【ラリークロス】世界ラリークロス選手権(WorldRX)第8戦カナダの感想です

世界ラリークロス選手権第8戦カナダ

8月5日から世界ラリークロス選手権(WorldRX)第8戦がカナダで開催されました。

約1ヵ月ぶりのレース開催となりましたが、またも華麗なドライビングテクニックが冴え渡る一戦となりました。レースの模様と感想を書いていきます。

ルールについては以下の記事で説明していますので、事前に見ておくことをオススメします。

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舌噛みそう、グランプリ・オブ・トロワリビエールサーキット

今回の舞台となるのは、カナダのケベック州にあるグランプリ・オブ・トロワリビエールサーキット。約1.51kmのコースは長い直線から始まります。

1コーナーの後のストレートを終えると、一気にテクニカルなセクションへ。シケインあり、鋭角なコーナーありとオーバーテイクのしにくいレイアウト。やはり抜くとしたら最終コーナーからのストレートでしょうか?

WORLD RX OF CANADA(FIA World Rallycross Championship)

【動画】なんだか楽しそうな週末プレビュー

 

予選~セミファイナル:ウェットコンディションでも速い!

自分自身、雨のコースは苦手といっていたヨハン・クリストファーソン選手(Team PSRX Volkswagen Sweden:ポロ GTI)ですが、ウェットコンディションの中でも強さを発揮しました。Q1、Q3でトップタイム、残りのQ2、Q4でも2番手と全く苦手な感じのしない成績で予選をトップ通過。Q3でトップタイムを奪ったペター・ソルベルグ選手(Team PSRX Volkswagen Sweden:ポロ GTI)が予選2位と、フォルクスワーゲン勢の好調はまだ続きます。

予選3番手は前戦欠場したマティアス・エクストローム選手(Team EKS:アウディS1)が、差をつけられたチャンピオンシップ争いでの巻き返しを狙います。Q1でトップに立ったチームメイトのトッピ・ヘイッキネン選手が4位で予選を突破です。

セミ・ファイナル1でもクリストファーソン選手が後続に3秒以上の差をつける速さで1位突破。ティミ・ハンセン選手(Team Peugeot-Hansen:プジョー 208)、ケビン・エリクソン選手(Team MJP Racing Team Austria:フォード フィエスタ ST)までが決勝進出。エクストローム選手はファイナルラップまで走り切れずここで姿を消しました。

セミ・ファイナル2もフォルクスワーゲン強し。ソルベルグ選手は後続に5秒以上の差をつけて準決勝をトップ通過。ローブ選手、ヘイッキネン選手までが決勝に進みます。ケン・ブロック選手(Team Hoonigan Racing Division:フォード フォーカス RS)は4位と惜しくも準決勝で敗退。ティマティマこと(勝手に呼んでる)ティマ・ティマジヤーノ選手(Team STARD:フォード フィエスタ)も決勝まで届きませんでした。

 

決勝:速く美しい2台の共演

決勝は雨も止んでコンディションはドライと良好な様子。

フロントローに並んだフォルクスワーゲンの2台がスタートから並走したまま1コーナーを駆け抜けるドキドキハラハラの展開から始まりました。2コーナーでわずかに前に出たクリストファーソン選手がレースの主導権を握ります。

3番手につけたのはヘイッキネン選手、続いてハンセン選手。ローブ選手とエリクソン選手は1周目にジョーカーラップを選択し、いったん前方との距離を取ります。

オープニングラップはまるでドリフトショーのようでした。クリストファーソン選手とソルベルグ選手は離れず、接触せず、鋭角に切り込んだ体制で2台横並びのままドリフトでコーナーを抜ける芸術的な走り。え?これ何の競技だっけ?と思うほど美しい共演でした。

このままファイナルラップまでランデブー走行かと思いましたが、なんとソルベルグ選手が2周目でジョーカーラップに突入。どうやら同じ戦略では優勝できないと読んで異なる攻め方をしてきたようです。ヘイッキネン選手が同じタイミングで入り、これで上位はクリストファーソン選手、ハンセン選手の2台。その後ろにソルベルグ選手とヘイッキネン選手がつきます。

前を行くソルベルグ選手を追いかけたいヘイッキネン選手でしたが、後ろからのローブ選手の攻めに防戦一方。前方との間隔が徐々に開いていってしまいます。

3周目にしてクリストファーソン選手がジョーカーラップに入ります。出口ではハンセン選手の後ろにピタリとつき、いつでも仕留められる状態に。ソルベルグ選手も並び、フォルクスワーゲン勢のプレッシャーがすごい。

4周目でハンセン選手が逃げるようにジョーカーに飛び込むと、ついにクリストファーソン選手、ソルベルグ選手のワンツー体制へ。次はこの2台の間でフェアなバトルがしばらく続きますが、クリストファーソン選手が全くミスのない走りで横に並ぶことすら許しません。

後続ではローブ選手がヘイッキネン選手をパスし、4番手へ。これで決まりかと思ったら5週目でハンセン選手のマシンがストップ。3位に繰り上がります。

態勢はこれで決し、クリストファーソン選手が見事3連勝を達成です。チームメイトのソルベルグ選手が2位、3位のローブ選手はこれで3戦連続3位表彰台となりました。

Live Qualifying Results – Supercar – Grand Prix De Trois-rivieres(FIA World Rallycross Championship)

【動画】決勝ハイライト

 

感想

今季覚醒したクリストファーソン選手が3連勝で今季4勝目、これで7戦連続表彰台入りと勢いが止まりません。ソルベルグ選手との関係も良好でチーム全体が輝いてる感じ。こんな光景をWRCでフォードチームに在籍してた頃に見たかったなぁ。相方はラトバラ選手で。

今回の決勝で見せてくれた2台の並走は感動ものでした。完全にお互いの走りを理解していないと、レースの最中にあんな至近距離でドリフトなんて無理でしょう。イニシャルDとかお好きな方には、ぜひ見て頂きたいと思います。

昨年の覇者でチャンピオンシップ最大のライバル、エクストローム選手が準決勝敗退してしまい、更に差が広がることに。あと残り4戦なのですが、このまま好調を持続して突っ走ってもらいたいところ。

ここにきてローブ選手の安定した走りが地道に結果に結びつき、エクストローム選手に追いつきそうなところまできました。アンドレアス・バックラッド選手(Team Hoonigan Racing Division:フォード フォーカス RS)が今一つの成績が続く一方、毎回決勝に顔を出すハンセン選手が伸びてきています。

 

おわりに

応援しているチームが強いのはすっごく嬉しいのですが、あんまり強くてライバルがいなくなってしまうのも面白くありません。後半戦、2人を(ちょっとだけでいいです)脅かす存在の登場を待っています。

次回第9戦は9月1日から、フランスのロエアックサーキットで開催されます。お楽しみに!

画像の出典:FIA World Rallycross Championship

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