【ラリークロス】世界ラリークロス選手権(WorldRX) 第9戦 スペインの感想です

worldrx9月16日より、世界ラリークロス選手権(WorldRX)の2016年シーズン第9戦がスペインのカタロニア・サーキット(シルクーイト・ダ・バルサローナ=カタルーニャ)で開催されました。チャンピオン争いの行方が、また分からない方向に!

ルールについては以下の記事で説明していますので、事前に見ておくことをオススメします。

世界ラリークロス選手権(WorldRX)のルールについて説明します

予選:好調な選手たちの勢いが続く

予選はQ1で初の予選トップタイムを出したティミー・ハンセン選手(チームPeugeot Hansen:プジョー208 WRX)がQ2、Q4でも2番手と好調をキープしトップ通過となりました。前戦から好調が続くヨハン・クリストファーソン選手(チームVolkswagen RX Sweden:フォルクスワーゲン ポロ)が2番手に付け、今季ずっと好調のマティアス・エクストローム選手(チームEKS:アウディ S1)が貫禄の3番手。

水が撒かれたり乾いたりでものすごいタイムに影響を与えてしまったりしたのですが順当な面々が予選を突破し、ペター・ソルベルグ選手(シトロエン DS3)、アンドレアス・バックラッド選手(チームHoonigan Racing Division:フォード フォーカス RSRX)と続きます。

 

セミファイナル:強豪勢の崩壊

セミファイナル1:残り1枠を懸けた攻防

スタートから飛び出したのは、エクストローム選手とハンセン選手。それを追いかけたいソルベルグ選手でしたが、外に膨らんだ隙にロビン・ラーソン選手(アウディ A1)に抜かれてしまいます。早めにジョーカーラップを選択し体制を立て直そうとしますが裏目に出てしまい、ラーソン選手と、WRC時代からのライバルでもあるセバスチャン・ローブ選手(チームPeugeot Hansen:プジョー208 WRX)の後ろに付くことに。

ローブ選手は前後からの揺さぶりのせいか珍しくバリアに衝突してマシンを破損。ソルベルグ選手は最後までラーソン選手を捉えきれず4位フィニッシュで予選敗退となりました。2人のWRCチャンピオンを抑えきったラーソン選手の精神力がすごい。その前を走っていた2人は無理なくファイナル進出を決めました。

 

セミファイナル2:荒ぶるティマティマ

綺麗なスタートをきったクリストファーソン選手を追う2位集団。果敢にインに飛び込み抜け出したのはティマ・ティマジヤーノ選手(World RX Team Austria:フォード フィエスタ)でした。終始追いかけ回してプレッシャーを与え先にジョーカーラップへ。クリストファーソン選手はわずか数秒のマージンを保ったままファイナルラップ後半に待ち受けるジョーカーラップをクリアし最後の直線へ。するといつの間にか差を詰めていたティマティマがなんと前にいます!クリストファーソン選手は2位フィニッシュになってしまいました。

前半プレッシャーを受け続けた後に相手がジョーカーラップ通過で少し車間距離が空いて、気持ちが緩んでしまったんでしょうか?それとも密かにティマティマが猛プッシュしていたんでしょうか。戦略というより精神的揺さぶりによる攻撃の恐ろしさを垣間見た気がしました。

3位には強豪らを抑えジャニス・バウマニス選手(World RX Team Austria:フォード フィエスタ)が飛び込みました。バックラッド選手は終始苦戦気味で後ろから突かれるなんて珍しい光景も見られ、ちょっとらしくない感じ。

 

ファイナル:王者の走りと挑戦さの走り

ここでもエクストローム選手が好スタート。ティマジヤーノ選手も食い下がりますが、得意のインへの飛び込みを封じられチャンスを伺うことに。3位からはハンセン選手が着実に差を詰めてきます。

ファイナルラップ直前にジョーカーラップを利用してハンセン選手が2位にジャンプアップ。ティマジヤーノ選手はなんとか3位を死守したいところですが様子がおかしくなってきます。ヘアピンからの立ち上がりでスローダウン、一気に追いついてきたクリストファーソン選手にゴール前のコーナーで外に押し出され4位転落。せっかくの表彰台が夢と消えてしまいます。

優勝は今季4勝目のエクストローム選手、2位にはハンセン選手。クリストファーソン選手は(多分ティマジヤーノ選手を押し出したことへの)ペナルティが与えられ6位降格。代わってティマジヤーノ選手が3位となりました。

最終結果は以下をご覧ください。

Live Qualifying Results – Supercar – Circuit de Barcelona-Catlunya(FIA World Rallycross Championship)

 

感想

エクストローム選手はラリークロスだけではなくドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)にも参戦していましたが、世界ラリークロス選手権のタイトル争いに注力すると宣言した直後いきなりの優勝を果たしました。ソルベルグ選手から首位の座を奪還し、10ポイント差と少し有利な展開に持ち込めます。

一方のソルベルグ選手はやたらと大回りが目立ち、隙を突かれてあっさり抜かれるシーンを多く見かけました。スタートも良くなかったですし、マシンセッティングが合っていなかったんでしょうか。速いときは速いのに、ムラがある辺りが首位独走といかない原因なのかもしれません。

このところクラッシュばかりのティマジヤーノ選手もようやくファイナルまで走れました。予選でペナルティをもらうなどまだアグレッシブすぎる部分はありますが、なりふりかまわない感じが彼らしい。ファイナル後半はマシンもタイヤも保たなかったように見えたので、もう少しいたわるような走りができるようになれば表彰台常連になれそうです。

2位に入ったハンセン選手は、併催されていたヨーロッパラリークロス選手権で弟のケビン・ハンセン選手が優勝し、ダブルで嬉しいことに。そのうち兄弟でラリーイベント常連となるんでしょうね。

 

配信映像

【動画】DAY1ハイライト

 

【動画】ファイナルの映像

 

【動画】決勝ライブ映像(フル)

セミファイナル1:1:05:00頃から
セミファイナル2:1:18:00頃から
ファイナル:1:41:00頃から

 

おわりに

あと残り3戦を残してここで首位が入れ替わる混戦ぶり。今年の勝者は最後までもつれそうですね。

第10戦ラトビアは9月30日開催です。