WRC(世界ラリー選手権)2015 第13戦 ウェールズ ラリーGBの結果と感想です

2015年11月17日

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いよいよ今年も残りわずかとなり、1月から続いたWRC選手権もフィナーレを迎えました。最後を飾るのは長い歴史を持つウェールズ ラリーGB。最終戦とあって過去には数々の名勝負が繰り広げられてきました場所です。

場所はイギリス、ウェールズ地方の北に位置するディーサイドを拠点に19ステージ、310.15kmのコースで競い合います。

なだらかな丘と美しい景色が広がる場所ですが雨が多く、走る身になって考えるとかなり難しいコース。気温も10度前後と寒いうえにハリケーンの通過があって大荒れの天候となりました。

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DAY1

最終戦のDAY1は6ステージ、131.40kmの行程となります。

出走前に雨は上がったものの、風が強く1日を通していつ降り出してもおかしくない天候の中でのスタートとなりました。路面もドロドロで各車慎重に行くのかと思っていたら、2ステージ目で早くもフォルクスワーゲンのヤリマティ・ラトバラ選手がコース脇の溝に落っこちてしまい、早々にリタイヤとなってしまいました。

「あれは僕のキャリアの中で一番恥ずかしいミスだったよ。ステージが始まる前にタイヤを変えたんだけど、タイヤをウォームアップしなきゃならないってことをすっかり忘れてたんだ。冷えたままのタイヤでは全然グリップしなくて、コーナーで曲がれなくて真っ直ぐ溝に突っ込んでしまった。クルマのダメージは大したことなかったけれど、溝にハマって出られなくなっちゃったんだ」

Wales Rally GB – Day 1 – Explanation of the off in SS2

 

彼はこの後7時間もその場から動けなくなってしまいましたが、なんとか溝からクルマが救出され、修理が許される「サービスパーク」という場所まで戻ることができ、次の日に再スタートできることになりました。

続いてヒュンダイのエースドライバーの座を奪われ意気消沈のティエリー・ヌービル選手もコースアウ、木に引っかかりタイヤが取れてしまうという最悪の結果となりリタイヤとなりました。応援している選手が次々といなくなり、もうこの辺でレースをフォローする気力を失いました。

そんな中スルスルと何事もなかったかのように抜け出したフォルクスワーゲンのセバスチャン・オジェ選手が、いつも通り首位に立ち初日を終えました。2位にはイギリスが地元、シトロエンのクリス・ミーク選手が、3位にはオジェ選手のチームメイトで前戦初優勝を手にしたアンドレアス・ミケルセン選手。体調が悪いようですが勢いは失っていません。

4位にはミーク選手のチームメイト、マッズ・オストベルグ選手がつけました。シトロエンはヒュンダイとマニファクチャラー選手権で2位争いの真っ最中。2台揃っていい位置につけることができました。

スピンしたりと苦しんだヒュンダイのダニ・ソルド選手は首位から1分18秒遅れの5位と上位から随分離されてしまったようです。

 

DAY2

DAY2は9ステージ、142.32km。最後の2ステージは夜間の走行となる、前日以上にハードは1日です。

ラトバラ選手はこの日もやっぱり不運でした。またしても2ステージ目で、今度はドライブシャフトと呼ばれる大事な部分が故障しリタイヤに。

同じく前日リタイヤしたヒュンダイのティエリー・ヌービル選手は大クラッシュして、クルマがコース上でひっくり返ってしまいます。後ろからやって来たセバスチャン・オジェ選手が道を塞がれてしまいストップするというアクシデントがありましたが、ここは運営が止まっていた時間を差し引いてくれて勝負に支障はありませんでした。こういう細やかな配慮、好きです。

そのオジェ選手がこの日も2位に30秒以上の差をつけて最終日に挑みます。2位、3位は変わらずシトロエンのクリス・ミーク選手とフォルクスワーゲンのアンドレアス・ミケルセン選手。マッズ・オストベルグ選手は溝にハマってなんとか復帰できたもののタイムロス。代わりにフォードのオット・タナク選手とヒュンダイのダニ・ソルド選手が浮上してきました。

 

DAY3

最終日DAY3は4ステージ、36.43kmの短いレースとなります。

前日からの強風と雨が続き、コンディションは最悪。しかし、ここまでの鬱憤を晴らすかのように再々リスタートとなったフォルクスワーゲンのヤリマティ・ラトバラ選手が飛ばします。この日の4ステージ全てでトップタイムをマーク、最終ステージに設定されたパワーステージ(1イベントに1箇所設けられる特別なステージで、このステージで1位になると3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントがもらえます)でも勝利し、最後に美味しいところを持って行きました。

総合結果はフォルクスワーゲンのセバスチャン・オジェ選手が他を寄せ付けない走りで優勝、3位にはオジェ選手のチームメイト、アンドレアス・ミケルセン選手。前戦は優勝、今回は表彰台となり1年を通しても安定した強さが光りました。

マニファクチャラーズタイトル2位争いを続けていたシトロエンとヒュンダイの2チームでしたが、2位に地元イギリス出身のドライバー、シトロエンのクリス・ミーク選手が入りマニファクチャラーズタイトルでも2位を獲得。初日から泥水がコクピットに入ってくるというトラブルを抱え、ステージとステージの間はひたすら水をかき出していたというオストベルグ選手も入賞してポイントを獲得しチームに貢献しました。毎日レース後に30分の修理時間が与えられているのですがどうして直してあげなかったんだろう?とにかくこちらもポイントを獲得してチームに貢献しました。

シトロエンとポイント争いを最後まで続けていたヒュンダイはダニ・ソルド選手の4位が精一杯で惜しくも届かす。でもシトロエンよりやる気が感じられるので来年はもっと手強くなりそうです。

 

このイベント開催中にオジェ選手の故郷フランスでテロ事件があり、そのニュースは選手たちにも伝わりましたオジェ選手はナーバスになったようですが、最後まで気持ちを失わず勝利を犠牲者のために捧げました。

WRC remembers Paris victims

 

今回の最終結果はこちらです。

 

ビデオクリップ集

予習

プレビュークリップ

 

ステージ紹介

 

栄光の歴史

 

DAY1

ステージ1〜3ダイジェスト

 

ステージ4〜6ダイジェスト

 

DAY2〜DAY3

ステージ7〜10ダイジェスト

 

ステージ11〜13ダイジェスト

 

ステージ14〜17ダイジェスト

 

ステージ18〜19ダイジェスト

 

おさらい

ヤリマティ・ラトバラ選手、落ちる

 

マッズ・オストベルグ選手、落ちそうになる

 

コリン・マクレー選手に捧ぐ

 

レビュークリップ

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