フォーミュラE 2016 第6戦 ロングビーチ(アメリカ)の結果と感想です

formula_e2016年4月2日にアメリカのカルフォルニアで2016年のフォーミュラE 第6戦が開催されました。チャンピオンシップ争いを繰り広げる2人のドライバーにとって勝負どころとなった一戦、振り返ってみたいと思います。

 

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開催場所の紹介

夢、創造、技術。フォーミュラEに必要な要素全てが込められた理想の都市。多くの有名なハイテク企業の拠点となるシリコン・バレーを有する地、カルフォルニアで開催されることは、初めから運命付けられていたのかもしれません。

舞台となるのは「西海岸のモナコ」のニックネームを持つロングビーチ・サーキット。インディーカーシリーズでも使用され、かつてはF1グランプリでも使われたコースです。2.1kmに短縮された専用コースレイアウト、41周で優勝を争います。

 

 

予選:チームアグリ初ポールゲット?

予選

チャンピオンシップ首位のセバスチャン・ブエミ選手はタイムが伸びません。同じルノー e.ダムスのニコラス・プロスト選手も上位には食い込めず、8番手、9番手に終わりました。

変わって元気だったのが、鈴木亜久里さんが代表を務めるチーム・アグリのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ選手。2015年のマシンスペックながら一気に2位にジャンプアップ、チームだけではなく周囲を驚かせます。トップはDSヴァージンのサム・バード選手、3位にはマヒンドラ レーシングのニック・ハイドフェルド選手が入りました。

 

スーパーポール

予選の上位5台によって競われるスーパーポールでもダ・コスタ選手の勢いは衰えず、トップタイムをマークします。予選トップのバード選手が追いすがりますが2位止まり。これでチームアグリ初のポールポジションとなりました。

前回優勝を取り消されて失格になったものの、今季好調が続くアプト・アウディのルーカス・ディ・グラッシ選手が3位とここでも好位置に付けました。後続にはベンチュリのステファン・サラザン選手。ハイドフェルド選手と続きます。

これで期待の高まるチーム・アグリでしたが、予選後の車両検査でタイヤ内圧が規定数値を下回る規定違反が発覚、ポールから一転最後尾スタートとなってしまいました。

 

予選ハイライト

 

 

決勝:光るディ・グラッシ選手の安定感

前半

序盤は予選で結果を出せなかったブエミ選手が冴えた走りで首位に迫ります。スタートから順位を上げ5位まで浮上しますが、12周目に前を走っていたアンドレッティのロビン・フラインス選手に衝突してマシンにダメージを受けてしまいます。

予定外のピットイン作業を強いられ、さらにはドライブスルーペナルティを課せられてしまい早々に優勝争いから姿を消すことになりました。レース中に熱くなったブエミ選手が無線トークで大騒ぎするのが毎回恒例となっていますが、今回ばかりは嘆き節が響くばかり。

この同周回でバード選手のイン側にディ・グラッシ選手が飛び込みトッップに立ちます。抜かれたバード選手もフェアな対応を取り離されずに反撃の機会を伺いますが、なかなか隙を与えてはくれないのでした。

21周前後に各車ピットイン。後半の戦いに入ります。

 

後半

ピットアウト後もディ・グラッシ選手を追いかけるバード選手でしたが、23周目にコースアウトして7位まで順位を落とします。これで優勝争いのはずが6位フィニッシュと悲しい結果になりました。

予選では幻のポールポジションとなってしまったダ・コスタ選手は、怒涛の走りで最後尾からピットアウト後は8位に浮上、しかし今度はマシンの欠陥が発覚しリタイヤとなってしまいました。これだけの活躍ができればポールから優勝さえ狙えた可能性だってあったでしょうに、ダ・コスタ選手本人も悔しそうです。

「(予選のことは)もう怒りを通り越してしまったよ。せっかくライバルたちと互角に戦えるチャンスを手にしたのに、それをうしなってしまったんだから。チームは大きく変わろうとしている。勝利も敗北も共にするみんなの努力には感謝しているよ。でも、このミスは正直とても痛かったね」

Antonio Felix da Costa: Aguri Formula E errors ‘way too painful’(autosport.com)
(あのミスは痛かった)

 

ダ・コスタ選手がリタイヤとなる直前、ネルソン・ピケJr.選手がクラッシュしてセーフティーカーが入ります。これによりレースは仕切り直しとなりましたが、落ち着いたレース運びを見せるディ・グラッシ選手を誰も捉えることはできず優勝となりました。2位にはヴェンチュリーのステファン・サラザン選手、3位はダニエル・アプト選手が入り、アプト・アウディの1-3フィニッシュとなりました。

 

この優勝によりチャンピオンシップリーダーはディ・グラッシ選手に交替、ブエミ選手はファステストラップによる2ポイントを獲得しましたが2位へと後退してしまいます。ここまで優勢だったはずのブエミ選手でしたが、一転して追う立場に。楽には勝たせてもらえないものですね。

総合順位は以下のリンクをご覧ください。

総合順位(テレビ朝日)

 

決勝ハイライト

 

 

感想

昨年は全車同一企画でしたが、2016年シーズンはパワートレイン(電気を車を動かす力に変える装置)の開発が許され、チームに多少の差が生まれました。しかしチーム・アグリのスピードから考えるとコースによってはそれほど大きなハンデではないのかもしれません。

嬉しいお知らせは9位でゴールしたアンドレッティのシモーナ・デ・シルベストロ選手。フォーミュラEでポイントを獲得した初の女性となりました。おめでとうございます!

 

 

おわりに

スピードもF1には届かず、エンジン音がないと迫力にも欠けるような気がしますが、それだけに身近な市街地でも開催できるというメリットがあったり もします。今大会を見ると観客も多く盛り上がっていたようなので、この先も楽しみ。もっとよくみて良いところ悪いところ研究してみようと思います。

第7戦 パリ(フランス)は4月23日開催です。

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