10月5日(木)より、世界ラリー選手権の第11戦ラリー・カタルーニャ(スペイン)が開催されます。シーズン中で唯一、アスファルトと砂利道の両方を走るコースレイアウトはマシンの真価が問われる重要なイベントになります。
ラリー開催前に、概要と見どころをご紹介します。
概要
スペインの北東部カタルーニャ州バルセロナの南西に位置する、地中海に面したリゾート都市サロウ。ここを拠点に、3日間312kmに及ぶ長い戦いが繰り広げられます。
初日金曜日はグラベル(未舗装路)を中心にしたステージ。しかし所々でターマック(舗装路)セクションもありセットアップが大変な難所になります。
2日目以降は通常通りのターマック戦へ。しかし昨年に比べコースは大幅に変わり、特に最終日曜日は全ステージがガラリと新しくなりました。路面が落ち着いたと思ったらコースが変わってて落ち着かない。そんな慌ただしいレースになりそうです。
- 1日目:6ステージ115.90km・リエゾン区間394.66km
- 2日目:7ステージ121.86km・リエゾン区間355.20km
- 最終日:6ステージ74.26km・リエゾン区間235.74km
- トータル:19ステージ312.02km・リエゾン区間985.60km
【動画】プレビュークリップ
【動画】ステージ紹介
見どころ
グラベル?ターマック?言うほど簡単じゃないよ!
グラベルコースとターマックコース。どっちも同じ道路じゃん、なんて思っていませんか?実はWRCでは大きな違いがあるんです。
まず舗装路と未舗装路ではマシンのセッティングが異なります。サスペンションはそれぞれ専用のものが用意されているし、タイヤだってラバーの形状もホイール径も全く別物。
車高だってコースに合わせて調整が必要だし、足回りは完全に違ってきます。メカニックにとっては1台のマシンで2台分の仕事をしなければならない地獄のようなイベントなのです。しかも作業時間が決まっているのでのんびりしてられないし、間違えることも許されないし。
ドライバーにとっても路面状況が別モノになってしまうのは大変なストレスになります。タイヤのグリップも違うし、アスファルト上だとブレーキの制動距離もかなり短くなります。人間は簡単に思考を切り替えられる生き物ではないので、順応するのも大変。
特にトヨタチームにとってはこれがミックスサーフェス戦デビューになりますから、もしかしたらミスなども起こるかもしれません。間違ってグラベル用のタイヤ積んじゃったとかサスペンション交換忘れちゃったとか(これは些細なことでは済まされませんが)、普段なら起こらないことが起こる可能性があるのが、ここスペインなのです。
優勝の行方は?
毎回優勝者が誰になるかわからないのが今年のWRC。そのおかげで残り3戦なのに総合チャンピオンが未だ見えてきません。嬉しいことでもありますけどね。
現在のところリーダーはセバスチャン・オジエ選手。彼を追走するのがティエリー・ヌービル選手。その後ろには大健闘のオット・タナク選手。トヨタのヤリ‐マティ・ラトバラ選手もギリギリ可能性が残っています。
一番の注目はオジエ選手の5連覇をヌービル選手が阻止できるかですが、ヌービル選手は以前もチャンピオン意識し始めてから調子崩していたような・・・。
ということで、今回のバトルからも目が離せません!
おかえりミケルセン選手!
今回からアンドレアス・ミケルセン選手が正式にヒュンダイチームのメンバーとなりました。
ヌービル選手、ダニ・ソルド選手、ヘイデン・パッドン選手に続き4人目のドライバーですね。力入れすぎじゃね?
でも規定によりマニファクチャラードライバーとしてのエントリーは1チーム3名までとなっているので、今季は自分の成績のことだけ考えて走れば良いのでプレッシャーもないし、この人オールラウンダーだからミックスサーフェスも対応できるし、もしかしたらいきなり好成績出しちゃったりするのかな?
今までの鬱憤を晴らすような元気な走りを期待してます!
おわりに
優勝争いもまだ決着がついてないし、また1人優勝候補が増えたし、どうなるか予想が全く立てられませんが、それが今年の良いところ!
最後まで楽しんじゃいましょう!
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画像の出典:TOYOTA GAZOO Racing