フォーミュラE 2016 第8戦 ドイツ(ベルリン)の感想です

2016年6月6日

formula_e2016年5月21日にドイツのベルリンでフォーミュラE 第8戦が開催されました。最終決戦の地ロンドンに総合優勝の望みをつないだのは誰になったのでしょうか?

開催場所の紹介

昨年の開催場所、テンペルホーフ空港は利用できなくなり、今季はドイツの首都ベルリンのミッテ区内に作られた新規コースでの開催となりました。「ミッテ」とは「中央」の意味で文字通りドイツの首都中心部。シュトラウスベルガー広場とアレクサンダー広場をつないだコースレイアウトで、ピットレーンはカール・マルクス通りに設置されます。歴史あるアレクサンダー広場の近くにはベルリンテレビ塔などもありレースの背景に彩りを添えています。

コースは長いストレートからのヘアピンと、オーバーテイクが生まれやすいレイアウトになっており、激しい接近戦が見られそうです。

ちなみに現在のテンペルホーフ空港は7,000人が暮らす難民キャンプに使われています。こんなところに難民問題が影響していたんですね。

 

 

予選:フランスからの勢い続く

予選

予選では優勝候補の一人セバスチャン・ブエミ選手(ルノー・e.ダムス)が好調、トップタイムでスーパーポール進出。ライバルのルーカス・ディ・グラッシ選手(アプト・アウディ)は序盤に出したタイムを後続にどんどん抜かれて結局10番手。年間総合優勝に向けて大事な一戦で苦しい出だしとなってしまいました。

 

スーパーポール

予選上位5台によるスーパーポールでは、ブエミ選手が予選ほどの速さを発揮できずジャン-エリック・ベルニュ選手(DSヴァージン レーシング)にポールポジションを奪われてしまいました。ブエミ選手は2番手から。ダニエル・アプト選手(アプト・アウディ)、ブルーノ・セナ選手とニック・ハイドフェルド選手(共にマヒンドラ レーシング)と続きます。

 

予選ハイライト

 

決勝:チームのためか、己のためか

前半

予選で10位に沈んだディ・グラッシ選手でしたが、セナ選手とハイドフェルド選手がペナルティで降格となり、走ってもいないのに8位まで順位が上がります。ラッキーな人だ。

重要なスタートではブエミ選手が会心のダッシュを決めて一気にトップへ。次の週で今度はベルニュ選手が抜き返し、6周目にはブエミ選手が再度抜き返すという熱い展開。その後はベルニュ選手のペースが上がらず2台の差が開いていきます。

ここで勝たないと後がないチャンピオンシップ3位のサム・バード選手(DSヴァージン レーシング)はレース開始ほどなくしてフロントウィングを壊してピットイン。今季の総合優勝は絶たれてしまいました。大事なところで運のないバード選手。速さは証明されているのであとはお祓いしましょう。

その他目立っていたのは予選後のタイヤの内圧不足という自分ではどうしようもないペナルティを受けたハイドフェルド選手。16番手から前半だけで7位まで怒涛のジャンプアップ。オーバーテイクしやすいコースですがそれにしてもすごい。よほどフラストレーションが溜まっていたんでしょうね・・・。

予選ほど調子の上らないベルニュ選手は、コース脇のポールにフロントウィングを引っ掛けて破損。数周後に同じところで今度はウィングが取れます。ブエミ選手に追いつけない焦りでしょうか。バッテリーもちょうど切れる頃だったので無駄なピットインにはなりませんでしたが、それではいけません。

 

後半

タイヤ交換のタイミングを1周遅らせ、邪魔者の少ないコースで猛プッシュしたディ・グラッシ選手がスタートポジションの8位から4位まで浮上。隊列はルノー・e.ダムスのブエミ選手とプロスト選手が1、3位、アプト・アウディのアプト選手とディ・グラッシ選手が2、4位と戦いはチーム戦になります。

このままフィニッシュすればブエミ選手がポイントで逆転しチャンピオンシップリーダーになるため、後方を抑えるプロスト選手の頑張りが重要になります。なんて考えていたら巧いオーバーテイクで3位の座をあっさりと奪われてしまいました。プロスト選手、顔はアランお父さんに激似ですが腕はまだまだ。

最終盤でセーフティカーが入り、各車の距離がグッと縮まります。再スタート後には2位のアプト選手が順位を譲るような素振りを見せますが、それをディ・グラッシ選手は受けずに終了となりました。アプト選手、そしてアウディ・アプトチームはは地元での嬉しい2 – 3表彰台です。

 

最終結果は以下のリンク先でご確認ください。

■第8戦 ドイツ ベルリン大会  最終結果(テレビ朝日)

 

決勝の模様は以下のリンク先でも視聴することができます。

第8戦 ベルリン(ドイツ)大会 2016年5月21日 レース本戦(テレビ朝日)

 

決勝ハイライト

 

 

感想

ランキング首位のディ・グラッシ選手、2位の座を譲られるも、これが実力だからと断りました。チームメイトのために譲ろうとした(しかも地元のレースなのに!)アプト選手も、それを拒否したディ・グラッシ選手どちらも男らしかった。F1みたいな殺伐とした人間関係より、今回のフォーミュラEのようなお互いを尊重する関係(考え方に差はあったようですが)をファンとしては見ていたいなぁ〜。

今回見てて改めて思ったのは、フロントウィングやリアウィング、タイヤカバーなど空気抵抗に影響を与えるパーツが取れたりグラグラしてても全く問題なく走れてしまうことがとっても残念です。お金かけて車体を作ってるのに結局みんな飾りってことでしょ?そんなに速いわけでもないし。

だったらそんなのやめて市販車を電気自動車に改造して市街地を走り回る方がコスト的にもメーカーの宣伝としても良いと思うのにな。そういうレースもそのうちできるのかな?

 

 

おわりに

ドイツでも市街地ということもあって多くの人が観戦していました。日本も早く名乗りを上げないと人気が出てからでは開催地に選ばれなくなってしまうかもしれません。

次回は7月2日に第9戦、3日に最終戦とロンドンで2日連続開催。1ポイント差の優勝争いは見逃せませんよ。