いよいよWRC(世界ラリー選手権)は本格的なシーズンに入ります。3月8日から開催される第3戦目メキシコは、砂煙をダイナミックに巻き上げ疾走するラリーの醍醐味が楽しめるグラベル(未舗装路)戦です。
概要と見どころをご紹介します。
概要
中米メキシコの首都メキシコシティから北西に約400km、雪上のラリー・スウェーデンから戦いの舞台は一転、ときには30度近くまで上がる暑さがマシンとドライバーを苦しめます。
ここは標高が高く、最高点はなんと2,737メートル。薄い空気はエンジンの力を削ぎ、空気を多く取り入れることで効率よくエネルギーを得るターボエンジンでは約20パーセントほどパワーダウンすると言われています。
その一方、見る側としては広大な景色とその中を駆けるマシンの美しい姿を堪能できます。世界遺産グワナファトの市街地コースも見ごたえあり。熱い4日間が始まります。
1日目:1ステージ2.53km・リエゾン区間113.03km
2日目:9ステージ155.15km・リエゾン区間234.44km
3日目:9ステージ140.35km・リエゾン区間200.20km
最終日:3ステージ46.46km・リエゾン区間163.72km
トータル:22ステージ344.49km・リエゾン区間711.39km
【動画】プレビュークリップ
【動画】ステージ紹介
見どころ
オープニングは世界遺産を駆け巡る!
ラリー・メキシコの名物となった木曜夜の第1ステージ、グワナファト。かつては銀の採掘場として栄えた色鮮やかな街並みが印象的な観光名所。夜になりライトアップされてよりカラフルになる市街地をモンスターマシンが駆け抜けます。
でも、もしぶつけて世界遺産を壊したら誰が弁償するの?
今年のトヨタは大丈夫?
昨年はデビュー2戦目で早くも優勝を飾り大きな期待を背負う形となったトヨタ陣営でしたが、その次のメキシコでは初めてのグラベルへと暑さに苦しめられることになりました。
今年は2度目となるここメキシコで、どんな走りを見せて来るでしょうか。作シーズンからの成長が感じられるようだと、今後もグラベル戦がいくつも控えているので自信を持って挑めるようになります。
ローブ選手降臨!
かつてWRCで9連覇を達成したレジェンド、セバスチャン・ローブ選手が久々に帰ってきました。昨年からテストに参加し良い手ごたえを得ていたというローブ選手ですが、現在は世界ラリークロス選手権(WorldRX)やダカールラリーなどに参加しWRCでの実戦は約3年ぶり。
伝説の走りをもう一度拝めるなんて!次はないかもしれませんから目が離せません。
でも代わりにマシンを譲ることになってしまったのはラリー・スウェーデンで大健闘し2位表彰台のクレイグ・ブリーン選手。せっかく好調なのにねぇ。理由は不明ですが3台マシンがあるんだから空いてるのをローブ選手に貸してあげればいいのに。
おわりに
モンテカルロとスウェーデンはかなり特殊な環境なので、本当の力が試されるのはここからになります。今年も優勝者が毎回変わるようなドキドキの展開を期待しています!そしてみんな無事にゴールしてくださいね!
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【WRC2018】世界ラリー選手権について簡単に説明します(その1)
【WRC2018】世界ラリー選手権について簡単に説明します(その2)
画像の出典:TOYOTA GAZOO Racing