【WRC2017】世界ラリー選手権の競技ルールについて簡単に説明します(その1)

2015年11月10日

wrc

トヨタが参戦し、ようやく地上波でも放送されるようになった世界ラリー選手権(WRC)ですが、まだ情報が少なく複雑そうなルールについて知る機会が多くありません。でも少し深く知りたくなって自分なりに競技とルールについてまとめてみました。

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そもそもラリーってなに?

ラリーとは、決められたコースの上を許可されたクルマで走って、誰が一番速いかを競い合うモータースポーツ競技の一つです。似たような競技ではF1が一番有名ですが、3つの大きな違いがあります。

1つ目は、専用に作られたサーキット上をグルグル回るのではなく、誰でも走れる一般道をコースとして使用することです。2つ目は、一斉にスタートするのではなく1台ずつ時間をずらして走行する点です。3つ目は、コ・ドライバーと呼ばれるナビゲーターが助手席に座り、コースの先々をドライバーに伝えるという独特の方式を取っていることです。

某マンガのように1対1で直接ぶつかり合うような白熱したバトルはありませんが、その代わり合法的に「公道最速」を決めるレースになっています。

 

じゃあ世界ラリー選手権(WRC)ってなに?

WRCとは、F1などクルマに関する大きなイベントを手がけるFIA(国際自動車連盟)が主催する世界最大のラリー選手権です。2017年は年間13戦のスケジュールで世界各国を飛び回り、各レースの順位によって割り当てられるポイント数で年間チャンピオンを競い合います。

WRCにはWRC2、WRC3、JWRCという下位のカテゴリーもあって、そこで良い成績を残した人がステップアップしてどんどん上位に向かうのが通常の流れです。

その他にも各地域や国ごとに様々なラリー選手権が存在します。たとえばヨーロッパならERC(European Rally Championship)や、アジアならアジアパシフィックラリー選手権(Asia-Pacific Rally Championship)など、日本国内では全日本ラリー選手権と世界中で多くのイベントが開催されています。

 

選手権の戦い方について

ポイントは順位とパワーステージでゲット

ポイントは1戦ごとに1位から10位までに与えられます。優勝したら25ポイント、2位18ポイント、3位15ポイントで、4位以下は12、10、8、6、4、2、1ポイントになっています。

上に加えて、パワーステージとも呼ばれる最終ステージでは、このステージでだけで順位を競い、1位5ポイント、2位4ポイント、3位3ポイント以下2、1ポイント与えられます。パワーステージではライブ中継もありドライバーたちの目立つ場所ですし、途中でトラブルに見舞われ優勝が遠ざかってしまった選手たちにとってもポイントがゲットできるチャンスです。なのでここで本気を出す選手も多いです。

以上2通りの方法で、1年間を通して1番多くのポイントを手に入れるとチャンピオンになれるのです。

 

選手権はドライバー / コ・ドライバー / マニファクチャラーの3つ

ポイントは、ドライバー、コ・ドライバー、そしてマニファクチャラーと呼ばれるクルマの製造メーカーにそれぞれ与えられます。ドライバーとコ・ドライバーが頻繁に変わることはありませんが、例えばシーズンの途中でコ・ドライバーが変更になった場合、もしドライバーが全部のレースを勝って年間チャンピオンになっ てもコ・ドライバーはなれない可能性もあります。

マニファクチャラーは、ヒュンダイ、Mスポーツ、シトロエンそしてトヨタが登録しています。1チームから3名までエントリーでき、1レースで上位2名のポイントが加算されます。

また、今年から規制が大幅に変わってしまったため、去年までのレギュレーションで参加したマシンのためにWRCトロフィーも設立されています。

 

どんなクルマが参加できるの?

WRCの競技に参加できるクルマは、戦闘機みたいな奇抜なデザインの専用車ではなく、街中で見かけるような市販車がベースになります。それを元に決められた範囲で改造が許されており、エンジンの排気量(2017年は1.6リッターターボ)や車重(最低1,175kgまで)など、エンジンパーツから外装の形状など多くの細かな決まりごとを守って規定をクリアした車種のみが走行を許されます。WRCの場合はRC1クラスという規定に合わせる必要があるのですが、詳細は以下をご確認ください(残念ながら英語とフランス語です)。

FIA WORLD RALLY CHAMPIONSHIP REGULATIONS

2017年に参戦中の車種についてはこちらの記事をご参照ください。

 

参加するドライバーたちは?

WRCを戦う選手たちは、みんなF1ドライバーに劣らない超人ばかり。狭くて滑りやすい未舗装の道を200kmのスピードで爆走したり、すぐ横に崖があるのにアクセル全開で駆け抜けてみたり。そんな運転する横で、平気な顔して先々の情報を書いたペースノートを読み上げるコ・ドライバーも並大抵の度胸ではありません。一言でいうとクレイジーです。

彼らはレースのスキルだけでなく、クルマに対する知識も豊富でなければなりません。ラリー競技の場合、例えばタイムアタック中にパンクしてしまったら自分たちの手で交換しなくてはなりませんが、ドライバーとコ・ドライバーの2人で約1分くらいで取り替えちゃったりします。メカニックたちに修理してもらえる場所は限られているので、それ以外は全て選手がなんとかしなくてはならないので(電話などで指示を受けることはできますが)、基本的にクルマのことならなんでも知っていなくてはならないんですね。

参加資格としてはライセンスは国際C(レース除外)ライセンス以上が必要になります。ライセンスについての詳細は以下をご参照ください。

国際ドライバーライセンスの上級申請条件

 

おわりに

ちょっと駆け足で、WRCについてのルールを簡単に説明してみました。でもこれじゃ楽しさがあまり伝わらないと思うので、次回はどんな風に競技が行われているか実際の流れに沿って説明したいと思います。

各レースごとのWRCの感想をこちらで書いていますので、ご興味ある方はぜひ一緒に応援よろしくお願いします。

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