トヨタ編
WRC(世界ラリー選手権)の2017シーズンに参戦するマシン、チーム、ドライバーをご紹介します。個人的な思い入れも多分に含まれていますが、一緒にWRCを応援してくれる方に喜んでいただければと思います。
このページではトヨタ勢についての情報を載せています。
マシン:トヨタ・ヤリスWRC(TOYOTA YARIS WRC)
トヨタのラリーカーはヤリス(日本での販売名:ヴィッツ)をベースとして2017年のレギュレーションに合わせて改良を重ねられてきました。
2015年にWRC復帰が発表され、その後テストカーとして登場した時には、見た瞬間に不安がよぎる時代遅れなルックスでした。しかし開発が進み徐々に新規パーツが登場。2017年初戦で登場した姿は頼もしくなり、特にリア側のデザインは他のマシンに比べはるかにゴツいことになっていました。
マシンの完成までにかなりの距離を走りこんできたようで、スピードについては未知数ですが信頼性にはある程度の自信を持っているようです。
チーム:トヨタ・ガズー・レーシングWRC(TOYOTA GAZOO RACING WRC)
かつては三菱ランサーエボリューションで4年連続チャンピオンに輝いた、伝説のドライバー、トミ・マキネンさんが率いる全く新しいチーム。本拠地もマキネンさんの故郷フィンランドにあり、WRCラウンドの多いヨーロッパを中心にテストできるなど利点も多いようです。フィンランド国内からも今後の活躍に熱い視線を向けられているようで、これで日本とフィンランドの友好関係も深まることになるといいですね。
日本にも度々やってきて(年末にはテレビにも出てましたね)衰えないドライビングテクニックを披露してくれたマキネンさん。どうしても自分がハンドルを握って走りたいみたいです。
ドライバー/コ・ドライバー:ヤリ‐マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ
昨年までは最強チーム、フォルクスワーゲン・モータースポーツから参戦していたトップドライバーの1人でした。しかし突然のチーム撤退によりそのシートを失ってしまいます。
彼に手を差し伸べたのは、同郷マキネンさん率いるトヨタのチームでした。テスト走行の映像を見てもマシンとの相性は良さそうで、オジエ選手のために設計されたフォルクスワーゲン ポロR WRCよりもドライビングが楽そうです。
速さはトップクラス、しかしミスも多く優勝かリタイアかと言われるほどの成績の不安定なところが心配ですが、新しいマシンに乗り換えて新規一転、今年こそはドライバーズチャンピオン期待しています!
ドライバー/コ・ドライバー:ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム
ヤリスWRCの開発からチームに関わり、誰よりもマシンのことを知る男がついに実戦にも現れました。
WRCで大きな成績を残してはいませんが、テストドライバーとしてマシンの開発能力の高さ、そしてIRC(インターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ)でのチャンピオンの実力は誰もが認めるところです。
初戦となったモンテカルロでは一時ラトバラ選手よりも上位につける善戦を見せ、そのポテンシャルの高さは証明されました。あとは最後まで走りきることができれば、トヨタの1 – 2フィニッシュも夢ではありません。
コ・ドライバーのリンドストローム選手はかつてマキネンさんともコンビを組んでいました。
ドライバー/コ・ドライバー:エサペッカ・ラッピ選手/ヤンネ・フェルム 選手
ヤリスWRC 3人目のドライバーはラッピ選手。
2012年のフィンランドラリー選手権では7戦全勝を成し遂げ、その後も順調にステップアップ。昨年ついにWRCの下位カテゴリ、WRC2での優勝を果たしました。
早くからトヨタ入りを噂されていた期待の若手の1人です。噂に対する応対もまるでベテランのようなはぐらかし方。あとはどこまで実力を発揮できるかにかかっています。
3台めのマシンが準備でき次第、参戦予定です。
おわりに
期待と不安の入り混じった初戦モンテカルロではラトバラ選手が2位表彰台と、想像以上の結果を残してくれました。常に優勝争いに関われるチームとなれるのか、次のレースも楽しみです。
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【WRC2017】世界ラリー選手権の競技ルールについて簡単に説明します(その1)
【WRC2017】世界ラリー選手権の競技ルールについて簡単に説明します(その2)
画像の出典:TOYOTA GAZOO Racing
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