【映画感想】人生タクシー/運転してるだけなのに面白いとかズルい(ネタバレなし)

人生タクシー

4月15日より公開される『人生タクシー』を試写会で一足お先に観賞することができました。

イランの首都テヘランの街並みをバックに、次々と巻き起こる人生の悲喜こもごも。困難さえも笑いに変えて、生きる勇気を与えてくれる素晴らしい作品でした。

この作品が気になっている方向けに、ネタバレしないようにサラリとご紹介します。

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あらすじ

イランの首都テヘランの街を流す1台のタクシー。走らせるのは朗らかな笑顔のドライバー。なんと彼はパナヒ監督本人。運転手に扮して、運転席に取り付けたカメラを使って次々とやってくる乗客たちの人生をユーモラスに描き出していきます。

乗り込んでくるお客さんたちは全員が個性強すぎなクセモノたち。情報統制を受けるイランで生きる人たちの生活が彼らを通じて見えてきます。

そこにあるのは、厳しい統制下の窮屈な生活と、それすらも超えて生きようとする逞しさ。イランという国の素顔と素晴らしさが、ギュっと詰まった作品です。

【動画】「人生タクシー」予告編

 

タクシーコントかよ!

タクシー運転手のふりをして街中を走るパナヒ監督。しかし、道わかんないしお金取らないし、なんだかぎこちない。乗客からもアンタ本物?ってツッコミを入れられる始末。

イランのタクシーは相乗りで、何もしなくてもどんどん乗客が乗り込んできます。そして好き勝手に話をしていくのですが、そんな人乗せていいの?と思ったり、好き勝手し放題の展開に。加えてシリアスな状況でもなんだか笑ってしまうやり取りもあったりと、まるでシチュエーションコントみたいな一面に場内からもクスクスと笑い声が聞こえました。

 

日常会話から伝わる、厳しい生活環境

みなさん元気に生きているんですが、タクシーの乗客や外を流れる風景からは、生活の困難さも滲み出ています。国内制度についての考えや、映画をレンタルして観るのも一苦労といった様子。

日本にいると実感が薄くなってしまうこともありますが、やっぱり生きるって大変なことです。

 

おませな少女が全てを語る

途中からストーリーに加わるのは、パナヒ監督の姪っ子ハナ・サエイディさん。おしゃべりで自由な発想を持っていて、映画を撮るのとキャノンのデジカメを手にしたりと、監督譲りの胆の据わりよう。

彼女の言葉から伝わるのは、やはり未来。彼女たちの世代が大人になったとき、きっとイランはもっと自由に飛び立てる国になるんじゃないかなって思うんです。あんなに大きな翼を持った子どもたちの将来を奪うようであれば、そのときは本当に国の最後なのかもしれません。

 

最後はドッキリの結末も・・・

終始穏やかに進行するストーリー。しかし最後にはガツンと頭を殴られたような衝撃(?)の結末が待っていました。

果たして監督はどんな顔してこの場面を撮ったのでしょうか。したり顔なのか、どこか悲しい表情なのか、もし会うことができたのなら聞いてみたいです。

 

おわりに

フェイクドキュメンタリーだとは思うのですが、どこまでが現実でどこまでがお芝居なのかさっぱりわかりません。しかし映像に映し出される世界は、紛れもなく今を生きる人間の姿でした。

4月15日から公開される『人生タクシー』、ぜひご覧になってみてください!

(C)2015 Jafar Panahi Productions

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