WRCでは2016年シーズンからドローンの世界シェアNo1企業DJIと契約し、空撮映像にドローンが活躍しました。これにより任意の視点からの定点観測も可能となり、今まで見られなかったような画期的な動画が見られるようになりました。
前回に引き続き、ドライバーたちの走りを動画を見ながら分析してみます。
ドライバーの走りを分析してみましょう
第12戦 ラリー・カタルーニャ(スペイン) ベルテッリ選手 vs. オジエ選手
まずは第12戦ラリー・カタルーニャのステージ11スタート直後からの映像を見てみましょう。トップチームとプライベート参戦チームの大きな力の差を見せつける1カットです。ドライバーは以下の2名。
- ロレンツォ・ベルテッリ選手(F.W.R.T.:フォード フィエスタ RS WRC)
- セバスチャン・オジエ選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ:ポロR WRC)
同じ規定をクリアした2台のラリーカー。スタートはほぼ同時に動き出していますが途中からの加速が違いました。みるみるうちに差は開き、わずか100メートルほどでクルマ1台半もの開きが生まれました。
シフトアップもパドル式のセミオートマチックなのでドライバーがカバーできるのはタイミングくらいなので、マシンのトラクションとエンジンの性能の差でしょうか。あとはセットアップでどれくらい変わるものなんでしょうね?
【動画】ラリー・カタルーニャ(スペイン) ベルテッリ選手 vs. オジエ選手 空撮分析
第13戦 ウェールズ・ラリーGB(イギリス)オジエ選手 vs. パッドン選手
場所は第13戦ラリーGB。霧のかかるグラベルの路面は雨に濡れ、滑りやすいウェットコンディション。ドライバーは以下の2人です。
- セバスチャン・オジエ選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ:ポロR WRC)
- ヘイデン・パッドン選手(ヒュンダイ・モータースポーツN:i20 WRC)
オジエ選手はラリードライバー史上最高とも言われるタイヤに負担の少ない走りができる選手ですが、この映像からも一切の無駄のない動きからもそのテクニックが見て取れます。ラリーのドライビングスタイルを変えてしまった9連覇の王者セバスチャン・ローブ選手を彷彿とさせる一見地味な走りですが、この無駄を削ぎ落とした結果最終的にタイムに大きな差を生み出しているのです。
一方のパッドン選手はコーナーでの角度が深くドリフト多めなワイルドな走り。見てる分にはこちらの方が楽しいですが、スライドが多いとタイヤの磨耗も増えるのでその点不利になります。でもコーナー脱出後はほとんど両者に差がないので滑りやすいコースで横に流れるマシンをうまく操っている証拠です。またパッドン選手はトランクにスペアタイヤを1本多く載せているという情報もあり、そのハンデがあっての結果であればお見事です。
【動画】ウェールズ・ラリーGB(イギリス)オジエ選手 vs. パッドン選手 空撮分析
空撮特集
【動画】ラリー・オーストラリア 空撮特集
【動画】ラリーGB 空撮特集
【動画】DJI エアリアル アワード映像
おわりに
ハイライト映像だけでも楽しいから今年のWRC総集編出たら買ってしまいそうだなぁ〜。導入初年度から大活躍のドローンでしたが、来年は今シーズン以上に迫力のある映像が期待できそうですね。
[amazonjs asin=”B000LFSHY0″ locale=”JP” title=”タミヤ 1/24 スポーツカーシリーズ No.281 スバル インプレッサ WRC モンテカルロ 2005 プラモデル 24281″]
コメント