現在渋谷アップリンクさんで公開中の『真白の恋』を観賞しました。
お知り合いの方が絶賛していたので、なんの事前情報もないままに足を運んだのですが、これがもう、自分でもビックリするくらい泣きました。
大作とは違いあまり大きく取り上げられていませんが、1人でも多くの方に知ってもらいたいので、こんな場所ですがご紹介したいと思います。
あらすじ
富山で家族と一緒に暮らす真白(佐藤みゆき)は、ごく軽度の知的障がいを持っています。生活には支障はなく、家族や幼馴染に見守られながら元気に毎日を過ごしていました。
そんな彼女の人生に大きな転機が訪れます。兄の結婚式で写真家の油井(福地祐介)に出会い、偶然撮った1枚の写真がきっかけで、2人は仲良くなります。
純朴な性格に好意を持ってくれる油井とカメラを通じて交流を深めるうちに、真白の中には抑えられない感情が芽生えてくるのです。
初雪のように真っ白な、真白の恋の始まりでした。
【動画】真白の恋 予告編
初々しい感情の表現にキュンキュンします
主人公の真白は障がいを持っているといっても、知らない人は気づかないほど。天真爛漫な彼女の仕草は、とにかく愛くるしいんです。
それでいて油井と一緒にいるときに、さりげなく見せる目の動きや表情は完全に恋に落ちた1人の女性です。今まで知らなかった新しい感情に戸惑う姿も初々しくて、見てるこっちもついつい足をバタバタさせてしまうほど。
恋する乙女を見たいなら、この映画をみなさい!って思うくらい初恋の胸の高鳴りを感じられます。
周囲の人間たちの優しさと葛藤
不自由なく生きられる、そうはいっても真白には周囲の理解と助けが必要になります。両親や兄弟、そして隣に住む幼馴染と周りの人たちからの愛情を注がれて生きてきました。
彼女の奔放な行動には、やれやれという気持ちを持ちつつも温かく見守る優しさ。でもそんな愛情が、もしかすると見えない檻の中に閉じ込めてしまっていることになっているのでしょうか?
その枠の外側から、ごく自然に真白と接することができる油井の存在。その姿も別の優しさの形であるように思えます。
それぞれの、さりげない優しさ。純粋なだけではない複雑な感情があるからこそ、真白の存在がより際立ちます。
ロケ地富山もさりげなく印象に残ります
物語の舞台となるのは、日本のベニスとも言われる富山県射水市。移動手段が船だったり、水路沿いに並ぶ家並みを見ていると、水のある暮らしが伝わってきます。遠くに目を向ければ、場所は知らなくてもどこかで聞いたことのある立山連峰。
視界一杯に広がる山並み。そしてすぐ傍には日本海。海と川、そして山々に抱かれた自然豊かな景色を、2人の視線越しに、カメラ越しに感じることができます。こんな場所で2人きりになったら、それだけで恋に落ちてしまいそうです。
そして真白の恋の行方は・・・?
自分の娘が、東京からフラリとやってきたカメラマンと仲良くなったと知った父親は冷静でいられるでしょうか。ただでさえ人一倍心配な子供なのですし。
さらには真白に起こった過去の出来事までが蘇り、油井との関係にも変化が起こります。
決して一筋縄でいかない2人の恋。迎える結末は、ぜひ劇場でご覧ください。
おわりに
現在も渋谷アップリンクで公開中。4月からは順次全国公開の予定です。冬は終わり、季節は春を迎えますが、純白の雪みたいに真っ白な恋と成長のストーリー、たくさんの人に届いたらいいなと思います。
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