【映画感想】シン・ゴジラ/畏れよ、見つめよ、そして生きよ(ネタバレなし)

movieシン・ゴジラ鑑賞してきました。ネタバレしないようにちょっとだけ感想です。賛否両論あるのがよくわかりますが、多分観た人の数だけ意見が生まれるような多角的にメッセージが込められた作品だと思いますので、気になった方は劇場に行きましょうね。

スポンサーリンク

ゴジラという「厄災」の具現化

もし、本当に東京湾から怪獣がやってきたら、どうでしょうか。遠くに逃げる?写真を撮ってSNSにアップする?そんな他人事じゃなくて、東京に住んでいて、目の前で大きな口を開けているとしたら・・・。

日常の中に突然現れた、あまりにも理不尽な存在を前に、1人の人間としてできることなど何もないのではないでしょうか。今回のゴジラは人を肉体的にも精神的にも追い詰める「厄災」以外の何物でもありません。

こだわりぬいた造形から感じるのは、強さだけでなく生理的に近づきたくないグロさ、次の瞬間何をするのかわからない不気味さ、絶対に勝てるはずないと本能に訴えかける圧倒的な力の差。あまりにも禍々しい凶暴な姿には美しいとさえ思ってしまうほど。

たとえ他のパートが気に入らなくても、人間に恐怖を与える要素全てが集まって形になった怪物、ゴジラシーンだけでも見る価値はありますよ。

 

 

戦わなくてはならない「日本」の姿

『シン・ゴジラ』でゴジラパートと対になるのが「日本」です。洋画であればアメリカさんが登場して雑な攻撃でハッピーエンドを迎えるところですが、とある理由によって孤立無援の戦いを強いられます。

戦わなくてはならないとき、戦うために必要なことは何か。子供を怪獣に踏み潰された親の憎しみでも、犠牲者のために捧げる祈りでもありません。「日本」として目の前の脅威に対し効果的な行動を取ることです。

その中心になるのが日本政府。信じられない現実を前に浮足立つものの、未曾有の危機に直面してそれぞれが最善の策を取ろうと動く内閣の面々。自衛隊を始め、命を懸けてこの国を守ろうとする人々。早口でまくしたてるシーンの連続は一つでもミスがあれば崩壊してしまう緊迫感が漂い、ギリギリの精神がさらに追い詰められます。

恐怖に震えながらも前を見つめる姿には、流れる日常の中で失いがちな生きるための決意を突きつけられた気がしました。

 

 

「厄災」と「日本」

日本は大震災や津波、原発事故など多くの災害を経験してきました。今年に入っても熊本で大きな地震がありましたし、東北地方を襲った津波の映像は、今見ても目を背けたくなるほどです。

またいつか、大きな災いがこの国に試練を与えるときがくるでしょう。それは地震かもしれない、大きな台風かもしれない、もしかしたら怪獣かもしれない。敵は人間じゃないとは限らない。他国からの脅威かもしれない。

その時、諦めずに生きる道を選ぶことができるでしょうか。この映画が出してくれた答えよりも良い結果を導き出せるでしょうか。観終わった後には、絶望と希望が混ざり合った余韻が、いつまでも残っていました。

 

 

 

おわりに

鑑賞する人の立ち位置や考え方の違い、それに監督が伝えたい(と思われる)メッセージの受け取り方の違いで、観た後にどう思うか結構分かれる映画です。それだけに語りたくなる作品でもあり、賛否両論、意見が激しく飛び交う現象が起きているのでしょう。

否定的な意見を信じて劇場に行くのをためらうより、自身の目で確かめてみる方が良いと思います。できるだけIMAXシアターのような大きなスクリーンで観てくださいね。

スポンサーリンク