世界ラリー選手権(WRC)が長い夏休みに入りますが、代わりにFIA世界ラリークロス選手権(WorldRX)が9月1日フランス戦、15日ラトビア戦、29日にはドイツ戦と盛りだくさん。
今回はそのライバル的存在?のグローバルラリークロスに目を向けてみようと思います。日本に住むラリーファンにとっては、意外と親しみやすいかもしれませんよ?
グローバルラリークロスとは?
レッドブル・グローバルラリークロス選手権(以下GRC)とは、アメリカを中心に開催されているラリークロス競技で、FIA世界ラリークロス選手権(以下WorldRX)と並ぶ世界規模のラリークロスイベントです。
数年前に見た時は、大きなジャンプ台などアトラクション要素が強く、肝心の走りがちょっと大味で映画『ワイルド・スピード』を彷彿させるようなレース展開でした。たまたまスポット参戦していたセバスチャン・ローブ選手が速すぎて完全に浮いた存在になり、純粋な速さを求める競技ではないのかな?と思っていたのですが、最近は様相が一変して速さと強さと魅力的なドライビングテクニックがないと勝つことができないスリリングなイベントになっています。
レギュレーションも良く似ています
ポイントの配分や同時に走行するマシンの台数など細かい違いはありますが、ヒート制の予選があって、セミファイナル、ファイナルへと続く道のりはWorldRXと一緒。ジョーカーラップもありますが、GRCではショートカットとして近道ルートになります(WorldRXでは遠回り)。
一番大きな違いは敗者復活戦があること。セミファイナルが2戦あって、それぞれ4台が決勝進出。加えて敗者復活戦から2台が決勝に参戦でき、計10台での決勝になります。
10台も一緒に走ると迫力が違います。WorldRXでは決勝の顔ぶれがほぼ固定になってるので、GRCのアイディアを取り入れて何か工夫してもらいたいですね。
マシンはとっても個性的!日本のメーカーも活躍中!
WorldRXはフォード、アウディ、フォルクスワーゲン、プジョーといった世界的に名高いメーカーが揃っていますが、日本勢がいないのが寂しいところ。
嬉しいことにGRCにはホンダとスバルが参戦しています!
ホンダからはシビックが、スバルからはWRX STIと日本でも人気の車種がモンスターマシンにカスタマイズされアメリカ大陸を転戦中。WRXはともかく、シビックのラリーカーなんて他ではなかなか見られませんからね。日本のメーカーを応援するモータースポーツファンなら、今からチェックしておけばいつか優勝したときに自慢できるかも?
その他フォルクスワーゲンからはビートルがチョイ悪な見た目でランキング首位を快走中。あとはWorldRXでも存在感のあるフォード フィエスタもいます。WRCでも活躍するMスポーツ製。マルコム・ウィルソンさん結構儲かってるんだろうなぁ。
GRC、WorldRX、どっちも楽しいマシン同士のガチバトル
F1ではライバルにちょっと接触しただけでもペナルティ対象になってしまいますが(命にかかわるので当然なんですが)、ラリークロスではぶつかり合いもレースのうち。速いだけでもダメ、当たりに強いだけでもダメ、勝つためには両方兼ね備えた能力が必要になります。
魔法のようなドリフトテクニック。血しぶきのように吹き飛ぶパーツ。600馬力の機械が、まるで生き物のように疾走する姿は、あぁ、モータースポーツって人間のスポーツだ!って実感できます。
YouTubeのライブ配信だと実況が英語だったりしますが、ボーっとしながら見ているだけで楽しいので、暇だな~と思ったらチャンネルを覗いてみてください。
おわりに
WorldRXはライブ配信されなくなってしまったので、観客気分で楽しみたいならGRCの方がオススメです。YouTubeでも楽しめますよ!
今は夢みたいなものかもしれませんが、いつか世界統一戦が開催されたりするかも?そのときのためにもラリークロスファンは両方押さえておきたいですね。
【ラリークロス】世界ラリークロス選手権(WorldRX)のルールについて説明します
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画像の出典:Red Bull GRC