【ラリークロス】世界ラリークロス選手権(WorldRX) 第11戦 ドイツの感想です

worldrx10月14日より、世界ラリークロス選手権(WorldRX)の2016年シーズン第11戦がドイツのエステリンク・サーキットで開催されました。年間チャンピオンはここで決まるのでしょうか?そして新しいニューヒーロー誕生の予感も?

ルールについては以下の記事で説明していますので、事前に見ておくことをオススメします。

世界ラリークロス選手権(WorldRX)のルールについて説明します

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開催地について

ドイツの北部ニーダーザクセン州の都市ブクステフーデ。ここにはドイツにおけるラリークロスの聖地、エステリンクが存在します。歴史あるこのコースは1972年以来、国内外から訪れるファンを楽しませてきました。

シーズンを通して最も短い952mの全長に、アスファルトとダートコースが6:4の比率で混合する反時計回りのサーキット。スタートして直後のタイトなヘアピンからは危険な香りが漂います。ジョーカーラップは貴重な加速区間を削るように配置され何周目に飛び込むか判断が難しく、戦略と瞬間的な直感が共に必要になります。

ALL-INKL.COM WORLD RX OF GERMANY(FIA World Rallycross Championship)

 

予選:壊れたマシン、でも負けたくない!

Q1、Q2と安定したタイムを出したのはチャンピオンシップリーダーのマティアス・エクストローム選手(EKS:アウディ S1)。彼のライバル、ペター・ソルベルグ選手(シトロエン DS3)は思うような結果を出せません。その表情は諦めたかのようにも見えました。

しかしQ3に入るといきなり覚醒し、突然トップタイムを記録。Q4でも連続トップタイムを出し、終わってみればエクストローム選手を交わし予選トップ通過。最後まで手は抜かないようです。もう1人の優勝候補ヨハン・クリストファーソン選手(Volkswagen RX Sweden:フォルクスワーゲン ポロ)は悪くはないものの首位を伺うまでには届かず、予選6位でセミファイナル進出です。

いつにも増して当たりの激しい予選となり、Q4ではアンドレアス・バックラッド選手(Hoonigan Racing Division:フォード フォーカス RSRX)がサスペンションを破損して真っ直ぐ走れない状態ながらも意地でリードを守り抜き、最後まで誰にも前に行かせない神がかったドライビングテクニックを披露してくれました。

予選突破常連組ばかりが顔を並べる中、今回はケビン・エリクソン選手(Olsbergs MSE:フォード フィエスタ ST)が初登場。また1人、新しい優勝候補が生まれました。

 

セミファイナル:ライバル同士の見えないバトル

セミファイナル1:まだ諦めてない!意地の一発

チャンピオンシップ争いのメンバーの中で先に登場したのはソルベルグ選手。スタート直後の1コーナーでケビン・ハンセン選手(Peugeot Hansen:プジョー 208 WRX)との競り合いを制しレースの主導権を握ります。まるで踊るように走り後続を置き去りにするソルベルグ選手がそのまま首位でゴール。ハンセン選手が2位、そして1ラップ目でセバスチャン・ローブ選手(Peugeot Hansen:プジョー 208 WRX)を交わしたバックラッド選手がセミファイナル進出。

ほぼ最初の1コーナーへの飛び込みで勝負が決まってしまいました。

 

セミファイナル2:やられたらやり返す!

セミファイナル2レース目にはエクストローム選手、クリストファーソン選手が登場です。やはり注目は最初の1コーナー。エクストローム選手はまるで直前のソルベルグ選手を真似るかのような飛び込みで、首位に出ます。追いかけるのは混戦からイン側の隙をついたエリクソン選手。クリストファーソン選手は最後尾からジリジリと順位を上げるシブい走りで最終的に3位まで浮上、決勝進出を決めました。

 

ファイナル:大外からのミラクルオーバーテイク!

注目のスタート直後、インを伺うのはやはりソルベルグ選手とエクストローム選手。他のマシンも後ろから隙を伺いますが、その外側を猛スピードで駆け抜けていく白い影。他車とは90度異なるアングルでヘアピンに進入し、内側で団子状態の全車をまとめてごぼう抜きしたのはエリクソン選手。

これで一気にトップに浮上したエリクソン選手、その後は並み居る強豪たちを尻目に全開で勝負、なんとか混戦から抜け出したソルベルグ選手をも押さえつけ、横に並ぶことを許しません。最後のジョーカーラップで優勝のプレッシャーからか姿勢を乱す仕草もありましたが、堂々チェッカーフラッグを受け自身初となる優勝を飾りました。

ソルベルグ選手が2位になるもポイントが届かずエクストローム選手がシリーズ優勝を手にし、予選でボロボロになったマシンを立て直したバックラッド選手が3位表彰台を手にしました。

最終結果はこちらをご覧ください。

 

感想

年間王者の決定は予想通りではあったのですが、それよりもレースの内容が実に濃い1戦でした。ソルベルグ選手が予選とセミファイナルで見せた蝶のように舞う走りは美しく、バックラッド選手が損傷したマシンで必死にフィニッシュを目指す闘志は熱いものがありました。クリストファーソン選手も抜きにくいコースなのに続けざまにオーバーテイクと持ち前のスピートが光っていました。

それに加えエリクソン選手の、決勝で大外刈りと強豪をに比べても遜色のない速さ。スピード、競り合い、駆け引きなど総合力で絶対的な強さを持つエクストローム選手。各選手の個性が現れた素晴らしいレースでした。

ソルベルグ選手はついに王座を明け渡すことになりましたが、インタビューでは来年も続けるようなことを話していたので王座奪還を目指して欲しいと思います。

【動画】DAY1ハイライト

【動画】ファイナルの映像

【動画】決勝ライブ映像(フル)

セミファイナル1:1:04:00頃から
セミファイナル2:1:15:00頃から
ファイナル:1:38:00頃から

おわりに

今年もあと残り1戦。総合優勝も決まりましたが、最後の1勝を賭けたラストバトルで優秀の美を飾って欲しいです。

最終戦となるアルゼンチン戦は11月25日開催です。

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