世界ラリー選手権(WRC)2016 第6戦 ラリーイタリア・サルディニアの感想です(その1)

wrc6月9日(木)から、世界ラリー選手権(WRC)の2016年シーズン第6戦、ラリーイタリア・サルディニアが開催されました。歴史あるサルディニア島での1戦、どのような幕開けとなったのでしょうか。

概要

イタリア半島の西、地中海に浮かぶ高級リゾート島として知られるサルディニア島。イタリアでありながら独自の文化と言語を持つ、いわば一つの国。その北西に位置するアルゲーロを拠点に、タイムアタック走行距離324.60km、19ステージ4日間に渡る戦いが繰り広げられます。

深く積もった砂に覆われる硬い地面は細かい岩や起伏が多く、容赦なくマシンを下から突き上げます。地中海の温暖な気候はこの季節でも30度近くまで上昇することがあるため、熱によるエンジンの負担も大きくなります。

加えて細いコースのすぐ両脇には草木が生い茂り、一瞬でも気を抜けばコースアウト。草地の下に隠れる岩などが襲いかかるドライバーたちにとっても過酷な場所。天候によってもコンディションが瞬時に変わる難コースです。

ここ3戦は出走順のハンデからセバスチャン・オジエ選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)が優勝から遠のき、毎回異なる選手が優勝する混戦気味の展開。今季トップチームで唯一優勝していないフォード勢や、絶不調が続くヤリ‐マティ・ラトバラ選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ)あたりにも期待したいところです。

ちなみにオイルサーディンのサーディン(イワシ)の語源はこのサルディニアの地名から来ています。昔から近海で大量のイワシが獲れたんだとか。

 

ラリーイタリア・サルディニアの紹介

 

ラリーイタリア・サルディニアのステージ紹介

 

 

DAY1:暴れん坊のタナク選手、存在感をアピール

DAY1はわずか2kmのスーパースペシャルステージ(SSS)。21時という遅めの日没直前にレースが始まりました。予想通りフォルクスワーゲンコンビのオジエ選手、ラトバラ選手が速いですが、ラトバラ選手と同タイムの2位にオット・タナク選手(DMACK WRT)が入ってきました。この調子が最後まで続けば面白いところ。最近目立ったのはアクシデントでマシンが炎上した時に率先して消火器で火を消していたシーン。それはそれで勇敢なのですがレースの方でも目立って欲しいですね。

まだトップ10は2秒以内の接戦。本格的な戦いとなる明日以降が楽しみです。

 

ステージ1 – 4 ハイライト

 

 

DAY2:ラトバラ選手好調、しかし・・・

DAY2は8ステージ、新コースTulaを含む4つのステージを2度走る102.86kmの行程です。スタート時の天候は晴れ、気温も27度まで上がると予想され、ドライバーにもマシンにも厳しい暑さとなりそうです。

先頭走者となり路面に積もった砂埃の掃除役というハンデを背負うオジエ選手はグリップ力の高いソフトタイヤを多めに選択し、ハンデによるタイムロスを最小限に抑えたいところ。しかし磨耗も激しくタイヤに気を使いながらの走りとなります。温存しているハードタイヤで後半スパートを掛ける戦略でしょうか。

この日調子が良かったのはラトバラ選手。オープニングステージをトップタイム通過で首位に立ち、マシンの調子もいいね!とご機嫌です。これは久しぶりに圧勝かなと思っていたら突然のライバル出現!

「うーん、どうしてこんなに速いのか自分でもわからないよ」

こうインタビューで答えたのはティエリー・ヌービル選手(ヒュンダイ・モータースポーツN)。クールなのか天然なのかよくわからない人ですが、ラトバラ選手を上回る好調さでステージ5で首位を奪い、この日の終了時点で2位に約11秒の差を付けてしまいました。ヌービル選手も呪われてるんじゃないかと思うくらい不調が続き、今回はエースドライバーなのにセカンドチームに降格しての参戦です。活躍は嬉しいんですが、なぜラトバラ選手と同じタイミングで元気になるんだ。

オジエ選手はハンデに苦しみながらもトップから約40秒差の3位。しかしすぐ後ろには前戦でも最終日に抜かれたアンドレアス・ミケルセン選手(フォルクスワーゲン・モータースポーツ2)、そして数戦マシントラブルに苦しむマッズ・オストベルグ選手(Mスポーツ WRT)が付けています。今回はシフトトラブル直ったのかな?オストベルグ選手のオンボードカメラ映像見ると、本当で綺麗に無駄のない走りです。でも華がないというか・・・。いやでも頑張ってほしい。

前戦ポルトガルでマシンが大炎上したヘイデン・パッドン選手(ヒュンダイ・モータースポーツ)は今回も崖から落ちてまた大破。疫病神はパッドン選手のあたりにいる模様。修理にもの凄いお金かかったらしいのですが、また修理。メッチャ怒られそう。

 

ステージ5 – 9 ハイライト

 

 

続きます

次回に続きます。