世界ラリー選手権(WRC)2016 第7戦 ラリー・ポーランドの感想です(DAY4)

wrc6月30日(木)から開催された、世界ラリー選手権(WRC)の2016年シーズン第7戦、ラリー・ポーランドの感想です。最終日には衝撃の結末が待ち受けていました。

DAY3の感想はこちらです。

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DAY4:タイタナックは沈まない

DAY4は4ステージ59.60km、拠点ミコワイキにほど近い2ルートを2度走行するだけの残りわずかとなりました。夜間に降った雨で一気にコンディションが変わり、泥池に加え10度近くまで下がった気温がドライバーに最後の試練を与えます。

2位に20秒以上の差を付けて独走態勢のオット・タナク選手(DMACK WRT:フォード フィエスタ RS WRC)は手堅い走りで前半2ステージをクリア、後半戦に入ります。

残り2ステージ。ここでまさかの展開が!先に出走した2位のアンドレアス・ミケルセン選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ2:ポロR WRC)が最終ステージ1つ手前のSS20を終えると同時に、トップを走っていたタナク選手の右前輪パンクの一報が飛び込んできます。なんとか走りきることはできましたが、40秒のタイムロスとなりついに首位の座を明け渡すことになってしまいました。

最終ステージは今大会で良いところのなかったセバスチャン・オジエ選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ:ポロR WRC)とチームメイトのヤリ‐マティ・ラトバラ選手、そしてティエリー・ヌービル選手(ヒュンダイ・モータースポーツ:i20 WRC)がベスト3を占め、パワーステージのポイントをゲットしました。

優勝は最後まで手堅く忍耐強く走り続けたミケルセン選手、タナク選手はなんどか2位にとどまり、ヘイデン・パッドン選手(ヒュンダイ・モータースポーツ:i20 WRC)はあと2.3秒届かず3位に終わりました。

 

ステージ17 – 19 ハイライト

 

ステージ20 – 21 ハイライト

 

 

最終順位

順位は以下の通りです。ペナルティなどにより最終順位は変動する可能性がありますので、確定順位はこちらでご確認ください。

順位 選手名 チーム名 車種 タイム
1 アンドレアス・ミケルセン選手 Volkswagen Motorsport II
Volkswagen Polo R WRC
2:37:34.4
2 オット・タナク選手 DMACK World Rally Team
Ford Fiesta RS WRC
+26.2
3 ヘイデン・パッドン選手 Hyundai Motorsport Hyundai i20 WRC +28.5
4 ティエリー・ヌービル選手 Hyundai Motorsport Hyundai i20 WRC +29.3
5 ヤリ‐マティ・ラトバラ選手 Volkswagen Motorsport Volkswagen Polo R WRC +33.8
6 セバスチャン・オジエ選手 Volkswagen Motorsport Volkswagen Polo R WRC +40.3
7 クレイグ・ブリーン選手 Abu Dhabi Total World Rally Team Citroën DS3 WRC +2:01.4
8 マッズ・オストベルグ選手 M-Sport World Rally Team Ford Fiesta RS WRC +3:04.6
9 ステファン・ルフェーブル選手 Abu Dhabi Total World Rally Team Citroën DS3 WRC +5:12.0
10 エリック・カミリ選手 M-Sport World Rally Team Ford Fiesta RS WRC +5:23.1

 

 

感想

最終ステージ走行終了後、インタビューのマイクを前に泣き出してしまったタナク選手。本気で勝ちたかったんだろうな。本気で勝ちに行って、本当に勝てるチャンスを手にして、目前でその夢が手のひらの上からこぼれ落ちてしまった。

でも、もう声も出せないくらい動揺してたのに冷静に走ってしっかり2位フィニッシュです。この結果は絶対に彼を今までより一段強くして、次のチャンスではきっと勝利できると思えました。

彼は去年も声高に叫んでいました。フォルクスワーゲンが優勝を独占している中で、ここにも速いドライバーはいるんだぞって。それからもずっと心の中に同じ気持ちを抱き続けてきたのでしょう。レース中に池に落ちても、チームが頑張って直してくれたマシンでゴールまで走り、フィニッシュではシュノーケルを付けてポーズを取ったこともありました。マシンがクラッシュして炎上した時には、自ら先頭に立って消火活動をしたりしました。いつだって真っ直ぐな人です。

そんなタナク選手を仲間のドライバーたちが励まして、表彰台まで連れて行ったシーンは感動的でした。もう立ち直れないんじゃないかって思うくらい落ち込んでいましたが最後は笑顔でポーズ。もらったシャンパンはヤケ酒みたいに飲んでましたけどね。

他のライバルマシンから性能が一段劣ると言われているフォード フィエスタ RS WRCですが、本当のポテンシャルを引き出せれば勝てる可能性があることをタナク選手が証明してくれました。フォルクスワーゲン独壇場の去年とは異なり、今季後半戦はどのチームにも勝利のチャンスが手に届くところにあります。大人しく走って堅実にポイントを獲るだけじゃなく、勝ちに行く姿勢を失わないで攻め続けてもらいたいです。

 

 

おわりに

これで今年は7戦で優勝者6人目と大混戦。チャンピオンシップポイントはオジエ選手の独走ですが、毎回誰が勝つのか全く予想できなくなってきました。

第8戦ラリー・ポーランドは7月28日(木)開催です。

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