【フォーミュラE 2016-2017】第9戦ニューヨーク(アメリカ)の感想です

フォーミュラe第9戦ニューヨーク

​2017年7月15日(土)にアメリカ最大の都市ニューヨークでフォーミュラE 2016-2017シーズンの第9戦が開催されました。

記念すべきニューヨーク初上陸、そしてダブルヘッダー1戦目の模様と感想をお届けします。

ルールについては以下の記事で説明していますので、事前に見ておくことをオススメします。

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コース:自由の女神をバックに走る!歴史ある地区ブルックリン!

第9戦の場所は、ハドソン川を挟んで対岸にマンハッタン島を望むブルックリンのレッドフック地区に設置された特設コース。自由の女神やウォール街などからもほど近く、オープンホイールのフォーミュラマシンとして初のニューヨーク開催という歴史的に大きな一歩を踏み出しました。

コースレイアウトは直線的なデザインの約2kmに及ぶサーキット。ストップアンドゴーの連続で、狭いコース幅ながらオーバーテイクも仕掛けやすそうです。

【動画】フォーミュラE ニューヨーク プレビュー

【動画】BMW i8で巡るニューヨーク サーキットガイド

 

予選:デビュー戦でいきなり覚醒?!

予選

まずは第1グループに登場したジャン-エリック・ベルニュ選手(テチーター)が1分3秒091のベンチマークタイムを記録します。各マシン高いウォールに囲まれた狭いコースレイアウトに苦しみ、ベルニュ選手も壁をこするようにギリギリを攻めての走りでした。

WEC(世界耐久選手権)の出場を優先したセバスチャン・ブエミ選手(ルノーe.ダムス)に代わって参戦となったピエール・ガスリー選手は思うように走れず低迷。19位に沈みます。

第2グループも壁との接触すれすれの攻防。ここでジェローム・ダンブロシオ選手(ファラデーフューチャー ドラゴン レーシング)が渾身の走りでベルニュ選手を超えるタイムを叩き出します。

第3グループには今季デビューながら瞬く間に強豪の一角となったフェリックス・ローゼンクヴィスト選手(マヒンドラ レーシング)が登場。序盤の走りに好タイムが期待されましたが、コーナーでミスしてしまい、スーパーポール進出はなりませんでした。ダニエル・アプト選手(ABTシェフラー アウディスポーツ)と、これがデビュー戦となるアレックス・リン選手(DSヴァージン レーシング)らがダンブロシオ選手に続くタイムを出しスーパーポールへの進出をうかがいます。

そして最終第4グループには、ブエミ選手がいない間にポイントを稼いでおきたいルーカス・ディ・グラッシ選手(ABTシェフラー アウディスポーツ)が登場。しかし最後まで無理をしない走りで順位は10位。着実にポイントを獲りに行く作戦なんでしょうか。

最後はサム・バード選手(DSヴァージン レーシング)が綺麗な走りでトップタイムを決めて終了。バード選手、ダンブロシオ選手、アプト選手、リン選手、そしてベルニュ選手がスーパーポールに進出です。

スーパーポール

先頭走者のベルニュ選手は力み過ぎか縁石に乗り上げタイムロスしてしまいましたが、お次のリン選手がミスのない美しい走りで観客を魅了し、続くアプト選手も彼には及ばず。ダンブロシオ選手、バード選手が共にミスしたため、リン選手がデビュー戦でポールポジションという快挙を達成しました。

素人目にもわかる、キレのあるコーナリングと立ち上がりの力強さ。回生エネルギーを意識する決勝でも活躍できるでしょうか。インタビューに答える姿も堂々とした好青年ですし、話し方も丁寧で聞き取りやすいし王子様みたい?フォーミュラEが日本でも盛り上がれば女性ファンが一気に増えそうです。

【動画】フリープラクティス&予選ハイライト

 

決勝:バード選手、華麗に舞う!

前半

いよいよ43周を競う決勝。スタートでインから首位に並ぼうとするアプト選手、彼への牽制が一瞬遅れたリン選手を抜き最初のコーナーでトップに立ちます。バード選手もリン選手のすぐ後ろ、3位につけヴァージン勢が好調な滑り出し。後続はあちこちでキバキとフレームがぶつかり合う音を立ててましたが、大きな混乱はありませんでした。

トップ争いに動きが出始めたのは9週目。4位のベルニュ選手がコーナーでミスした瞬間を突き、ニック・ハイドフェルド選手(マヒンドラ レーシング)がオーバーテイクに成功。その次の瞬間にはバード選手が同僚のリン選手を交わして2位へ。少し離されたアプト選手を追いかけます。

バード選手、アプト選手らのクリーンで静かで、でも見えない炎のぶつかり合いは5週ほどに渡って続き、ついにバード選手が少々強引に前にでて首位を奪います!それだよ!そのアグレッシブさがバード選手に必要なんですよ!

チームメイトに続きたいリン選手ですが、バッテリーの消費が他のマシンより多く無理はできない様子。ハイドフェルド選手、ベルニュ選手と立て続けに抜かれ5位まで転落。更に後ろからはステファン・サラザン選手(テチーター)からのプレッシャーがあり、あっさりオーバーテイクされてしまいます。ディ・グラッシ選手の7位とその後ろまで追い上げてきて、更に抜かれます。もう踏んだり蹴ったり。

ベルニュ選手も勢いづいてハイドフェルド選手を抜き去り3位まで急上昇。ここでバッテリー残量の少ないリン選手を皮切りにピットイン競争が始まります。

後半

全車ピットアウトを終えてみると、ハイドフェルド選手が8位まで下がっています。マシンを変えて仕切り直しと行きたいリン選手でしたが、突如マシントラブルでコースアウト、リタイアとなってしまいました。

余裕を持って逃げるバード選手と、なんとか追いつきたいベルニュ選手。2台に引き離された後続グループが徐々にヒートアップを始めます。

アプト選手にはサラザン選手がピッタリと追走し、3位争いが延々と繰り広げられます。5位争いにはフェリックス・ローゼンクヴィスト選手(マヒンドラ レーシング)にディ・グラッシ選手が挑みます。

焦らないディ・グラッシ選手ほどフォーミュラEで怖いものはありません。虎視眈々と隙を伺い、軽く仕掛けて動揺を誘ったうえでローゼンクヴィスト選手をオーバーテイク!こんな美しくも狡猾なシーン、この人じゃなければできません!ローゼンクヴィスト選手はスピンした際にリアウイングを破損し戦線離脱となりました。ハンターに見事狩られている。

終盤の37周目になってハイドフェルド選手が壁にヒットしてリタイア。セーフティーカーが入ります。

42周目。残り2周のスプリント。さすがにこれで終わりかな~と思っていたら、なぜかアプト選手がファイナルラップでスローダウン!バード選手、ベルニュ選手に続きサラザン選手が表彰台フィニッシュとなりました。

詳しい結果は以下をご覧ください。

第9戦ニューヨーク(アメリカ)リザルト(テレビ朝日)

【動画】決勝ハイライト

【動画】決勝フル配信

 

感想

ニューヨークのコースレイアウトは、スタートポジションにちょっと問題がありました。ポールポジションを含むアウト側の奇数グリッドよりも偶数グリッドのイン側の方がスタートに有利に働きました。

せっかくのリン選手のポールポジションも影響を受けて一瞬で首位陥落。でもその後の戦いも序盤はしっかり上位をキープしていましたし、燃費走行ができるようになればローゼンクヴィスト選手のように第一線で活躍してくれそうです。

もう一人のデビュードライバー、ガスリー選手も終わってみれば7位と大健闘。WRCもそうなんですが、モータースポーツ界は若くて優秀な選手が続々登場する時期を迎えているのかもしれません。

いつもクリーンなレースっぷりが好きで応援してるドライバーの1人でもあるバード選手は、今回久しぶりに熱いオーバーテイクを見せてくれました!走りは綺麗なんですが、どつき合いが苦手なのかワイルドなドライバーが多いフォーミュラEでは手こずることも多いのも事実。

でもここでは華麗に舞って、昨年のチームメイトで因縁のライバル、ベルニュ選手に接近戦を許しませんでした。もっとシーズンの早いうちからこういうレース見たかった!

そしてチャンピオンシップを争うディ・グラッシ選手は安定した走りで5位入賞。彼の弱点は焦ってくるとミスが多くなるところですが、落ち着いているのに気づいてからは安心して見ていられました。ブエミ選手がいないうちに優勝を狙って焦るよりも、このポイントの獲り方の方が理にかなっているはず。次も慌てないでね!

最近はお腹痛い人みたいにレース開始早々ピットに向かうことの多いパナソニック ジャガーレーシング。今回もオープニングラップからミッチ・エバンス選手がトイレ・・・じゃなくてピットに駆け込みましたが、アダム・キャロル選手がなんとか10位入賞でポイントを獲得できました。これから続々と強豪が参戦するフォーミュラEにおいて数少ない日本企業がバックアップするチームですから、もうちょっと活躍してくれると嬉しいです。

 

おわりに

すでにフォーミュラEは最終戦まで終わっていますが、まだまだレース観戦が追いつけません。連続ダブルヘッダーって観戦するのが大変だ。

次回は7月16日に開催された第10戦ニューヨーク(アメリカ)の感想になります。良かったら続きも楽しんでくださいね!

画像の出典:Formula E

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