ウディ・アレン監督作品『ミッドナイト・イン・パリ』を鑑賞しました。タイムトラベルとかややこしいのは疲れるかもと思っていたのですが、全く心配せずに楽しめる作品でした。
あらすじ
ハリウッドの脚本家ギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者のイネス(レイチェル・マクアダムス)と共にフランスに訪れます。奥深い歴史と芸術の街パリに憧れていた彼にとっては見るもの全てが新鮮なのに、イネスや同僚たちは豪華なパーティなど上辺ばかりの文化に酔いしれてばかり。
周囲に呆れて1人真夜中の散歩に向かうと、12時の鐘が鳴ると同時に1台のクラシックカーが現れます。誘われるままに乗り込み、行き着いた先で目にしたのは、なんと彼の憧れの作家たちが生きていた1920年代のフランスでした。
感想
タイムトラベルものなのに面倒くさくないコメディ映画
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように、過去の出来事で未来が変わってしまうようなややこしさは一切ありません。行きたいから行く、会いたいから会う、本能の赴くままに時代を行き来する主人公にはタイムトラベルをもうちょっと利用しようよという残念な視線を送ってしまいますが、あまりにも純粋な行動にはかえって好感(と少しの同情)が持てました。
名作家たちのオンパレード
1920年代のパリは芸術家の宝庫。作家を目指す人がそんな世界に旅立ったら、そりゃあテンションも上がります。男気のあるヘミングウェイを始め、名前くらいは聞いたことのある作家や芸術家などがゴロゴロ出てきます。その辺りの歴史が好きな方にとっては、アメコミに例えるならスパイダーマンにバットマンにアイアンマンにキャンプテン・アメリカにゴジラまで一緒に登場するようなものでしょう。
それぞれを掘り下げてはくれませんが、初対面の主人公に対してメチャメチャ気さくに話しかけてくれる振る舞いには、お前らいいヤツだなぁ!と言ってあげたくなります。
パリでは誰もが恋をする
恋の都パリ。え、でもここまですごいの?と思ってしまうほど。映画だからなんでしょうか。本当にこんな文化なのかなぁ〜って信じちゃってもいいんでしょうか。まぁあんな素敵な街並みをバックに素敵な人が現れたら、恋に落ちてもおかしくはないけど。
モテないと嘆いている人はとりあえずパリに行けばなんとかなるんじゃない?(適当)って言いたくなります。
おわりに
最初はなんだこれ?って感じで観てましたが、ジワジワと楽しくなってくる不思議な映画。
最後は皮肉たっぷりの結末を茶化したように締めるウディ・アレン監督の余裕っぷりに脱帽です。好き嫌いは分かれる作品だと思いますが、あまり構えずに観れば気持ちよく世界観に酔わせてくれます。
軽くお酒でも飲みながら、もう一度観てみたい作品です。
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