世界ラリー選手権(WRC)2016 第2戦 ラリー・スウェーデンの結果と感想です(その1)

2016年2月18日

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2月11日(木)から4日間にわたり世界ラリー選手権(WRC)の2016年シーズン第2戦、ラリー・スウェーデンが開催されました。極寒の季節に開催される雪上の高速バトルについて、感想を交えながら結果を振り返ってみたいと思います。

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概要

ラリー・スウェーデンは深く雪積もる季節に行われる本格的な雪上ラリー。狭いコース脇には雪の壁がそびえ立ち、それゆえにわざと雪壁に当ててクルマの向きを変えるなんてテクニックが許されるのも特長です。その上スピードも出やすい平坦なルートなので、雪煙を上げて疾走するクルマの勇姿や、名物となったコリンズ・クレストでの40メートルを超える大ジャンプが見られるなど、ラリーらしい要素が詰まったエキサイティングな戦いが繰り広げられます。

雪に慣れた北欧出身のドライバーが強いイベントではありますが、2013年、2015年はフォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエ選手が優勝しています。

 

ラリー・スウェーデンの紹介

 

ラリー・スウェーデンのステージ紹介

 

 

DAY1:みんなヒーローだよ

白い雪煙どころか暖かくて雪のない今年のスウェーデン。コースは泥道になり開催すら危ぶまれましたが、主催者側の努力によってイベント中止は回避されました。

DAY1のステージはキャンセルになりましたが、この日までのヒーローは地元ラリースウェーデンの主催者側の皆さん。荒れたコースを競技開始前に綺麗な状態にしておこうと夜通し作業が行われました。開催直前になって下がってきた気温に合わせ、地ならし機による路面の整地と水撒きを敢行。なんとしてもやり遂げたいという気持ちがみなぎります。

 

「できる限り良いコンディションにしておきたかったんだ!これで気温が0度以下になれば、ほら、(スウェーデンらしい)ツルツルの路面が完成さ!」

Swedish stage teams work through the night

 

気持ちは嬉しいけど、ツルツルって逆に危なくない?という個人的な思いはさておき、彼らの願いは叶うのでしょうか。(追記)雪も氷もない路面では、スパイクタイヤを装着して走行すると逆に危険らしいです。安全性を高めるためにあえて凍らせたんですね。

 

DAY2:ラッキーなオジエ選手とアンラッキーなラトバラ選手

主催者側の思惑通り、スタート地点の気温はマイナス2.6度と氷点下に下がって路面もすっかりツルツルに。この日は午前中のステージ2〜4と、同じコースを走るステージ7〜9の計6ステージのみになりました。タイヤは選択する必要もなくスパイクタイヤです。

ちあみにミシュランによると、スウェーデンでは通常のタイヤよりちょっとスリムな195mmで、125mmの厚さのゴムが15インチのホイール上に取り付けられます。特殊な形状の溝を刻まれた表面から6.5mm突き出した金属のトゲが384個付いており、氷の路面をガッチリと捉えます。レース中には使えるのは1台につき24本までと決められており、タイヤを大事に使えるかも大事な勝敗の要素となります。

滑りやすいコンディション、路肩に積もる雪もなくコースアウトが命取りとなる状況では、誰がいつリタイヤするかわかりません。しかしこの日も優勝候補、フォルクスワーゲン・モータースポーツのセバスチャン・オジエ選手が最初から最後まで首位をキープ、2位との差を徐々に広げ、初日終了時点では26.9秒の差がついてしまいました。コースアウトして木にぶつかったりしましたが幸い深刻な問題にはならず、強運も味方につけています。

2位は今回が新型i20でのデビューとなったヒュンダイ・モータースポーツのヘイデン・パッドン選手。去年の勢いはまだ衰えていません。3位には堅実な走りといえばこの人、MスポーツWRTのマッズ・オストベルグ選手が渋い走りで後に続きます。その後ろにはタイヤメーカーDMACK WRTから、同じくフォードのマシンを駆るオット・タナク選手。荒ぶる気持ちを抑えて我慢の走りができるようになれば強い選手です。

 

逆に不運だったのがオジエ選手の最大のライバル、チームメイトのヤリ-マティ・ラトバラ選手。こっちはミスしたんじゃないと思うんですけど、ジャンプ後の着地でマシンを破損、なんとか走り続けましたがこの日の最終ステージまでリタイアとなってしまいました。

アブダビ・トタルWRTのクリス・ミーク選手もやはり嫌な予感的中で、2位まで順位を上げなからも後半のステージで路上の石にあたりリタイアに。相変わらず速いだけに惜しい。

 

今回のステージには一部お隣ノルウェーのルートがあることが関係しているのか、ノルウェー出身のヘニング・ソルベルグ選手が出走しています。この人、元WRC選手権優勝者でもあり現在は世界ラリークロス選手権(WorldRX)2連覇のチャンピオンでもあるペター・ソルベルグのお兄さん。自身ももちろん一流のラリードライバーで、一時は兄弟で活躍されていました。多分2年ぶりくらいだと思うのですがいきなりの初日7位ってすごい。

 

ステージ1-4 ダイジェスト

 

ステージ5-9 ダイジェスト

 

続きます

長くなってしまいましたので、次回に続きます

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