【フォーミュラE 2016-2017】第2戦マラケシュ(モロッコ)の感想です

formula_e2016年11月13日にモロッコのマラケシュでフォーミュラE 2016-2017シーズンの第2戦が開催されました。初のアフリカ大陸開催となったこのイベントは、レースを楽しむだけでなく地球の環境にも目を向けた大きな意味を持っています。

コース:バトル必至?のサーキットコース

ジブラルタル海峡を渡ればそこはスペイン。アフリカ北西に位置するモロッコが今回の舞台となります。

2016年11月7日から18日にかけて第22回締約国会議(COP22)がマラケシュで開催されており、世界各国の首脳陣が2020年に向けた地球温暖化などの気候変動に対する取り組みについて話し合う中、フォーミュラEが公式パートナーとして迎えられました。

コースはムーレイ・エル・ハッサン・サーキット。市街地ではなくWTCC(世界ツーリングカー選手権)でも使用されているサーキットコースになります。

フォーミュラEでは北京のコースに次ぐ長いストレートを持ち、2つの区画を取り囲むようなレイアウトが特徴的です。幅が広く走りやすそうで、直線からのクイックなターンが多くオーバーテイクも多く見られそうです。それでいて高速ロングコーナーなど油断のできないトリッキーなポイントが各所に用意されており、ドライバーたちに集中を欠かすことを許しません。

【動画】マラケシュコースレイアウト

【動画】ダリオさんのマラケシュコースガイド

 

予選:新星現る!

予選

WTCCでこのコースを経験済みのホセ・マリア・ロペス選手(DSヴァージン レーシング)でしたが期待には答えられず、まずはニコラス・プロスト選手(ルノー e.ダムス)がリード。続いてチームメイトのセバスチャン・ブエミ選手が首位に立ちます。

ブエミ選手のライバル、ルーカス・ディ・グラッシ選手(ABTシェフラー アウディスポーツ)はリズムに乗れず、代わりに飛び出したのは昨シーズン後半から好調のジャン-エリック・ベルニュ選手(テチーター)、そしてフェリックス・ローゼンクヴィスト選手(マヒンドラ レーシング)がマシンをスライドさせウォールと接触しても引かない熱い走りで1、2番手通過。ブエミ選手に続き、初戦ポールポジションのネルソン・ピケJr.選手(ネクストEVニオ)、サム・バード選手(DSヴァージン レーシング)がスーパーポール進出です。

スーパーポール

ピケ選手がミスによりアタック失敗、バード選手、ブエミ選手と走るたびに1位が塗り替えられます。続いたローゼンクヴィスト選手も初スーパーポールながら綺麗にまとめて首位に立ち、残るベルニュ選手の結果を待ちます。・・・がベルニュ選手はピットから動けずマシンを降り、ローゼンクヴィスト選手のポール決定。おめでとうございます!

【動画】予選ハイライト

 

決勝:初優勝なるか

前半

予選後の車検で違反が見つかったブエミ選手は5グリッド降格。序盤はポールポジションからのローゼンクヴィスト選手がリードします。2位のハード選手は後ろからのプッシュが気になるのか前との差を徐々に広げられる苦しい展開。

後方からはベルニュ選手と、降格を受けたブエミ選手が着実に順位を上げてきます。前に追いつけないどころか追われる立場になってしまったバード選手、あっさりと元チームメイトのベルニュ選手に交わされてしまいます。去年もこの2人よくやりあってましたが、今年も同じ展開になりそう。

ここまで順調に逃げていたローゼンクヴィスト選手が早めのピットインに入り、後半に向けた戦略が動き始めます。

後半

逃げるローゼンクヴィスト選手を追いかけるはずのベルニュ選手はピットレーンでのスピード違反でドライブスルーペナルティを受け5位まで後退。ピットイン直前にバード選手を交わしたブエミ選手代わりに戦いを挑みます。ローゼンクヴィスト選手はペースが上げられません。どうやら電力消費が激しいようで燃費走行を強いられている様子。ファンブーストも利用したスパートで2台の差はどんどん近づいていき、ついに残り6週の時点でブエミ選手に抜かれてしまいます。

粘りたいローゼンクヴィスト選手は残り2週でバード選手にも交わされてしまいましたが、なんとか3位フィニッシュで見事表彰台に上がります。

ディ・グラッシ選手も健闘しましたが5位止まりでした。今年こそ総合優勝を決めたいところですが厳しい序盤を迎えています。

【動画】決勝ハイライト

【動画】スタート直後の1コーナー(視点移動可)

【動画】オンボード映像

【動画】シネマティック ハイライト

順位結果

最終順位は以下でご確認ください。

第2戦マラケシュ(モロッコ)リザルト(テレビ朝日)

 

感想

ローゼンクヴィスト選手の頑張りが目立ちました。電力消費の多さはドライバーのテクニックの問題なのか、マシンの特性なのか気になるところではありますが、速さではトップクラスの力を示してくれました。これでマヒンドラレーシングは初戦のニック・ハイドフェルド選手に続き連続3位表彰台です。

終始落ち着いた走りで2連勝のブエミ選手は、燃費走行やフルアタックのテクニックもあるのでしょうが高いマシン性能も信頼しているようで、全く危なげのない追い上げでした。オーバーテイク時も余裕を持った飛び込みでしたし、ピットイン前後の戦略もバッチリ決まって文句の付け所がない勝ち方。予選5グリッド降格くらいでは焦らない精神的な強さも身に着けちゃいましたかね。

去年ブエミ選手と最終戦までチャンピオン争いを繰り広げたディ・グラッシ選手は少し差をつけられてしまった様子。まずはバード選手、ベルニュ選手ら虎視眈々と優勝を目指すライバルたちを制していかなければならないようです。ローゼンクヴィスト選手みたいに有力選手が増えていく中で、まずは着実に成績を残していってもらいたいです。

 

おわりに

デモランのために来日したディ・グラッシ選手も言っていましたが、早く日本でもフォーミュラEが開催されると良いですね。YouTube上では50分を超えるハイライトが公開されていますが、地上波でもテレビ朝日で12月16日の深夜3時20分より日本語解説付きの番組が放送されますので、そちらもお楽しみください。

ブエノスアイレス(アルゼンチン)は2017年2月18日開催です。