【映画感想】スター・ウォーズ 最後のジェダイ/さよならジョージ・ルーカス(後半ネタバレ考察あり)

スター・ウォーズ 最後のジェダイ

IMAX 3D版での上映を待っていたらお正月になってしまいしたが、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ(エピソード8)』観て来ました!

1人のファンとしての感想と考察を書いていこうと思います。

感想

さよなら、ジョージ・ルーカス

シリーズ7作目『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(エピソード7)』は過去作の延長線上にプロットされた作品となっていて、古くからのファンも初めての人たちからも好意的に受け入れられたように思えました。

しかし『スター・ウォーズ/最後のジェダイ(エピソード8)』では思い切った舵取りをしてきました。ジェダイとは。フォースとは。その存在価値を根底から揺るがす展開にビックリ。本気でジョージ・ルーカス監督路線からの脱却を図っているように思えました。

今までの延長と考えていると、かなりの衝撃を受けるのではないでしょうか?まだ観ていない人は覚悟してください。

衝撃の大きさで言うと『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』並みでした。同じことをヒナタカさんも書いてましたね。

 

伝統は引き継がれる

とはいえ、スターウォーズとしての伝統は守られていたりします。

1つの映画としては一応の決着をつけるけれど、3部作として見ると未来に暗雲が立ち込めているままで次に引っ張るというのも伝統に乗っ取った展開です。

「作戦が都合よくいきすぎじゃね?」という意見も耳にしましたが、スターウォーズって元々そういうもんです。『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のアナキン・スカイウォーカーやジャージャー・ビンクス、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のC-3POなんてドン引きするレベルでしたし。これも伝統と言えなくもない。

そして前作ではさっぱりだった恋愛にまつわるシーンもめでたく復活。賛否ありそうですけどね。

 

真の主役はジェダイではない

スターウォーズの世界では、どうしてもジェダイが物語の中心になりがちですが、この構図が少し変わってきたような気がします。

物語の大きな軸が3つあり、以下のようになっています。

  • ファースト・オーダーとレジスタンス(非ジェダイ)
  • レイとルーク・スカイウォーカー(ジェダイ)
  • カイロ・レンとスノーク(ダークサイド)

ジェダイ同士、ダークサイド同士ほぼ個人的な関係になっていて、全体をけん引するのはフォースの力を使えない者同士の戦いになっています。エピソード7からのキャラクターに加え、新たなメンバーも増え個性豊かな面々が銀河の歴史に名を残そうとしています。

主役がこのまま進んでいって、果たしてジェダイの再興は成るのでしょうか?サブタイトル通り「最後のジェダイ」で終わってしまうのでしょうか?

 

ルークとR2-D2の再会に涙

一番好きだったポイントは、ルークとR2-D2の再会シーンでした。

すっかり頑固ジジイになってしまったルークもR2と一緒の時に見せる表情はまるで昔のままで、ついホロリとしました。気のせいか声も若い頃のルークに聞こえたり。

比べてC-3POの方はいつも通りというか、なんだかちょっとかわいそう。

 

考察(ここからネタバレあります)

フォースの力がヤバい

フォースの力の使い方は『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で敵の攻撃を目で見ずに受け止めたり、ダース・ベイダーがエア首絞め(フォース・チョーク)したり他人を操ったり地味目な表現から始まりましたが、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』ではXウイングを持ち上げたり『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』では皇帝が手からバリバリと光線を放つ(フォース・ライトニング)など段々とビジュアル的に派手なバリエーションが増えていきました。

そして今回はついに普段着での宇宙遊泳や幽体離脱までもが可能になり、フォースが持つ能力が増幅されまくっています。しかも宇宙空間を飛んだのはジェダイの訓練を受けていないレイアさんだったりするし、よく考えたらスノークはシスでも元ジェダイでもなさそう。

フォースがもはや万能の力になり、それをジェダイ以外の人間でも操れるという新しい時代がスターウォーズの世界で起きているようです。絶対的ヒーローから誰もがヒーローになる時代へ。ディズニー傘下となった影響?

 

ジェダイ=ジョージ・ルーカスの構図

そして最後のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー自らがジェダイの存在否定するようなシーンがありました。ルークがレイに対してぶつけたジェダイという存在の呪縛への怒り、マスターヨーダによるジェダイの聖典を燃やしてしまう暴挙など突然すぎる行動にはどんな意味が込められているのでしょう。

あまりにも強大な力を持つジェダイと、40年に渡りこの作品を通して世に多大なる影響を与えてきたジョージ・ルーカス監督。

映画を観ているうちに2つの存在が字にに重なって見えてきました。

ジェダイ=ルーカス監督

ディズニーとしては、ジェダイ=正義、シス=悪といった構図を壊したかったのではないでしょうか。正義でも悪でもない存在として新しい英雄(新ジェダイ?)を祭り上げたい。

そのためにも過去の偉大な力を持つルーカス監督もジェダイも邪魔だった。そんな気がしてきました。

今年の初夢で見た悪の姿そのまんまじゃないか。

 

スノークとは何だったのか

エピソード7で突如登場した謎のヴィラン、スノーク。

前作ではやたらとデカいホログラム映像を使って部下を見下していた彼も実物は意外とちっちゃくて(といっても2メートル以上ある設定)全然動かない、かなり心配になる悪役でした。

しかもダメな映画にありがちな「自分の能力をベラベラと喋って相手に攻略のヒントを与えてしまう」病にかかっており、まさかの死亡。

最後に悪の根源を倒せば円満解決!という勧善懲悪型のエンディングを真っ向から否定です。

光と闇のバランスを体現する存在とされるカイロ・レンと、過去のジェダイの枠を超えていると言われたレイが異なる立場で残され、もしかしたら銀河英雄伝説のラインハルトとヤンみたいな関係になっていくんでしょうか?

『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』でアナキン・スカイウォーカーにビルから落とされたメイス・ウィンドウなのではないかなんて説もありましたが(共通点はスキンヘッドだけ)、このまま正体を明かされることなく忘れ去られてしまうのだとしたら、せめて誰なのかくらいは教えてもらいたい。ヨーダのお兄さんでしたとか。

 

音楽にも謎が隠されていた

観ている途中で違和感を感じたのですが、劇中の音楽にも異変がありました。

途中で気づいたのですがエピソード6のメロディが紛れ込んでいました。3部作の2部目にあたる今作、旧3部作から取り上げるのであればエピソード5の音楽なら納得がいくのですが、なぜエピソード6なのか。

ストーリーだけでなく音楽までもが完全に今までのルールから外れてしまっています。最後のエピソード9ではエピソード6,エピソード3に連なる系譜から外れ、今までとは全く異なる方向に物語が向かっていく気配を感じます。

 

おわりに

多くの期待と不安を残して、いざ3部作の完結へ!その前にハン・ソロのスピンオフもあるし、楽しみはまだまだ続きます。

3月頃にはノベライズ版も発売されるようなので、小説を読み終わったらもう一度振り返ってみようと思います。

 

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