【WRC2016】世界ラリー選手権 第13戦 ウェールズ・ラリーGB(イギリス)の感想です(DAY3)

wrc10月28日(木)から、世界ラリー選手権(WRC)2016年シーズンの第13戦、ウェールズ・ラリーGB(イギリス)が始まりました。最終日に入り成長著しいあの選手がひときわ輝いていました。ビッグニュースの前にイギリスでの1戦を振り返ります。

DAY3:最後の一瞬まで詰め寄る!

最終日は6ステージ52.08km。ウェールズ北部の森の中、3ルートを2度走りフィニッシュを迎えます。最終日でようやく天候が回復しましたが、路面は濡れていて滑りやすく、気温も11度と低いためタイヤのグリップ力にも期待できません。このイベントを通してソフトタイヤしか使われていないようです。

前日の宣言通りオット・タナク選手(DMACK WRT:フォード フィエスタ RS WRC)が飛ばします。リスクを避けるためにマキシマムアタックではないとのことですが、それでもオープニングからトップタイムを連発し、首位のセバスチャン・オジエ選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ:ポロR WRC)にプレッシャーを与え続けます。オジエ選手はタイムコントロールしながらの走り。それでもタナク選手のタイヤの方が性能的にアドバンテージがあるのを感じている様子。

1位と2位の差は16.4秒まで縮まり、迎えた最終ステージ。ここでもタナク選手はトップタイムを出し、終わってみれば最終日の全ステージで最速タイムを記録しました。最終走者となったオジエ選手は余裕の走りで5番手のタイム。タナク選手からは6秒2の遅れに抑え、20秒ほど詰められましたが見事優勝を決めました。

3位はティエリー・ヌービル選手(ヒュンダイ・モータースポーツ:i20 WRC)。ヘイデン・パッドン選手(ヒュンダイ・モータースポーツN:i20 WRC)の追い上げを跳ね除け4戦連続の表彰台となりました。

最終ステージはパワーステージとなっており、このステージのタイム上位3台には3、2、1ポイントが与えられます。1位のタナク選手に続き奮起したのは初日リタイアとなってしまったアンドレアス・ミケルセン選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ2:ポロR WRC)、総合では12位となりポイント圏外でしたが意地でボーナスポイントを獲得。3位は総合でも3位のヌービル選手が入りました。

【動画】ステージ 17 – 19 ハイライト

 

【動画】ステージ 22 ハイライト

 

最終順位

順位は以下の通りです。ペナルティなどにより最終順位は変動する可能性がありますので、確定順位はこちらでご確認ください。

順位 選手名 チーム名 車種 タイム
1 セバスチャン・オジエ選手 Volkswagen Motorsport
Volkswagen Polo R WRC
3:14:30.2
2 オット・タナク選手 DMACK World Rally Team Ford Fiesta RS WRC +10.2
3 ティエリー・ヌービル選手 Hyundai Motorsport Hyundai i20 WRC +1:35.4
4 ヘイデン・パッドン選手 Hyundai Motorsport N Hyundai i20 WRC +1:54.9
5 クリス・ミーク選手 Abu Dhabi Total World Rally Team Citroën DS3 WRC +2:35.2
6 ダニ・ソルド選手 Hyundai Motorsport Hyundai i20 WRC +4:02.6
7 ヤリ‐マティ・ラトバラ選手 Volkswagen Motorsport
Volkswagen Polo R WRC
+4:28.3
8 マッズ・オストベルグ選手 M-Sport World Rally Team Ford Fiesta RS WRC +4:38.3
9 ステファン・ルフェーブル選手 Abu Dhabi Total World Rally Team Citroën DS3 WRC +7:12.2
10 エリック・カミリ選手 M-Sport World Rally Team Ford Fiesta RS WRC +8:19.3

 

感想

ここでもオジエ選手の走りは別格でした。シーズン中盤は苦しんでいるようにも見えましたが、これでドイツから4連続勝利。最終日にはタナク選手に詰め寄られていましたが、その気になれば引き離すこともできたのではないかと思います。

とはいえタナク選手の走りは本物。今回の結果では、常に互角とはいきませんが条件が揃えば勝負になる数少ないドライバーの1人として認められたのではないでしょうか。他にはクリス・ミーク選手(アブダビ・トタル WRT:シトロエン DS3 WRC)、ヤリ‐マティ・ラトバラ選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ:ポロR WRC)くらいしかいないので貴重なエースドライバー候補として成長してくれました。

ポーランドでは優勝を目前で逃し涙の2位でしたが今回は納得の2位。次は表彰台の真ん中目指すしかありませんね。

チャンピオンシップ2位争いもいよいよ最終戦で決着です。ヌービル選手が飛躍した2013年以来の2位返り咲きとなるか、2年連続で3位のミケルセン選手が更に上に手を伸ばせるか。1位が不動な分、こっちの方が見ていて楽しかったりします。

フォルクスワーゲンはマニュファクチャラーズタイトルの獲得も決定しましたが、それよりもイベント直後に飛び込んできた撤退の影響が気になります。思うところはいろいろありますが、それは改めて書きます。

【動画】ウェールズ・ラリーGB 総集編

 

おわりに

次でついに今季最終戦。これまでの結果はどうであれ、終わりよければ全てよし。有終の美を飾ってもらいたいですね。

第14戦ラリー・オーストラリアは11月17日(木)開催です。