【WRC2016】マシンとチーム紹介(ヒュンダイ編)

2016年1月15日

wrc

ヒュンダイ編

世界ラリー選手権(WRC)の2016年シーズンで使用されるマシンやチーム、選手の紹介です。個人的な思い入れも多分に含まれていますが、一緒にWRCを応援してくれる方に喜んでいただければと思います。

ここはヒュンダイチームについての情報を載せています。他のチームも準備中です。

選手等の名称は基本的に「ラリープラス」さんに合わせています。

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ヒュンダイ i20 WRC

Hyundai New Generation i20 WRC(マシンスペックはこちらです)

2010年に日本の自動車市場から撤退してしまったヒュンダイですが、インドやヨーロッパでは好調な売り上げを見せています。WRCモデルのベースとなるi20も、インド国内のトップシェアメーカー、スズキの各車を抑え2015年のインドカーオブザイヤーを受賞するなど健闘しています。

2014年秋に発表された2代目i20をベースに製作されたi20 WRCの特徴は、最近では珍しい5ドアハッチバックになったこと。そのせいかもともと長い全長が更に5mm伸びて4,035mmとなり、ホイールベース(前輪軸と後輪軸の間の距離)も2,525mmから2,570mmに長くなりました。そのおかげでマシンの挙動も安定したのか、2016年シーズン中すでに2勝を挙げフォルクスワーゲンを追走しています。

このマシンを使用する2チームをご紹介します。

 

ヒュンダイ・モータースポーツ

Hyundai Motorsport

i20 WRCを開発したヒュンダイが運営するチームは、2014年からWRCに参戦しました。序盤から早くも表彰台に上がり、第9戦ラリー・ドイチェランドでは見事なワンツーフィニッシュで初優勝と、デビューイヤーから高い競争力を見せてくれました。

2016年シーズンはシトロエンが活動休止となり、打倒フォルクスワーゲンの筆頭として活躍を見せています。

主なドライバー、コ・ドライバーは以下の2組になります。イベントによってはセカンドチームとの入れ替えがあり、完全に固定ではありません。

 

ティエリー・ヌービル選手/ニコラ・ジルソウル選手

Thierry Neuville(ドライバー)
Nicolas Gilsoul(コ・ドライバー)

彼がWRCドライバーとしてのチャンスを得たのは2013年のことでした。WRCへの登竜門となるJWRC(世界ジュニアラリー選手権)に参戦した2012年、その結果は7位に終わったものの、その才能を認められ2013年から一気にフォードMスポーツのレギュラードライバーに抜擢されました。

すると瞬く間に能力が開花し、優勝こそありませんでしたが4連続2位フィニッシュを達成するなど素晴らしい成績を残し、フォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエ選手に次ぐ年間総合2位の成績でシーズンを終えました。

そんな彼に、次に目をつけたのはヒュンダイ。次の2014年からの参戦が決まった若いチームはこの若いヤングスターを引き抜き、エースドライバーとして共に成長することを決めたのでした。

順調にキャリアアップして栄光への道を歩んでいたように見えましたが、2015年の後半からは調子を崩し、絶不調が続きました。しかし2016年シーズンに入り突如優勝。その後も毎レース表彰台に絡む活躍を見せてくれるようになりました。レギュレーションが大幅に変わる来期、冷静さを失わない持ち前の才能が活かせればチャンピオンだって夢ではないはず。

美形のオシャレメガネ男子でもあり、いつも色ブチの奇抜な(?)メガネをかけています。

 

ダニエル・ソルド選手/マルク・マルティ選手

Dani Sordo(ドライバー)
Marc Marti(コ・ドライバー)

ライジングスターと呼ばれたヌービル選手と正反対にソルド選手のキャリアは長く険しいものでした。2003年にWRCに初参戦、2006年にはフル参戦を果たし翌年には当時のトップチームだったシトロエンに加入しました。しかしその後は優勝にも恵まれず急成長してきたセバスチャン・オジエ選手にシートを奪われ、流浪の人生が始まります。

でも陽気なスペイン人、ソルド選手は諦めませんでした。ミニWRCで参戦したMINIやフォードからのスポット参戦を続け、2013年にはオジエ選手の抜けたシトロエンに再び加入。すると初戦で表彰台、念願の初優勝とようやく日の目を浴びることとなりました。

2014年からはヒュンダイのドライバーとして活躍。2016年も優勝はありませんが手堅い走りでチームに大きく貢献しています。来期も契約も決まり、ますます伸び伸びと走ってくれるのではないでしょうか。

 

ヒュンダイ・モータースポーツN

Hyundai Mobis World Rally Team

ヒュンダイが運営するもう一つのチームで、セカンドチーム的扱いです。どちらのチームのドライバーも等しく競争の機会を与え、調子が良ければメインチームへ、調子を落とせばここでプレッシャーのない状態でコンディションを整えるという場でもあります。

 

ヘイデン・パッドン選手/ジョン・ケナード選手

Hayden Paddon(ドライバー)
John Kennard(コ・ドライバー)

6歳からカートを始め、ラリー人生を歩み始めたパッドン選手。資金集めに苦労した時期もありましたが、レッドブルからお金という名の翼を授かりついにはWRCのトップチームに駆け上がりました。

今季は2戦目から登場すると、2位を獲得するなど活躍を見せメインチームの2人と互角の能力を発揮。調子を落としたヌービル選手よりも目立った存在となりました。

ヒュンダイとの関係も良好でヌービル選手よりも長いと思われる3年間の契約延長を発表。今後チームの中心となりそうな気配です。

コ・ドライバーのケナード選手は現在なんと56歳!パッドン選手は28歳なのでちょうど2倍です。彼のコ・ドライバーとしてのキャリアは約30年前にスタートしました。一旦は三菱やスバルなど日本のメーカーでマネジメントなどの役割を務めましたが、パッドン選手との出会いによって彼は再度レースシーンに戻ることになりました。

その後二人は大活躍、2013年にはトップチームの座を掴み取り、2015年にはケナード選手にとって初のWRC表彰台に立ちました。そして今年は念願の優勝!若手のエースとしての期待も大きくなってきました。

 

ケビン・アッブリング選手 /セブ・マーシャル選手

Kevin Abbring (ドライバー)
Sebastian Marshall (コ・ドライバー)

ケビン・アッブリング選手はトヨタも目を付けていたという若手の有望株の1人で、2015年からヒュンダイと契約。今のところシーズン数戦にスポット参戦する程度で表向きはあまり目立った成績は出していませんが、2016年に登場したヒュンダイ i20を始め、今後のマシン開発において重要なテストドライバーとしてチームに貢献しています。

同い年のセブ・マーシャル選手は10代の頃からコ・ドライバーとしての経験を積み、早くから国際レースにも挑戦してきました。2014年にアッブリング選手とタッグを組むと一気にトップチーム入り。フォルクスワーゲン・モータースポーツ2で活躍する同年代のライバル、アンドレアス・ミケルセン選手などと方を並べる日も近いかもしれません。

 

 

おわりに

主力ドライバー3人はそれぞれ魅力的なキャラクターで、彼らを追ってみるのも面白いと思います。ちなみにヒュンダイはアメリカ英語だとヒャンディ、イギリス英語だとハィユンダイって呼ばれてます。

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