2017年、今年もたくさんの映画に出会えました。どうやら1年を通して「成長したい」という気持ちがあったらしく、ランキングにも反映されていました。
それでは2017年映画ベスト10を発表していきます!
10位
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス』
最近のヒーローものは他作品との関連性が高く一度乗り遅れるとなかなか追いつけないのですが、この作品はあまり気にせず楽しめるので大好きです。
こういう作品ってストーリーが大味なんだけど「家族」というつながりの描写がとてもカッコよく、叫びたいくらいの感動も味わえる愛すべき映画でした!音楽も良いし3Dや4DXなどの演出にもこだわっていて、楽しい映画を最大限追及している前向きな姿勢をこれからも続けれもらいたいです。
9位
『KUBO クボ 二本の弦の秘密』
作品作りの情熱はナンバーワンだったんじゃないでしょうか。ただでさえ撮るのが大変なストップモーションアニメなのに、どこまでもどこまでも作り込んでいる奥深さ。「神は細部に宿る」この言葉の意味を具現化したような強烈な1本でした。
多くのファンたちを動かし、どうやら上映館も順調に増えていっているようです。『この世界の片隅に』みたいに愛される映画になりましたね。まだ観ていない方はぜひ。
8位
『ベイビー・ドライバー』
冒頭6分のカーチェイスだけでも最高。でも全体を貫くリズム感は最後までブレることなく突き進んでいく。音楽のセンスも良く、テンポと映像の一体感は脳から変な液体がドバドバ出てくる感じでヤバいです。
演出もすごいのに、常に期待を良い意味で裏切り続ける脚本にも拍手を送りたいです。
7位
『獣道』
壮絶の一言。インパクトでは2017年最大でした。
日本に蔓延る闇という闇を全て背負って、それでも生きることを選び、愛を探す主人公。こんな物語をコメディでやられたら笑えねーよ!(たっぷり笑いましたけど)
とにかく闇が深い。子供たちはその犠牲者なんだよね。こんな世界を作った大人たちを全員射殺したくなる作品でした(自分も含まれるけど)。笑いを交えないと直視できなかったかもね。
動機が不純でもいい。伊藤沙莉さんのおっぱい目当てでもいいから、とにかく観てもらいたいです。ここに日本の本当の姿があるから。
6位
『メッセージ』
突如謎の宇宙船と共に現れた異星人と人類のコンタクトを描いたSF。
ですが秀逸なのは時間という概念をうまく使っているところ。過去、未来、現在という時間が一方通行だと誰が決めた?難しい理論とかはわかりませんが、固定観念を覆されて主人公と一緒に頭がおかしくなってしまいそうでした。単なるSFではなく人間愛を強く表現しているのも多くの人に評価されている理由だと思います。
ラストに向かって次々と謎が解けていく展開は鳥肌モノ。忘れる前にもう一度観てみると新しい感動があり、冒頭から泣けてきます。
5位
『きみの声をとどけたい』
アニメ作品を選ぶのは苦手。でもこの映画は本当に観て良かったと思いました。
ラジオという不思議なコミュニケーション手段。ラジオって、みんなに話してるはずなのに自分に向けて話しているような瞬間があります。そんなシンクロ体験を知っている人にとっては共感できる部分も多いし、ラジオを知らない人にとってはツイッターに似たような新しいSNSツールに見えたりするんじゃないかな。
そしてラストに訪れる歌声が創り出す奇蹟は、音楽な好きな人みんなに見てもらいたいです。
4位
『ダンケルク』
評価が結構分かれる作品ですが僕は大好きです。普段は思いっきり感情移入してしまうタイプですが、この映画に関しては「戦場で主人公たちと共に戦っている自分」という視点で見ていたような気がします。ストーリーや映画的サプライズを排し、戦場で生きる人間の視点をノーラン監督は描こうとしたのかもしれません。
たまたま良い時間で上映していたのでMX4Dで観賞したのですが、耳元を掠める銃弾やスピットファイアV12エンジンの振動をお尻で感じながらの飛行シーンなどは4D史上最高の体験でした!
3位
『はらはらなのか。』
夢見がちな少女が一歩成長する物語を、酒井麻衣監督が得意とするライトファンタジーな世界観で描いたコメディ映画。だけど後からあとからいろんなものがこみ上げてきて、まさかの号泣。
主人公を取り巻く周囲の人たちが素敵すぎて、誰かに愛されるっていいな~と素直に思いました。だからこそ人は強くなれるわけです。
名前にタイトル入っちゃってる原菜乃華さんが映画の中だけでも成長している感があって、映画というより生命の尊さを追ったドキュメンタリーでもあります。
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2位
『美女と野獣』
ディズニーアニメ『美女と野獣』の実写版、エマ・ワトソンさんの美しさに感動!
有名なストーリーですし、正直あのエンディングに疑問を持つ人の気持ちもわからないではありません。しかし、有り余るほどの煌びやかな光景、全く隙のない映像美には些細なことなどどうでも良いのです!
大量マネー投入の大味作品化と思ったら大間違い。人種問題などにも細かい配慮があって、どこまでも神経使いまくりな映画だったりします。
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1位
『真白の恋』
富山県を舞台に、軽度の知的障がいのある女性が初恋を得て自立していく姿と、友人や家族の思いやりを美しく描いた作品です。
主人公の純真な姿に一瞬で魂を持っていかれ、まるで大好きな女の子が恋しているのを隣で眺めているような気持になりました。彼女が抱えている複雑な生い立ちが見えてくると、家族の気持ち、親友の気持ちも理解できるようになっていき、胸が締め付けられるばかり。
主人公の立場と自分が重なってしまい、離れていてもずっと守ってくれた家族のことや守りたかった人のことを思い出してしまったんですよね。なんで映画でこんなに泣いてるんだろ?って思うほど水分を失いました。
アップリンクさんから渋谷駅まで歩いていく途中もフラフラで、雪景色のように外の世界が眩しく見えたのを覚えています。
恋の行方は、ぜひご覧になっていただきたいと思います。
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特別賞
『退屈な日々にさようならを』
今年観たのですが2016年の公開なのでランキングに入れていいのか悩み、特別賞にしてみました。
冒頭から知らずに今泉監督の世界に誘い込まれ、現実では違和感を感じてしまうだろう状況を自然に受け入れてしまう自分に驚きました。
命、理不尽な人生、死、人を許す気持ち。今泉監督が持つ死生観の詰まった作品です。
『ぎらり』
太田真博監督特集という上映会で出会ったたくさんの作品の中から、強く印象に残ったものをひとつ取り上げました。
美人で仕事もできて思いやりがあって、強い意志を持って生きる主人公の女性。非の打ちどころがなさそうな彼女の本当の姿が、ゆっくりと、ゆっくりと露わになっていく。
人生のやり直しとか同性愛など社会問題に対する問いかけも込められていて、もしかしたら今上映されるべき映画なのではないかと思いました。
おわりに
1位でもおかしくない『ブレードランナー 2049』はまだ消化しきれずランキング外になりました。スターウォーズも3D IMAX公開を待っていたら年始に観ることになっちゃったし。
上位3作は意図せず女性の成長を描いた作品が並びました。来年の目標は「成長の証を残す」ことにしたいので、来年は彼女たちのように「成長の証」を残せる年にしたいです。
2018年はどんな映画に出会えるのでしょうね?また来年もよろしくお願いします。
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