ヨーロッパ難民問題は日本の空気読め感を変えるチャンスかもしれない

destructionEUの方針転換により数字上は落ち着いたかのように見えるヨーロッパ難民問題。しかし難民の立場になってみると、今まで以上に希望の未来が見えない厳しい事態に陥っています。

少しでもいいから、人として日本として、何かできることはないのでしょうか。

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ヨーロッパ難民問題の現状

海を渡ってヨーロッパに渡った人の数は2016年4月には約2万1千人と減少しました。ピーク時の 2015年10月から約10分の1に減少。不法入国した難民はトルコへと強制送還されるようになったことは難民たちの中にも知れ渡っているようです。その一方、海上での転覆事故などによる死亡者、行方不明者数は今年に入ってからすでに約3,000人(2015年中は4,000人弱)と渡航中の犠牲者は減るどころか去年を上回っています。

Refugees/Migrants Emergency Response – Mediterranean(UNHCR)

 

 

悲劇に目を覚ますパリ

5月末には地中海を渡ろうとしたボートの転覆が相次ぎ多くの命が失われました。昨年、トルコの海岸に打ち上げられた男児の遺体の写真がヨーロッパの難民問題にフォーカスが当たるきっかけの1つになりましたが、同じような悲劇がまた繰り返されたのです。

難民700人以上が地中海で死亡か、ボート転覆相次ぐ=国連(ロイター)

地中海で溺れた赤ちゃん、難民の悲劇は止まらず(ニューズウィーク)

 

この出来事でいち早く動いたのはフランスでした。パリのアンヌ・イダルゴ市長は難民収容キャンプの設営を表明し、数百人規模ではありますが受け入れる予定です。

パリと言えば昨年同時多発テロが起こり100名を超える死者が出た場所です。EU全体として難民受け入れに厳しい態度をとる中、このような行動に出た勇気はもっと大きく取り上げられても良いのではないかと思います。

パリに難民キャンプが誕生へ「地中海で命を落とすのを見逃す訳にいかない」(ハフィントンポスト)

 

 

国として、人として

国として考えたとき、難民の受け入れは労働力の増加というメリットがある一方、急激に増加した場合に文化の相違などによる衝突や、それによる治安悪化などが考えられます。でもそれって難民側だけの問題ではなく、受け入れ側にも変化が必要だということが忘れられているような気がします。異なる文化を理解し合うという変化がお互い必要なのでしょう。

今の日本って長いものに巻かれろとか空気を読めとか同調圧力とか、排他的なグループの中にいることが全てで外側のことに対しては冷淡な印象を受けます。難民の受け入れは異なる考え方への理解を学ぶためのきっかけになるのではないでしょうか。急に何万人も連れてこなくても、少しづつでもいいから増やしてもいいのかなと思います。もちろん偽装難民は今までどおり拒否の方向で。

人として考えても、国を追われて苦しんでいる人に手を差し伸べられないのは苦しいし、他人事と思ってしまうのは悲しい。救いたいと思う気持ちを多くの人が持っていると信じています。

 

 

おわりに

難民問題から垣間見える課題は、もしかしたら人と国のありようを問われているのかもしれませんね。国のために個があるのか、個を守るために国があるのか。国家権力がどんなに強くなっても、人としての考えも活きる世界であって欲しいです。

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