【ラリークロス】世界ラリークロス選手権(WorldRX) 第8戦 フランスの感想です

worldrx9月2日より、世界ラリークロス選手権(WorldRX)の2016年シーズン第8戦がフランスのロエアックサーキットで開催されました。舞台は北米大陸から再びヨーロッパへ。チャンピオン争いも徐々に1ポイントの重みが違ってきました。

ルールについては以下の記事で説明していますので、事前に見ておくことをオススメします。

世界ラリークロス選手権(WorldRX)のルールについて説明します

予選:滑る路面にひと苦労

全体の1/3が未舗装のコースで、しかも雨上がりのコンディションと非常に滑りやすい条件になったサーキット。

Q1、Q2を制したマティアス・エクストローム選手(チームEKS:アウディ S1)、Q3、Q4を制したヨハン・クリストファーソン選手(チームVolkswagen RX Sweden:フォルクスワーゲン ポロ)が予選を1、2位で突破。エクストローム選手の強さは今までどおり、速いけど勝ちきれないクリストファーソン選手は調子上向きといったところでしょうか。

その他好調だったのはケン・ブロック選手(チームHoonigan Racing Division:フォード フォーカス RSRX)。最近は常に優勝争いに絡む活躍を見せるチームメイトのアンドレアス・バックラッド選手の陰に隠れていましたが、セッティンがマッチしたのと好きなコースというのもあって久しぶりに上位に顔を出してきました。

選手権リーダーのペター・ソルベルグ選手(シトロエン DS3)は、Q4でフライングスタートによりジョーカーラップを2度走るペナルティを受けたにもかかわらず総合2番手のタイムを出す鬼がかった走りを見せますが、スタートミスや大回りなど他の予選ラップでまとまりがなく5位止まり。ティマ・ティマジヤーノ選手(フォード フィエスタ)はマシンを大破してレース終了。ティマティマは最近ラフなドライブでレースを台無しにすることが多いので、いなくなったときに少しホッとしてしまいました。

 

 

セミファイナル:正反対の結末

セミファイナル1:最終コーナーの悲劇

ソルベルグ選手、エクストローム選手、バックラッド選手と選手権を争う3人が集う地獄のグループ。スタートから抜け出したのはエクストローム選手。2番手を奪われたソルベルグ選手は早めにジョーカーラップを選択しますが、その隙に前に出たレイニス・二ティシュ選手(チーム ALL-INKL.com Münnich Motorsport:セアト・イビサRX スーパーカー)にブロックされる形になります。

その間にバックラッド選手はエクストローム選手を追い上げ、接触しながらも首位に立ちます。このぶつかり合いでエクストローム選手の左前輪がパンク。最終コーナーでソルベルグ選手と二ティシュ選手に抜かれセミファイナルで姿を消しました。

 

セミファイナル2:ひとり旅

こちらはWRCでも戦ったセバスチャン・ローブ選手(チームPeugeot Hansen:プジョー208 WRX)とブロック選手の戦いに注目が集まりました。スタートから飛び出したクリストファーソン選手の後方で2位争いが繰り広げられます。

ブロック選手のコーナリングは車体後方を大きく開く派手なドリフトスタイル。タイトなコーナーワークのローブ選手は、その隙間にマシンのノーズを滑り込ませます。そこから今期ここまで何度か見せた、前の車を外側に軽くプッシュするようなテクニックでブロック選手をオーバーテイクすると、地元フランスの声援がサーキットに響き渡りました。

そんな2位争いに目もくれず、クリストファーソン選手が独走で首位フィニッシュ。ファイナルでのポールポジションを獲得しました。

 

 

ファイナル:ひとり旅すぎて目立たなくなってしまった

ファイナルでもクリストファーソン選手が圧倒的なスピードで他を寄せ付けません。1周目を終わった時点で、あ、こりゃ優勝だと確信してしまうほど。強すぎて、せっかくの今期初優勝なのにほとんど画面に映りません。

序盤の2位争いは、セミファイナルと同じ展開でソルベルグ選手とバックラッド選手が奪い合いますが、揉めている隙にローブ選手がスルスルと2台の横を通り過ぎていきます。

なんとか先に前に出たのはバックラッド選手。ターゲットをローブ選手に切り替え、ジョーカーラップへの飛び込みで仕掛けて2位へ。ローブ選手はソルベルグ選手との3位争いとなります。一旦は前に出て、左後輪から白煙をあげながらもなんとか3位をキープし続けるソルベルグ選手でしたが、ファイナルラップで捕まってしまい表彰台を逃します。

優勝は予選Q3からパーフェクトなレース運びを見せたクリストファーソン選手。バックラッド選手が続き、ローブ選手は地元での表彰台をゲットしました。

 

最終結果は以下をご覧ください。

Live Qualifying Results – Supercar – LOHÉAC(FIA World Rallycross Championship)

 

 

感想

いつも速くて決勝も常連なのに、なかなか勝ちきれないクリストファーソン選手がようやく今シーズン初勝利を手にしました。どうしてしまったんだろうというくらいの変貌ぶりですが、不思議なのはチームメイトのアントン・マルクルンド選手は精彩を欠いた結果に終わりました。滑りやすいコンディションがドライバーと合った結果でしょうか?

ローブ選手がいつになく熱いレースを見せてくれたのも意外でした。セミファイナルでのブロック選手との競り合いは、両者激しいながらクリーンなレース運びで観てる方も安心でした。さすがにファイナルでは当たり負けしないバックラッド選手に気迫で押されたようでしたが、彼なりの技術を磨いてラフな展開でも引かなくなってきました。

初のセミファイナル進出、そして決勝で5位になった二ティシュ選手。実はこの試合がミュンヘン・スポーツチームでの最後のレースとなりました。まだ若干20歳のドライバー、次戦からはOlsbergs MSEというチームでフォード フィエスタSTをドライブすることになります。今後も期待しましょう。

ソルベルグ選手は速いけどミスがあったりと、今回はムラが目立つ走りでした。前回の事故の影響はなさそうでしたがもうちょっと落ち着いて走ればいいのに〜という感じ。それでも決勝で4位となりポイントリーダーの地位は確保で、かなり厳しいと言われていた3年連続チャンピオンも現実味を帯びてきました。

 

 

配信映像

【動画】DAY1ハイライト

 

【動画】ファイナルの映像

 

【動画】決勝ライブ映像(フル)

セミファイナル1:59:00頃から
セミファイナル2:1:10:00頃から
ファイナル:1:33:00頃から

 

 

おわりに

今回の優勝で選手権争いにも名乗りを上げたクリストファーソン選手。また1人、候補者が増えてますます混戦模様になってきました。

第9戦スペインは9月16日開催です。