史があってこそ生まれたんだなと。1つのレースを長く続けるって、とてつもなく大変なことなんですね。ラリークロスも歴史は長いけどメジャーとしての重みが違う。ちょっとF1見直しちゃいました。

開幕戦は参戦マシン17台とマニファクチャラー登録が増えたはずなのに少し寂しい出だし。そのおかげで新登場のルノー・メガーヌは準決勝へ、ヒュンダイi20は決勝まで進めましたが、グロンホルム選手を除きトップとのタイム差が大きいのでまだまだ改善する必要がありそうです。フォード勢も新興勢力に負けず頑張ってくださいね。

 

おわりに

今年も日本向けのYouTube配信はされないようで、2年前のライブ配信されてた頃が懐かしいです。でも決勝の映像を見せてくれているので、それだけでもありがたい!

第2戦ポルトガルは4月28日開催です。今年も応援します!

 

画像の出典:FIA World Rallycross Championship

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