【フォーミュラE 2016-2017】第10戦ニューヨーク(アメリカ)の感想です

フォーミュラe第10戦ニューヨーク

​2017年7月16日(日)にアメリカ最大の都市ニューヨークでフォーミュラE 2016-2017シーズンの第10戦が開催されました。

ニューヨークでのダブルヘッダー2戦目のレースの模様と感想をお届けします。

ルールについては以下の記事で説明していますので、事前に見ておくことをオススメします。

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コース:マンハッタンが向こう岸に見える!49周のロングランレース!

第10戦の場所は、前日に行われた第9と同じマンハッタン島を望むブルックリンの特設コース。しかし、周回は6周増えて49周となり、スピードだけでなくバッテリーの消費を意識した走りが要求されます。

ヘアピンにシケインにとコース幅は狭いけど、土曜日には多彩なオーバーテイクが見られました。抜けるということは、抜かれる可能性もあるということ。各ドライバーの腕と勇気が試されます。

【動画】フォーミュラE ニューヨークでの第一歩

 

予選:勢いづいたら止まらない?!

予選

第1グループにはいきなり前日の勝利ドライバー、サム・バード選手(DSヴァージン レーシング)が登場。同グループ2番手のロビン・フラインス選手(アンドレッティ フォーミュラE)を0.6秒近く引き離し、いきなり1分2秒台に入るベンチマークタイムで好調持続をアピールします。本人曰く、

「あちこちでミスしたから、本当ならあと0.3秒は速かったはずだよ!」

なんて自信を覗かせますが、インタビューでそんな話をしてるうちに第2グループのフェリックス・ローゼンクヴィスト選手(マヒンドラ レーシング)に抜かれちゃいました。

しかしこの日の予選は大荒れ。ローゼンクヴィスト選手がインタビューを受けている間に、第3グループでセバスチャン・ブエミ選手(ルノーe.ダムス)の代役として昨日デビューしたばかりのピエール・ガスリー選手が更に上回るタイムを記録!ジャン-エリック・ベルニュ選手(テチーター)も前日の雪辱を晴らすかのようにバード選手の前に躍り出ます。

トップ5はガスリー選手、ローゼンクヴィスト選手、ベルニュ選手、バード選手、そして最終第4グループで最後の最後に飛び込んだニック・ハイドフェルド選手(マヒンドラ レーシング)。彼らがスーパーポールに進出です。

ルーカス・ディ・グラッシ選手(ABTシェフラー アウディスポーツ)はこの日も控えめ。もしかしたら骨折した足の状態がまだ万全ではないのかもしれません。

スーパーポール

まずはハイドフェルド選手が1分3秒210のタイムを記録。あまり攻めた走りではありませんでしたが無駄なくまとめてきました。気温が上がってきてタイヤが苦しいのかな?なんて思っていたら次のドライバーがとんでもない走り。

2番手走者のバード選手、中間計測地点ですでに0.5秒のタイム差をつけ、フィニッシュしてみればハイドフェルド選手より1秒近く速い1分2秒285のタイムを記録!

ベルニュ選手はタイヤをロックさせてタイムロス、ローゼンクヴィスト選手は軽くウォールにヒット、最後のガスリー選手もベルニュ選手と同様にタイヤをロックさせてしまいファステストには届かず。

第9戦の余韻をまだ残るバード選手が、見事ポールポジションをゲットしました。待ってる間に去年のチームメイトのベルニュ選手とハグしてたりして、火花を散らした因縁の関係かと思っていたら仲良しかよ!

【動画】フリープラクティス&予選ハイライト

 

決勝:バード選手、再び華麗に舞う!

前半

スタート前にペナルティで順位変動する慌ただしさ。

ロビン・フラインス選手(アンドレッティ フォーミュラE)は本拠地アメリカのレースですが、ギアボックス交換で19番手から、ネルソン・ピケJr.選手(ネクストEVニオ)はモーター交換で20番手からのスタートとなりました。

いよいよ決勝。スタートダッシュは昨日と同様に奇数グリッドのアウト側よりも偶数グリッドのイン側が速い!ローゼンクヴィスト選手がポールポジションのバード選手を最初のヘアピンで抜いて首位に立ちます。後続はコース幅の狭く密集地帯を形成し、バキバキと接触する音を立てながらもなんとかクリアしていきますが、アプト選手のマシンだけがストップして置き去りに。ベルニュ選手も接触でリアパーツが取れそうになってしまいピットへと向かい、共にレースを再開しますが優勝前線からは離脱。

序盤をリードするのはローゼンクヴィスト選手、バード選手、ハイドフェルド選手、そしてデビュー2戦目のガスリー選手が後続を引き離していきます。

9周目、ミッチ・エバンス選手(パナソニック ジャガーレーシング)がコース上でストップし、フルコースイエロー(ヴァーチャルセーフティカーが入って各マシン速度制限と追い越し禁止になります)によってレースはいったん仕切り直し。ここで節約できたエネルギーをどう利用するのか、チームの戦略にも影響します。

10周目、フルコースイエローの解除と同時にバード選手が闘志をむき出しにして攻撃開始。オープニングのお返しとばかりにヘアピンでインに飛び込み首位を奪還!ハイドフェルド選手もおこぼれ頂戴とついていこうとしますが、それは虫が良すぎたようで無理でした。バード選手はフェアだけど遠慮はしない!という強いドライビングで観客を魅了します。

上位3台が落ち着いたところで、少し離されたガスリー選手が4番手、さらにそこから距離が空いての5番手争いが激しくなってきます。集団の先頭はオリバー・ターベイ選手(ネクストEVニオ)、6番手から順位をあげてきたディ・グラッシ選手が続き、10台を超える数珠つなぎ。15周目でターベイ選手をかわしてディ・グラッシ選手が一番先に抜け出します。ターベイ選手はこれでリズムを崩したのか続々と抜かれてしまいました。

20周を過ぎ、そろそろピットインのタイミングが気になるところでアレックス・リン選手(DSヴァージン レーシング)のマシンがストップ。2度目のフルコースイエローになり、想定より2、3周早いピットイン競争が始まります。

後半

24周になってフルコースイエローが解除され、レース再開。6位にいたステファン・サラザン選手(テチーター)と7位のベルニュ選手がまだピットの中にいるタイミングだったため、両者で遅れてしまいます。ただ1人コースに残り続けたロビン・フラインス選手(アンドレッティ フォーミュラE)は28周目でピットイン。この戦略がどう活きるのでしょうか。

膠着していた先頭集団に衝撃が走ったのは36周目でした。ローゼンクヴィスト選手のマシンに問題が発生したらしく、ハイドフェルド選手に順位を譲るように3位に後退します。エネルギーの残量計算にミスか何かあった様子。

バード選手追撃を託されたハイドフェルド選手でしたが、彼の速さに全く太刀打ちできません。

後方ではロイック・デュバル選手とジェローム・ダンブロシオ選手のチームメイトによる8位争いという、同チームのメカニックたちにはドキドキもののバトルが展開。45周目には衝突スレスレのオーバーテイクでダンブロシオ選手が前に出ます。すると後続も食らいつけとばかりに襲い掛かり、接触で弾き飛ばされる哀れなデュバル選手。

ラスト2周。チームオーダーか、ハイドフェルド選手がローゼンクヴィスト選手に順位を譲り3位に後退。作戦を誤ったマヒンドラチームはファイナルラップの最終コーナーでガスリー選手に抜かれそうになりましたが、なんとか死守。ガスリー選手は壁にヒットしながらもチェッカーフラッグを受け4位と大健闘でした。バード選手はニューヨークの地で復活の2連勝となりました。

詳しい結果は以下をご覧ください。

第10戦ニューヨーク(アメリカ)リザルト(テレビ朝日)

【動画】決勝ハイライト

【動画】決勝フル配信

 

感想

今季は他のドライバーたちに押され気味だったバード選手が、いままでにないほどのアグレッシブな走りで2連勝を飾りました。前半の出遅れが致命的でしたが、この走りができれば来季はチャンピオン候補として十分にやっていけそうです。

2位と3位には好調のマヒンドラが収まり、来シーズンの大きな可能性を感じます。2人ともすっかり表彰台の常連さんになってしまいました。

ブエミ選手がいない間に着実にポイントを重ねるディ・グラッシ選手は、その差を10に縮め、決戦の地カナダへと向かいます。昨年は再終盤で焦りを見せてしまった彼ですが、今年は落ち着き過ぎててかえって心配になってしまいます。

そのブエミ選手が留守の間にガスリー選手が表彰台一歩手前まで来る大活躍。ニューヨーク2連戦はどちらもチームメイトのニコラス・プロスト選手より上位でフィニッシュしているので、いくらお父さんがチーム監督だからと言ってプロスト選手は油断ができなくなりましたね。

アンドレッティとドラゴンレーシングはホームレースだったのですが、目立った成績を残せませんでした。ガソリン消費してなんぼのアメリカだからあんまり盛り上がらないのかなと思っていたらかなりの観客数でビックリ。次のシーズンでも開催されたらもっと期待に応えられるよう頑張らないとダメですよ~。

ブエミ選手が強すぎるせいか、彼がいない方がレースが面白いってちょっと悲しいので、残り2戦、盛り上がるようにどのドライバーも優勝目指して戦ってくれたらなと思います。

 

おわりに

カナダ戦も動画配信が始まったらまた感想を書きます。またダブルヘッダーで観戦するのも大変なので早く動画が上がって欲しい!

次回は7月29日に開催された第11戦モントリオール(カナダ)の感想になります。

画像の出典:Formula E

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