世界ラリー選手権(WRC) 2016 マシンとチーム紹介(フォード編)

2016年2月1日

f_f_traffic_14_s128_f_traffic_14_2bgフォード編

世界ラリー選手権(WRC)の2016年シーズンで使用されるマシンやチーム、選手を紹介していきます。個人的な思い入れも多分に含まれていますが、一緒にWRCを応援してくれる方に喜んでいただければと思います。

ここはフォードチームについての情報を載せています。他のチームも準備中です。

選手等の名称は基本的に「ラリープラス」さんに合わせています。

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フォード フィエスタ RS WRC

Ford Fiesta RS WRC(マシンスペックはこちらです)

コンパクトなボディながら、エコブーストというパワフルかつ低燃費で環境にも優しいエンジンを搭載し、安全・快適性能もふんだんに盛り込まれたフォード フィエスタ。実は競合のフォルクスワーゲン ポロよりも売れている影の実力者だったりします。しばらく途絶えていた日本での販売を2014年より再開しましたが、先日フォードが今年一杯で日本市場からの撤退を決定。時々見かけるようになってきたのになぁ。

2011年に変更されたWRCのレギュレーションに合わせて登場したのがフォード フィエスタ RS WRCです。他のクルマと違いメーカー独占車両ではないのでプライベートチームは全てこのフィエスタを使用してレースに臨んでいます。ライバルチームの進化にちょっと離されている感は否めませんが、ドライバーたちからは乗りやすいと好評を得ています。

このマシンを使用するチームを紹介します。

 

Mスポーツ・ワールドラリーチーム(Mスポーツ WRT)

M-Sport World Rally Team

2012年、フォードがWRCからの撤退を発表。1970年代から続く名門の活動休止は衝撃的でした。WRCの歴史からその名が消えてしまうところでしたが、チームの監督のマルコム・ウィルソンさん率いるラリーカー製造会社、Mスポーツが後を引き継ぐこととなり、このチームが生まれました。

正確にいうとメーカーじゃないんですが、フィエスタ RS WRCをフォードと共同開発し、資金面でもサポートを受けていることからマニュファクチャラーズ登録できるようになりました。

今季はドライバーを総入れ替え。ラインナップに加わったドライバーは次の2組です。

 

マッズ・オストベルグ選手/オーラ・フローネ選手

Mads Østberg(ドライバー)
Ola Fløene(コ・ドライバー)

2年間所属していたシトロエンの活動休止に伴い、今季からフォードに移籍となったオストベルグ選手。実は2012年に初優勝を成し遂げた時の古巣でもあります。

抜群の堅実さで、2015年シーズンは優勝こそなかったもののチャンピオンシップではフォルクスワーゲン勢に次ぐ成績を残したオストベルグ選手。レース前に交通事故に遭い欠場となったオーストラリア戦を除いて、すべてのイベントで少なくとも1ポイントは取っている安定感ナンバーワンドライバーです。

とっても素直なドライビングと評価されているフォード フィエスタの方が、きっとこの人のスタイルに合っているはず。地味でもいいからきっちりした成績を残してくれれば、そのうちまた優勝のチャンスがやってくるでしょう。コ・ドライバーのオーラ・フローネ選手は、去年までフォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセン選手の相棒だったんですが、突然の引き抜きでストーブリーグ中の話題を集めました。ミケルセン選手も手堅い走りをする人なので、この2人の相性は良いと思います。最近あんまり目立ってないので今年は気分も入れ替えて元気なところをたくさん見せて欲しいです。

 

エリック・カミリ選手/ベンジャミン・ベイラス選手

Eric Camilli(ドライバー)
Benjamin Veillas(コ・ドライバー)
Nicolas Klinger(コ・ドライバー)

2015年は下位クラスのWRC2に参戦し、その走りがMスポーツ代表のマルコム・ウィルソンさんの目に止まり大抜擢となったカミリ選手。一方で2017年から参戦予定のトヨタではテストトライバーも兼任していたんですが、Mスポーツとしては一歩先に優秀な人材を獲得したというところでしょうか。トップカテゴリの昇格とともにコ・ドライバーもチェンジ。2015年を共に戦ったベンジャミン・ベイラス選手の親友、ニコラス・クリンガー選手と新規一転挑みます。彼は過去にティエリー・ヌービル選手のコ・ドライバーを務めたことのある経験豊富な選手です。

(追記)開幕から2戦を終えたところで、コ・ドライバーのニコラ・クリンガー選手とのコンビ解消がありました。去年までのコンビ復活で、今シーズン序盤の散々な結果から抜け出す事ができるでしょうか。

 

DMACK ワールドラリーチーム(DMACK WRT)

DMACK World Rally Team

WRCでは複数のメーカーがタイヤを供給しています。トップチームはほぼミシュランですが、ピレリやハンコック以上に近年存在感が高まってきているのがDMACK。その性能を実証するためにタイヤメーカー自らがチームを立ち上げたのがこのチームです。

チームからは参戦する選手は以下になります。

 

オット・タナク選手/ライゴ・モルダー選手

Ott Tanak(ドライバー)
Raigo Mõlder(コ・ドライバー)

ドライビングスタイルも性格も大人しい選手が多いなか、ひとり気を吐くエストニアン。堂々と打倒フォルクスワーゲンを口にしたり、荒々しい走りで去年はファンを楽しませてくれました。表彰台に上がったことよりも、タイムアタック中に湖に落ちて助かったことから「タイ・タナック」なんて騒がれた方が印象深い不思議な魅力も持ち主。

1年を通してみると期待に応える成績に届かずMスポーツとの契約が切れてしまいましたが、今季は注目を集めたいDMACKチームの所属となったことで今年も注目を浴びる活躍が期待できるんじゃないでしょうか。

コ・ドライバーのライゴ・モルダー選手は2014年に下位クラスのWRC2一緒に戦ったパートナー。その時のチームもDMACKで、チームとして年間総合優勝を獲得した関係です。このコンビ、もしかしたら台風の目になれるかも?

 

ヤジード・レーシング

Yazeed Racing

サウジアラビアで唯一のレーシングチームとして2007年に誕生し、以降中東地域を中心に数々のラリーに参戦、好成績を挙げてきた経験豊富なチームです。最近ではダカールラリーなどでも中東出身の選手の活躍を耳にしますし、遠い国なのであまり情報は入ってきませんが盛り上がってきているのかもしれませんね。

 

ヤジード・アルラジ選手/マイケル・オール選手

Yazeed Al-Rajhi(ドライバー)
Michael Orr(コ・ドライバー)

ヤジード・レーシングの顔でもありドライバーでもある、サウジアラビア出身のヤジード・アルラジ選手。2015年までは下位クラスのWRC2でも活躍し2013年には優勝も経験済み。ヨーロッパの選手が多いなか、他の国のドライバーが頑張っている姿を見ると、いつか日本人もこんな風になって欲しいなぁと思います。コ・ドライバーのマイケル・オールとの付き合いは2011年から。2012年からは全戦このコンビで戦っています。

 

その他

シーズンを通して選手権を競い合うチーム登録はされなかったものの、元F1ドライバーで去年もWRCに参戦していたロバート・クビカ選手や、プラダの御曹司ロレンツォ・ベルテッリ選手などが今年もフォード・フィエスタでスポット参戦する予定です。

 

おわりに

参戦チームを増やすには、今のところフォード フィエスタにいい成績を残してもらってアピールしてもらうほかありません。そうすれば有名なドライバーたちも乗ってみたいと思うでしょう。そしたらフォード本体も本格的に力を入れて再参戦に重い腰を上げてくれるかもしれませんね。

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