【WRC2017】世界ラリー選手権 第1戦 ラリー・モンテカルロの感想です

2017年1月23日

TOYOTA Yaris WRC 2017

何が起こるかわからない、魔物が潜むモンテカルロ。世界ラリー選手権2017シーズン初戦は事故にクラッシュに逆転劇に・・・予想以上にいろんなことが起こりました。

今回は参戦チームごとに感想をまとめました。

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スポーツ・ワールドラリーチーム(M-SPORT WORLD RALLY TEAM)

マシン:フォード フィエスタ WRC(FORD FIESTA WRC)
セバスチャン・オジエ選手/ジュリアン・イングラシア選手
オット・タナク選手/マルティン・ヤルベオヤ選手
エルフィン・エバンス選手/ダニエル・バリット選手

オジエ選手がエースドライバーとなったことでMスポーツは終始トップ争いに絡むことができました。1 – 3フィニッシュという結果も予想外ではありません。チームとしては5年ぶりの勝利。チームの代表マルコム・ウィルソンさんの念願がようやく叶いました。

しかし、モンテカルロ3連覇のオジエ選手が何度もミスを繰り返すなど終始マシンの挙動に不安がありました。コーナーではフロントを強引にイン側に押し込んで曲がるシーンも多く見られ、単に滑りやすいという理由だけでなくスムーズなコーナリングが難しい様子でした。3位となったタナク選手もギアボックスやエンジンなどいくつものメカニカルトラブルを起こしていましたので、初戦でいい成績を残せたものの心配な部分は残っています。

しかしチーム全員無事に走り切れたの大きな収穫です。エルフィン・エバンス選手も中盤以降はステージ首位のタイムを連続で叩き出したりと、彼にタイヤを供給する新興メーカーDMACKとしてもかなり良い手応えを感じているのではないでしょうか。

 

トヨタ・ガズー・レーシング WRC(TOYOTA GAZOO Racing WRC)

マシン:トヨタ ヤリスWRC
ヤリ‐マティ・ラトバラ選手/ミーカ・アンティラ選手
ユホ・ハンニネン選手/カイ・リンドストローム選手

ラトバラ選手が初戦で2位表彰台という嬉しい快挙を達成してくれました。実際のところ首位とのタイム差は大きく、Mスポーツとの実力の差はまだ大きいと思いますが、途中でエンジンストールを起こしたりと問題を抱えたマシンをフィニッシュラインまで運んでくれた功績がどれだけ大きいことか!記憶と記録に残る1戦になりました。

驚いたのはユホ・ハンニネン選手が序盤でラトバラ選手より上位を走っていたことでした。こんなに速いとは想定以上で、ラストのパワーステージでも3番手でしっかり3ポイントゲットしてました。あまりWRCでの経験はないのですがトップクラスの実力を持っている可能性があります。それと木に衝突したとき放送禁止用語を使ってピー音が入ってましたが、こちらはシトロエンのミーク選手といい勝負になるかもしれません。

 

ヒュンダイ・モータースポーツ(HYUNDAI MOTORSPORT)

マシン:ヒュンダイ i20 クーペ WRC((HYUNDAI i20 COUPE WRC)
ティエリー・ヌービル選手/ニコラ・ジルソウル選手
ダニエル・ソルド選手/マルク・マルティ選手
ヘイデン・パッドン選手/ジョン・ケナード選手

なんと2日目の最終ステージまでオジエ選手を抑え堂々と首位を走行していたヌービル選手。優勝まで残りわずかだというのに残念ながらサスペンションを壊して優勝争いから脱落となってしまいました。

それでも持ち前のマシンコントロールもあってコーナリングのスムーズさは他を圧倒する走り。パワーステージではしっかりと首位5ポイントを獲得し、存在感をアピールです。去年まではオジエ選手とその他大勢の間に圧倒的な力の差がありましたが、今年はこの人がチャンピオンシップ争いのキーマンになるかもしれません。

ヌービル選手とは対照的に、ソルド選手はトラブル続き。ヌービル選手も途中でエンストしていましたし、マシンの信頼性はまだ改善の余地ありです。

このイベントで一番悲しいニュースはパッドン選手と観客の接触による死亡事故でした。安全性も大切ですが、ファンと密接な関係がラリーの魅力でもあります。両者のバランスをうまくコントロールできる方法を選んでもらいたいです。

 

チーム:シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム(CITROËN TOTAL ABU DHABI WRT)

マシン:シトロエン C3 WRC(Citroën C3 WRC)
クリス・ミーク選手/ポール・ネイグル選手
ステファン・ルフェーブル選手/ギャビン・モロー選手
クレイグ・ブリーン選手/スコット・マーティン選手(シトロエン DS3 WRC 2016スペックで参戦)

テストシーズンは一番順調に見えたのに、いざ実戦になってみると結果が伴いませんでした。エースドライバーのミーク選手は開始直後2番手に入る快走も見せましたが、4ステージ目でクラッシュしリタイア。これじゃマシンの性能も測れないし一番最悪な終わり方になりました。しかもマシンを直して復活した次の日は、ステージ間の移動中(リエゾン)に交通事故に巻き込まれてまた破損。踏んだり蹴ったりな週末です。

ルフェーブル選手もマシントラブルで思うように走れず苦しみますが、一人元気だったのは2016モデルのシトロエンDS3 WRCでの参戦となったクレイグ・ブリーン選手。大幅にパワーアップしたニューマシンの間に割り込み好走しました。型遅れとはいえ1年間を戦い抜いたDS3、さすがの安定感ですね。

 

その他

2016年はフォルクスワーゲンチームで活躍したアンドレアス・ミケルセン選手は、残念ながら今季はシートを失い下位カテゴリであるWRC2からのエントリーになりました。WRC優勝経験もあるドライバーですから、さすがにこんなレベルでは他を寄せ付けない速さで圧勝。総合でも7位とスペックでは大幅に劣るマシンでトップ10入りしてしまいました。この調子だと今季の早いうちにWRCに復帰できるんじゃないでしょうか。ミーク選手、ミスばかりしているといつクビになるかわかりませんよ!

 

最終結果

最終結果は以下のリンクからご確認ください。

ラリー・モンテカルロ リザルト(wrc.com)

 

ハイライト

【動画】ラリーモンテカルロ ハイライト(ステージ3 – 5)

 

【動画】ラリーモンテカルロ ハイライト(ステージ6 – 8)

 

【動画】ラリーモンテカルロ ハイライト(ステージ9 – 10)

 

【動画】ラリーモンテカルロ ハイライト(ステージ11 – 13)

 

【動画】ラリーモンテカルロ ハイライト(ステージ14 – 15)

 

【動画】ラリーモンテカルロ ハイライト(最終ステージ)

 

【動画】ラリーモンテカルロ 総集編

 

おわりに

今季初戦はRedBull TVにお世話になりましたが、最終ステージのライブが見れないくらいの違いなのでハイライトで十分という方にはオススメですよ。あとはテレビ朝日の情報番組がどこまでカバーしてくれるのか期待です。

今年はJ-SPORTSに入らなくてもWRCを楽しめるので、多くの人に知ってもらって、盛り上がってくれることを願っています。

第2戦ラリー・スウェーデンは2月9日から開催です。

画像の出典:TOYOTA GAZOO Racing

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